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青春時代の終わり


自分の青春時代の短いフィルムを作るとしたら
それは東京に住んでいた学生時代最後の2日間。
卒業式の朝、スーツで学内の記念館での式典に出席。
その後学科ごとに分かれて大教室で卒業証書を受け取り
友人たちと写真を撮りあう。

駅裏のドーナツ屋で昼ごはんを3人でとる。
テーブル席は一杯だったからカウンター席に横並び。
ちょっと映画的。
謝恩会のために予約したそれぞれの美容院へ向かうため一旦解散。

夜、謝恩会会場。この日のために母が上京して三越で買ってくれた
ワンピースドレスを着てふわふわと歩きまわる。
サークルの同期、ゼミの同期、同じ出身高校の友人たち
私を振ったひと、私が振った(と思う)ひと。
あっという間に一晩は過ぎて 翌日の午後 新幹線東京駅と新横浜駅で
こだまに乗って実家に帰る私を友人たちが見送りに来てくれた。
ドアが閉まって走り出すとホームを走って追いかけてくれる人もいて
泣けて泣けてとても席に座れない。
涙がひくまでデッキで流れる車窓の風景をながめる。

この、最後のシーンに流れるのは
“I Won't last a Day Without You”(愛は夢の中に)

しみじみ、聴けば聴くほど味わい深い。この曲が終わるころ
はぁ~っと一息ついて座席について “終”。

この曲、最初に聴いたのはカーペンターズ。
最近聴いたポッドキャストでこれがポール・ウィリアムスの作詞だと知った。
恥ずかしながらウィリアムスに対する私の認識は映画「ダウンタウン物語」と「ファントム・オブ・パラダイス」の人であった。
そこで紹介されていた彼の歌う“I Won't Last a Day…”も
椎名林檎と宇多田ヒカルが歌うのも どちらもとてもよかったけれど
やっぱり私の青春の終わりにはトゥーツ・シールマンスだな。

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