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一度「高級AI」に乗ったら、もう軽自動車には戻れない

どうも、久我レイジです。

最近、AIの利用上限を見ながら、ちょっと妙なことを考えるようになりました。

僕は今、月100ドルのプランで高性能なAIをかなり使っています。


文章を書いてもらうだけではなく、WordPressの開発を手伝ってもらったり、設計を考えてもらったり、コードをチェックしてもらったり。

便利なのは間違いありません。

でも当然、高性能なAIをたくさん動かせば利用枠も減っていきます。


なので最近、「来月はプランを下げてもいいんじゃないか」と考えることがあります。

100ドルですからね。
毎月払い続けるとなれば、それなりの金額です。


ところが、いざ性能を落とすことを考えると、妙な抵抗がある。

そこで、ふと思ったんです。

これ、一度生活水準を上げた人が、なかなか元に戻れなくなるのと似ているんじゃないか、と。


たとえば、軽自動車 → 高級車 → 軽自動車。

最初から軽自動車に乗っているときは、それが普通です。ちゃんと走るし、目的地にも着く。

でも、一度高級車に乗って、その快適さや性能に慣れてしまったあとで軽自動車に戻ったら、たぶん同じ感覚では乗れない。


最近の僕とAIの関係、これにかなり近い気がしています。


軽自動車しか知らなかった頃は、それで十分だった

僕が最初にChatGPTを使い始めた頃は、文章を書いてくれるだけでも十分すごいと思っていました。

分からないことを聞けば説明してくれるし、アイデアが欲しければ一緒に考えてくれる。


それまで自分で検索して、いくつものページを開いて調べていたことが、会話するだけで進んでいく。

それだけでも大きな変化でした。

多少回答が浅くても、それほど気にならなかったと思います。そもそも、それ以上の世界を知らなかったので。

 
軽自動車しか知らなければ、軽自動車に不満を感じないのと同じです。

ところが、その後の僕は高性能なAIを使うようになり、Codexを使い、AIエージェントまで仕事に入れるようになりました。

すると、AIに頼む仕事そのものが変わってきたんです。


以前なら「これについて調べて」「この文章を書いて」くらいだったものが、今は調査して、設計して、実装して、テストして、さらに監査するところまでAIに任せることがある。

しかも、一つのAIに全部やらせるだけではありません。

仕事内容によっては複数のAIに専門の役割を持たせ、それぞれ違う視点から同時に確認させる。


僕の中でAIは、いつの間にか「便利なチャット」ではなくなっていました。

仕事にかかる時間そのものを変える道具になっていたんです。

WordPressの監査を、7つのAIにやらせてみた

ちょうど今日、そのことを実感する出来事がありました。

僕はいま、自分のWordPressサイトを開発しています。今回AIに任せたのは、その開発に関する監査でした。


設計や実装、セキュリティ、品質、運用などを、それぞれ違う視点から確認するために、6つの専門エージェントと、それらとは独立した監査役を動かしました。

一つのシステムを複数の専門家に同時に見てもらって、最後に別の監査役も入れるような形です。


使ったのはSol High。
開始したのが20時44分。
終わったのが21時06分。
所要時間は22分でした。

その間に利用枠は37%から32%へ減ったので、5ポイント消費しています。

そして監査では、重複を除いた固有の指摘、Unique findingsが13件。


さらに、そのまま先へ進む前に確認・解消すべきBaseline blockerが2件見つかりました。

22分。
これだけ見ると、かなり速い。


一方で、5ポイント使っています。
僕はその数字を見て、最初に結構使ったなと思いました。

利用枠が目に見えて減ると、どうしてもそちらが気になるんですよね。

だったら、もっと安いAIや軽いモデルで時間をかけてやった方がいいんじゃないか。


ただ、そこで少し引っかかりました。

よく考えたら、22分で13件見つかっている。その中には、そのまま先へ進む前に確認するべきblockerも2件あった。


そこで初めて、「あれ、僕は何を基準に高いと言ってるんだろう」と思ったんです。

これと同じことを僕一人で、同じ深さまで確認しようとしたらどうなるのか。


そこまで考えると、単純に5ポイント消費したから高いとは言い切れなくなってきます。

僕は最近、AIのコストを見るとき、利用枠がどれだけ減ったかだけではなく、その消費で仕事がどこまで進んだのかも見ないと判断を間違えるんじゃないかと思い始めています。

高級AIで買っていたのは、快適さではなく時間だった 

ここで、最初の高級車の話に戻ります。

高級車にお金を払う理由には、乗り心地や静かさ、装備など、いろいろあると思います。


軽自動車へ戻れば、その快適さは下がるかもしれない。

それでも目的地には着きます。
でも、高性能AIは少し違うんですよね。

僕が高性能AIにお金を払って手に入れていたものは、単純な快適さではなかった。

時間だったんです。

 
ここに気づいてしまうと、話が少し厄介になります。

昨日まで22分で進められていた仕事が、AIの性能を落としたことで何時間もかかるようになったとしたら。

もちろん、すべての仕事でそうなるとは限りません。高性能なAIを使えば何でも速くなる、と言いたいわけでもない。


それでも、一度”このくらいの時間でここまで進められる”という感覚を知ってしまうと、以前の速度へ戻ることに抵抗が出てくる。

以前使っていたAIの性能が落ちたわけではありません。


変わったのは僕の方です。
僕の中の普通が変わってしまった。

高性能AIの利用上限に達して、早くリセットされないかなと思ってしまう感覚も、外から見ればAIに依存しているように見えるかもしれません。


僕が欲しいのは、AIと話す時間ではありません。
AIで手に入った仕事の速度です。

だとしたら、これはAI依存というより、生産性依存なのかもしれない。

問題は、戻ることではなく使いどころだった

だからといって、僕は「高いAIへ課金した方がいい」という話をしたいわけではありません。


むしろ今回の5ポイントを見て、逆のことも考えています。

本当に、この仕事にここまでの性能が必要だったのか。

複雑な設計や重要な判断、高度な監査のように、失敗したときの影響が大きい仕事には高性能なAIを使う。

一方で、単純な文章整理や要約、定型的な作業まで、すべて最上位のAIへ投げる必要があるのか。

繰り返す仕事なら、そもそも毎回AIに一から考えさせるのではなく、Skill化や自動化で軽くできるかもしれません。


高性能AIを手放すかどうかではなく、どこで使うのか。

今の僕が考えたいのは、たぶんそちらです。
そして今回、もう一つ面白い基準値が取れました。

6つの専門Agentと独立Auditorを使って、22分。 利用枠は5ポイント消費。

Unique findingsは13件、Baseline blockerは2件。


では、同じくらいの規模の監査を、一つのAIだけにやらせたらどうなるのか。

次に比較できる作業が出てきたら、Single Agentでも試してみようと思っています。


一つの高性能AIだけでも同じくらいの結果が出るなら、今回の僕は高級車を7台並べて走らせていただけかもしれません。

それはそれで、かなり面白い結果です。

最初は、月100ドルのAIを使い続けるかどうかを考えていただけでした。

でも実際に利用枠と仕事量を見ているうちに、少し違う話になってきました。


僕が一度上げてしまったのは、AIのグレードではなかったのかもしれません。

自分の仕事に対する時間の基準です。

22分で終わる世界を知ってしまったあとで、「前みたいに何時間もかければいい」と簡単には思えない。

たぶん僕は、もう完全には戻れません。


だから必要なのは、戻ることではなく、使わなくていい場所まで高性能AIを使わないことなんだと思います。


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