役に立とうが立つまいが

ChatGPTさんにそそのかされて、noteを書いてみようと思った。
本当はホームページも作っていたんだけど、しばらく放置していたせいで更新の仕方も忘れてしまったし、
なによりすごく読みにくいデザインになっていて,自分のセンスのなさに絶望してしまった。
だから、もっとシンプルに始められるnoteに移ろうかな、という、まあそんな感じだ。


私は大学教員として,研究と教育に関わる仕事をしている。
専門は心理学×福祉。
でも,学部時代は数学科に所属していた。
最近知ったのだが,私は「就職氷河期世代」らしい。
ニュースでそのワードを聞いて、自分がその世代に当たることに驚いた。
なんせ、当時の私は就職活動なんて全然していなかったし、大学に友達もほとんどいなかった。
だから、世間で何が起きているのかも、ほとんど知らなかった。

私は、ただ数学が好きだった。
計算ミスが多くて積分とかの計算問題は苦手だったけど、それでも数学の世界が好きだった。
大学に入ってからは、ますます数学に取り憑かれた。
夜な夜なファミレスに通い、トポロジーや代数幾何の本を読むのが一番の幸せだった。
といっても、すごいスピードで読み進めるわけじゃない。
深夜のファミレスに朝まで粘って、せいぜい数ページ進めるのが精一杯。
数行の定理を理解するのに、何時間もかかる。
でも、それがたまらなく楽しかった。
そのせいで、1限にあった英語の授業は欠席続きで落とした。
大学生活も、関心のある授業にだけ顔を出して、
あとは図書館や自宅で数学の本を読む日々だった。
2年生を終えた時点で、留年が決まった。

私は大学に友達がいなかったけど、趣味で参加していたアマチュアオーケストラや、
塾講師のバイト先では、悪い大人たちに囲まれて楽しく過ごしていた。将来のことなんて考えたこともなかった。
ただ、好きな数学と向き合いたかっただけだ。
だけど周囲の学生たちは違った。
彼らはちゃんと将来を見据えて大学に来ていたし、卒業後も計画的に就職していった。
私が目にしていたのは、「将来のために大学に通う」人たちだった。
正直、そんな彼らに対して、どこか苛立っていた。
いま思えば,彼らを馬鹿にしたような態度をとって,ずいぶん不快な思いをさせていたと思う。

私は、
将来のために学ぶということを、どこかで馬鹿にしていた。
何かの役に立つから、就職に有利だから、という理由で学ぶ──
それが、心底、許せなかった。
数学が好きな人間にとって、
「そんなもの、何の役に立つの?」と聞かれることほど不快なものはない。
ビートルズが好きな人に向かって、
「コネ作りにいいからビートルズ聴いてるんだよね」と言われたら、腹が立つだろう。
あれと同じだ。

大学の教員となった今では、少し受け入れられるようになった。
将来に向かって計画的に学ぶのも、理にかなった生き方だ。
利口な人はちゃんと戦略を持っている。
私はただバカだっただけだ。
だから、気づかないまま博士課程まで進学してしまった。
私たちの世代は博士をとってもアカデミアのポストは少なかったので,
「本当に頭のいい奴は,さっさと就職する。」と言われていた。
それでもやっぱり、
「何かのために学ぶ」という動機は、どこか不純だと今でも思ってしまう。

こんな話をChatGPTにしていたら,
「それは絶対に発信した方がいいよ!」と言われた。
だから、こうしてnoteを書いている。

これが誰かの何かに役立つかどうかはわからない。
まあいいか。役に立たなくても。


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