親ひとり子ひとり 伝えたいのは言葉じゃなくて
日曜の朝
娘にパスタ出したら無言で自分のスマホを出してきて
パシャリ

写真で残す価値があるものだと
思ってくれたんだね
最近めっきり口数が少なくなった娘
「美味いか?」
「うん」
もぐもぐもぐ。
「ごちそうさま」
それが食卓でふたりが交わした会話のすべてだった。
次の4月で小学5年になる娘は
お友達同士でいると壊れたラジカセのように
延々と、はしゃいでいる。
ある早春の夜のこと。
「帰るぞ」迎えにいくと、父は数人のお友達に通せんぼされる。ひときわ活潑そうなポニーテールが、眉をひそめてキッとした表情をつくる。
「晴美ちゃん※は、かえさないわよ」
※仮名:娘
娘がとても好かれているのがわかり、緩みそうになる口もと(たぶん既に緩んでいる)。
「あーありがとうありがとう。はーい帰ります」
身長が私の胸までもない彼女たちのバリケードを難なく崩し、娘を抱え上げて車に押し込む。
お迎えの車の中では会話がない。
後部座席からは軽食に用意してきたおにぎりを頬張る音と、ほうじ茶をすする音。
むしゃむしゃ、ごくん、
「ごちそうさま」
必ず口に出して言いなさいと日頃から口煩く躾けている「いただきます」「ありがとう」「ごめんなさい」「ごちそうさま」のほかは、必要なこと意外話さない子になった。普段、家で過ごす姿しか知らない親としては、友達と楽しそうに過ごしているのを見ると、少し、安心する。
子供のうちから周囲の大人に気を配り、良く言えば如才ない、悪く言えば媚びへつらった言葉を使って生きて来た僕。
感動なんて1mmもしていない課題図書に寄せて、たぶんこんな言葉が求められているのだろうなと当て推量で書いた読書感想文に賞をもらったときは世の中こんなにチョロくて大丈夫なのかと心配になった。
そんな僕からすれば、この頃の娘の態度を、この年代の子供らしい、すこやかな成長のあかしと嬉しく思っていたりもする。
そのうち、また親の前であること無いこと、饒舌に話すようになる日も来るのだろう。まだまだ先のようでいて、きっと、あっと言う間なのだろうね。
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孝輔の記事に目を留めてくださって、ありがとうございました。
皆さまの「スキ」や「ちょっとした感想」に、でかい身体で小躍りして喜んでしまう単純な男です。
ぜひ、ひと言いただけると嬉しいです😊
