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反射して見えるもの(時代のプリズム)



展覧会概要

名称:時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010
開催場所:国立新美術館(東京・六本木)
開催期間:2025/9/3(水)~ 2025/12/8(月)
展覧会公式サイト:

感想

【プリズム】- ガラスなど透明体の三角柱で、光を屈折・分散させるもの。

Oxford Languages

第二次世界大戦の終わりから時間が経ち、新たな形態の戦争である冷戦が終結、グローバル化が進み、世界がその様相を大きく変え始めたその時代のうねりを反射させて映し出す日本の美術表現。

柳 幸典

《ザ ワールド フラッグ アント ファーム 1991ーアジア》1991

着色された砂でできた国旗。

その中には無数のアリがいて、作られた境界は気にも留めず縦横無尽に行き来する。
国境は概念で、人間の意識の中にだけ存在している。

中原 浩大

《レゴ》1990-91

子供用玩具として作られたレゴという”新たな素材”。
ピクセルの彫刻みたい。
形や組み方が決められている分、ある程度の制限の中で表現する必要があるのも面白い。

ちなみ裏はこんなサイケな感じになっています。

笠原 恵実子

左から
《Pink #2(SK_Jan. 1996)》1996
《Pink #3(YK_Feb. 1996)》1996
《Pink #5(SK_Feb. 1996)》1996

子宮頸がん検診受診者から同意を得て撮影された子宮口の写真を着色したもの。

子宮と膣のちょうど中間に位置する子宮口を、生殖(生)とともにセクシュアリティ(性)を象徴する両義的な領域として捉えている

解説より引用

のだそう。なるほど。

フィオナ・タン

《人々の声 東京》2007

様々な都市に住む人々から提供された個人的なスナップ写真を集めたタンのシリーズ。
写真を見ながら鑑賞者たちが「なにこれ〜」と談笑していて、まるで友達の家に遊びに行ってアルバムを見ているみたいな空間だった。写っているのは全員全く知らない人なのに。

地球には何十億人も人間がいるけど、知り合うのはほんのわずか。同じ街に住んでいる人でさえ、そのほとんどと関わることがない。
そんな他人と自分を繋いでくれるような作品で好き。

フィリップ・パレーノ

《どこかで》2017

〈No Ghost Just a Shel〉というこのプロジェクトのタイトルは、世界中に影響を与えた日本のサイバーパンクアニメ映画〈攻殻機動隊 Ghost in the Shell〉(1995)から取られたもの。1999年に、フランスのアーティスト、ピエール・ユイグとフィリップ・パレーノが日本の専門会社でアニメキャラクターを購入し、アンリーと名づけたことから始まった。

解説より引用

要するにオープンソースの誰でも使えるイメージとなった彼女。
会場には彼女を用いた作品が4,5点並んでいて、上の写真はそのうちの一つ。
映像作品で、彼女が自分自身の存在について語っている。
金で買われ誰もが自由に道具として使うことができる自分には『魂はない ただの殻』であると。

まとめ

作品は、その時代を生きるアーティストの感情が昇華されて出来上がるものなので、その時代が色濃く反映されるのは必然。教科書とはまた違った視点から歴史を見ることができる。
今回の展示は自分の世代ドンピシャってわけではなかったけど、今後そういう作品がもっと増えていくはず。
何年か後、あーそうそうこんな時代だった、と展示を見ながら振り返ることができたらめちゃくちゃ楽しそうだなと思った。

鑑賞日:2025/9/14(日)
所要時間:1h
個人的評価:★★★☆☆


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