リアルイベントをめぐるアプリ「Letoa」を公開しました
これまでこのnoteでは、「リアルイベントを作るためのアプリ」として、開発中に考えてきたことを書いてきました。
通知をどう使うのか。
現実世界とアプリをどうつなぐのか。
なぜアプリ内の地図ではなく、現時点では紙の地図を使うのか。
イベントを構成する機能を、どのように組み合わせるのか。
ここまでアプリの設計について書いてきましたが、アプリの名前はあえて出していませんでした。
そのアプリの名前は、
「Letoa(レトア)」
です。
Letoaは、すでにApp Storeで公開しています。
最初はDM型アプリとして公開した
Letoaは、最初から現在のようなイベント機能を持っていたわけではありません。
最初に公開したのは、ユーザー同士でメッセージを送り、通知を受け取るためのDM型アプリでした。
もともと考えていたのは、
「通知によって、人の行動を変えられないだろうか」
ということです。
通知を受け取った人がアプリを開くだけではなく、現実世界でどこかへ移動したり、誰かと会ったり、何かを始めたりする。
そんな体験を作れないかと考えていました。
ただ、最初から大きなイベント機能を作るのではなく、まずは通知やメッセージの土台を作ることにしました。
そのため、最初のLetoaはDM型アプリとして公開しました。
イベントを巡るための機能を追加した
その後、当初から考えていたリアルイベントの機能を追加しました。
現在のLetoaでは、参加コードを入力してイベントへ参加し、現地のスポットを巡ることができます。
スポットに設置されたQRコードを読み取ると、案内やヒントなどの情報が表示されます。
イベント中には通知を受け取ることもでき、これまでに何が起きたのかを進行ログから確認できます。
参加者から見ると、
イベントへ参加する。
現地を巡る。
QRコードを読み取る。
新しい情報を受け取る。
という流れで体験が進みます。
一方で、イベントを作成・管理するための仕組みも、参加者用アプリとは別に用意しています。
参加する人だけではなく、イベントを企画し、準備する人の体験も含めて、Letoaという仕組みを作っています。
これまで名前を出さなかった理由
アプリ自体は以前から公開していました。
それでも、このnoteではLetoaという名前を前面に出してきませんでした。
理由は、リアルイベントの機能がまだ公開されていない段階で、イベントアプリとして紹介することに違和感があったからです。
また、アプリを公開できたとしても、本当に楽しいイベントを作れるかどうかは別の話です。
機能が動くことと、参加者が楽しめることは同じではありません。
そのため、まずはイベント機能を実際に使える状態にし、そのうえで名前を紹介したいと考えていました。
現在は、イベントへ参加してスポットを巡るための機能も公開されています。
そこで、このタイミングで初めて、Letoaという名前をこの連載でも出すことにしました。
リリースは完成ではなかった
アプリを公開することは、開発を始めたときから目標の一つでした。
審査を通過し、App Storeにアプリが並んだときは、ひとつの区切りを迎えたように感じました。
ですが、リアルイベントを作るという目的で考えると、アプリを公開しただけでは何も始まりません。
現地には、参加者が巡る場所が必要です。
QRコードを設置する場合は、置かせてもらう場所や協力してくれる人が必要です。
参加者へ渡す紙の地図や説明資料も必要になります。
どのようなルートにするのか。
どのタイミングで通知を送るのか。
店舗の営業を妨げないために、何に配慮するのか。
アプリの画面を作っているだけでは見えなかった課題が、実際のイベントを準備し始めたことで少しずつ見えてきました。
今は、最初のイベントを準備している
現在は、Letoaを使った最初のイベント開催に向けて準備を進めています。
紙の地図やQRコードを使ったキットを作り、実際に街を歩くルートを考えています。
また、イベントへの協力をお願いするため、店舗へ企画の説明にも伺いました。
実際に人へ説明してみると、開発中には気付かなかった問題や、店舗側から見た不安も分かってきます。
その経験を受けて、QRコード以外の方法でイベントを進める機能についても検討を始めています。
アプリを公開したから完成したのではなく、
現実の人や場所とつながったことで、ようやく本当の開発が始まった。
今はそのように感じています。
Letoaで「楽しい」を作れるのか確かめたい
Letoaは、App Storeで公開されています。
ですが、私が作りたいのは、アプリそのものではありません。
Letoaを使うことで、
普段は通り過ぎていた場所に立ち寄ったり、
誰かと相談しながら街を歩いたり、
届いた通知をきっかけに次の行動を始めたりする。
そんな、現実世界での楽しい体験を作りたいと考えています。
そのため、リリースは完成ではなく、検証の入口です。
これから実際にイベントを開催し、
考えてきた設計が本当に参加者の体験につながるのか。
店舗や運営者に無理のない仕組みになっているのか。
一つずつ確かめていきたいと思っています。
次回は、アプリを公開したあとに気付いた、
「アプリを作っただけでは、イベントは始まらなかった」
という話について書きます。
