小野小町が生きてたら⋯本音はきっとこんな歌!?
本日は、古典和歌の現代語訳をやってみます。
テーマは小野小町さんの「おもひつつ」です。
おもひつつ寝ればや人の 見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
夢に自分の想い人が出てきた、といえば
現代では「自分がその人を想う強さの表れ」ですが
平安時代はまったく逆の解釈をしたようです。
この時代、誰かが自分の夢に出てくることは、「相手が自分を強く思っているから、その人の魂が自分のところへやってきた」というお告げや予兆として信じられていました。
なんという、都合の良い、解釈!!
ある朝、会社に出勤してみたら、同僚から急に「あなた、私の夢に出てきちゃって、わたしのこと好きなんでしょ~!」なんて言われても、完全な言いがかりですよね。。
でもこの時代の男性は、「あ、そうそう。俺、きみのこと気になっててさぁ…」みたいに、臨機応変に対応していたのでしょうか。なんだか軽すぎる気がします。
が、そうでもしないと、衛兵に護られ御簾の奥深くに鎮座している女性たちとの恋なんて、とてもじゃないけど進展しなかったのかも知れませんね。
「おもひつつ」かなり強引な現代語訳
心に想うあなたに会えて、天にも昇る心地だったのに。
だって、あなたが出てくるってことは、両想いだっていうことでしょ?わたしたち。
夢だってわかってたら、ずっと寝てたんだけどな。
どうせ夢なんだから、あんなことやこんなことも。
せっかくお楽しみタイムのチャンスだったのに、起きちゃったよ…
あーあ。ざんねん。
あー、あるある、その気持ち。
いまの言葉にしてみると、急に身近に感じられたりします。
和歌というフォーマットはとても古くて、最古の和歌と考えられている「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」という歌を収める『古事記』が成立したとされるのが西暦 712年。
いまから1,300年以上前の男や女、親や子どもたちの気持ちをタイムカプセルのように閉じ込めた和歌たちに言い知れないロマンを感じますし、自分の想像力や表現力を磨くためにも、古典和歌に触れる機会は多く持っておきたいなと思います。
(おしまい)

