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面接で「なんでもできます」と言った日のことを、まだ覚えている

たとえあなたが管理職経験が全くなかったとして、

ずっと現場一本でやってきたとして、

転職の面接で「なんでもできます、やります」がアピールポイントだとすると、おそらく採用されることはない。

よほどブラックな会社でない限り。

採用されてしまったら、きっとその会社はブラックだ。

だって、ブラックな会社ほど使い捨ての手足が欲しいもの。

じゃあ、どうすればいいのか?

自分の人生をコンテンツ化すべし。

そのために問うべき質問はただ一つ。

「会社の売上・利益に貢献できるのかを証明せよ」

・・・ってよく言われるけど、難しいよね。

「あなたを雇うと私どんな得をするの?」だったらどうだろう?

言葉にできない

客観的に証明できる資格がなくても、営業成績で表彰されたことがなくても、言葉にすることで生まれるあなたにしかない「価値」が必ずある。

だってさ、サラリーマンって、大変じゃないですか?

40代ともなると下から突かれ、上から突かれ、正面からはお客さんに突かれ、背中から妻が突いてくる。

もう、袋叩きですよ。

黒ひげ危機一髪!です。

そんな厳しい戦いを生き抜いてきたあなたに、なんの価値もないなんてありえない。

じゃあ、どうやって言葉にするのか。

コツがひとつある。

「私の強みは」から考え始めないこと。 これ、絶対に出てこないから。

強みっていうのは他人との差でしかないのに、我々は自分の会社しか見たことがない。

比べようがないんですよ。

だから「真面目さですかね」という地獄の回答が生まれる。

先週の火曜日を思い出す

やることはこれだけ。

先週の火曜日、朝会社に着いてから帰るまで、何をしたか順番に書き出す。

なんでもない一日でいい。

むしろ、なんでもない日がいい。

書けたら、こう問う。

  • このうち、誰がやっても同じ結果になる作業はどれか

  • 自分がやるから回ってる作業はどれか

後者が、あなたです。

たとえば朝イチで前日の伝票の止まりを確認してるとする。

誰にも頼まれてない。マニュアルにも書いてない。 でも毎朝やってる。

やらないと月末に全部自分に降ってくるのを知ってるから。

本人は「当たり前でしょ」と思ってる。

採用する側から見ると「業務の詰まりを事前に検知して、月末の負荷集中を防いでる人」なんですよ。

えらい違いだ。

あと4つだけ、自分に聞いてみて

  • 同僚が「ちょっといいですか」って来るのは、どんな用件のとき?

  • 自分が3日連絡つかなくなったら、誰が最初に困る?何が止まる?

  • トラブルになる前に「これはヤバい」と気づいて先に手を打ったことは?何を見て気づいた?

  • 「これだけは絶対やらない」と決めてることは?それ、なんで?

特に最後のふたつ。ここに全部出る。

「口頭の依頼では処理しません。昔やらかしてるので」

これ、めちゃくちゃ強いです。

「何をしたか」は経験でしかなくて、転職先では使えないかもしれない。

でも「何を見てそう判断したか」は能力だから、会社が変わっても持っていける。

面接官が本当に知りたいのは、こっちなんですよ。

数字は最後でいい

よく「実績を数字で語れ」って言われますよね?

あれ、最初にやるから死ぬんです。

表彰もない、売上も持ってない、削減率も知らない。黙るしかない。

順番を変える。

年間何件処理してる? 繁忙期は月何件? 取引先は何社? 社内の何人とやり取りしてる? いちばんでかい案件、いくらだった?

これなら答えられるでしょう。

数えてみると、けっこうな数字が出てきます。

数字がなかったんじゃない。数えたことがなかっただけ。

最後に、自分の後任の求人票を書く

これがいちばん効きます。

明日あなたが辞めるとして、後任を採るための求人票を書いてみる。

必須要件も歓迎要件も全部。

書き終えて自分の紙を見た瞬間に、たいていの人は黙ります。

「……これ、けっこう大変な仕事だな」って。

自分の価値って、内側からは見えないんです。

買う側に立って、初めて輪郭が出る。

ひとつだけ注意

盛るな。

言葉にしてるうちに、話は勝手に膨らみます。

でも面接では日付も関係者も結末も掘られる。

一箇所崩れると全部疑われるので、固められない話は使わない。

あと、これをやると気分がよくなって終わりがちなんだけど、そこで止めないこと。

着地は職務経歴書の下書きです。

そこまで落とさないと、一週間で元に戻ります。


で、最初の話に戻る。

「なんでもできます、やります」は、翻訳すると「私を定義する言葉を持っていません」になる。

だから手足が欲しい黒い会社しか寄ってこない。

逆に言えば、言葉さえ持てば、寄ってくる相手が変わる。

資格でも表彰でもなく、言葉です。

下から突かれ、上から突かれ、正面から客に突かれて、それでも毎朝、会社に行ってた。

その20年、25年に、30年に語ることが何もないわけがないでしょう。

語ってこなかっただけです。


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