【毎日投稿27日目】瞑想で頭のゴミが消えていく話
瞑想の話をしたい。
先に言っておくと、
瞑想は別にエンジニアだけのものじゃない。
誰がやっても頭がスッキリする効果があると言われているし、それはたぶん本当だと思う。
営業でも事務でも学生でも、頭を使って生きている人なら誰にでも効く。
そのうえで、だ。
常に何かを考え続けているエンジニアという職業には、この効果が特に効いてくる実感がある。
今日はその話をする。
エンジニアの頭は、タブが開きっぱなし
エンジニアの頭の中って、タブを閉じ忘れたブラウザみたいな状態だと思っている。
あの案件のあの実装をどうするか。まだ解決していないバグ。Slackの未読。家に帰ってからやること。
ぜんぶがバックグラウンドで走りっぱなしで、気づかないうちにメモリを食っている。
やっかいなのは、これが「机に向かっている時間」だけの話じゃないところだ。
仕事を離れて風呂に入っていても、寝る前に布団の中でも、頭の隅であの実装がぐるぐるしている。
手を動かしている時間より、この「ぐるぐる」に消耗している時間のほうが、実は長いんじゃないかとすら思う。
やってみると、スッキリする
そこで瞑想だ。
やり方は難しく考えなくていい。
目を閉じて、呼吸に意識を向ける。考えごとが浮かんできたら、それに気づいて、また呼吸に戻る。
この『浮かんだ考えを追いかけずに手放す』のが、
瞑想でいう考えないということだ。
頭を無理やり空っぽにするんじゃなくて、考えが湧いても相手にしない。
それを数分くり返す。それだけだ。
そうすると、どうなるか。
スッキリする。頭に溜まっていたゴミが、一個ずつ消えていく感じがする。
そして結果として、そのあと目の前の作業に集中できる。
正直、体感としてはこれ以上の説明ができない。
やるとスッキリして、集中できる。
それだけだ。
ただ、これがなぜ起きるのかを調べてみたら、ちゃんと理屈があった。
なぜスッキリするのか
キーワードは『デフォルトモードネットワーク』、
略してDMNという脳の回路だ。
DMNは、意識的に何かをしていない「ぼーっとしている時」に働く回路のこと。おもしろいのが、この回路、休んでいる時のほうが元気に動くという点だ。何もしていないつもりでも、脳は勝手にこのDMNを走らせていて、しかも脳全体が使うエネルギーの大半をここで消費していると言われている。
つまり、さっきの「タブ開きっぱなし」の正体はこれだ。未解決のバグや未完了のタスクが頭の隅でぐるぐるしている状態は、DMNが過剰に動いている状態にほかならない。「休んだはずなのに疲れがとれない」のも、休憩中にDMNがフル稼働してエネルギーを食い続けた結果、というわけだ。
そして瞑想をすると、このDMNの活動が抑えられることが研究でわかっている。浮かんだ考えを追いかけずに手放すことで、勝手に走り続ける回路にブレーキがかかる。だから、ぐるぐるが止まって、頭のゴミが消えて、スッキリする。
体感で「なんとなくスッキリする」と思っていたことに、ちゃんと名前と仕組みがついていた。これを知ってから、僕は前より安心して瞑想に時間を使えるようになった。
「集中する」より「考えないと決める」
ここまで書いてきて、一つ気づいたことがある。
瞑想が効くのは、「集中して考える」ためだけじゃない。
むしろ「考えないと決める」ために効くんじゃないか、ということだ。
エンジニアの消耗の正体は、さっきも書いたとおり、机に向かっていない時間の「ぐるぐる」にある。あの実装どうしよう、を風呂でも布団でも延々やってしまう。あれをやめられないから、休んでも回復しきらない。
瞑想は、その「ぐるぐる」を強制終了するスイッチになる。考えるのをやめる、と自分で決めて、実際に止める練習だ。四六時中なにかを考えているエンジニアにとって、この「意図的に手放すスキル」は、集中力そのものと同じくらい、たぶん大事だ。
難しい道具はいらない。
目を閉じて、浮かぶ考えを手放す。頭のタブを閉じる時間、つまり考えるのをやめる時間を、数分だけ持ってみてほしい。
