第3の時間は、人生を取り戻す時間だった
本屋で『第3の時間』というタイトルを見たとき、
時間術の本だと思いました。
効率よく働く方法や、
限られた時間を有効に使うコツが
書かれているのだろう。
そんな予想で読み始めました。
でも、読み終えたあとに残ったのは、
時間管理のテクニックではありませんでした。
人生は、生産するためにあるのか。
それとも、生きるためにあるのか。
そんな問いでした。
仕事でも休息でもない時間
今回、紹介するのは、
『第3の時間 デンマークで学んだ、短く働き、人生を豊かに変える時間術』です。
この本は、長時間労働を続けてきた新聞記者の著者が、デンマークへ移住した体験をもとに書かれています。
そこで著者が出会ったのは、
午後4時ごろには仕事を終えながらも、
豊かに暮らしている人たちでした。
私たちは1日を、つい2つに分けて考えがちです。
働く時間。
休む時間。
仕事をして、疲れたら休む。
また働いて、また休む。
でもこの本では、時間を3つに分けて考えます。
働く時間。
自由な時間。
休息の時間。
この「自由な時間」が、第3の時間です。
家族と食事をする。
友人と話す。
読書をする。
散歩をする。
ただ、ぼんやり考える。
何かを生産しているわけではない。
けれど、人生の手触りをつくっている時間です。
わたしの第3の時間は自由だろうか
読んでいて、少しドキッとしました。
わたしにも、第3の時間はあると思っていたからです。
本を読む時間。
漫画を読む時間。
読書会をする時間。
noteを書く時間。
でも最近、その時間にまで成果を求めていた気がします。
この記事になるだろうか。
発信につながるだろうか。
将来の仕事になるだろうか。
気づけば、自由なはずの時間まで、
目的や成果で埋めようとしていました。
第3の時間を持っているつもりで、
実は持っていなかったのかもしれません。
人生はプロジェクトなのか
現代は、何でも成果と結びつけやすい時代です。
趣味も、学びも、人間関係も、
気づけば「何につながるか」で考えてしまう。
もちろん、それが悪いわけではありません。
でも、人生のすべてが目標達成の手段になったとき、
自由な時間まで少し息苦しくなります。
人生は、プロジェクトなのか。
それとも、ひとつの作品なのか。
この問いが、読み終えたあともしばらく残りました。
人生を形づくる時間
振り返ってみると、人生を作っているのは仕事の成果だけではありません。
誰と食卓を囲んだか。
どんな本に出会ったか。
どんな景色を見たか。
どんな問いを抱えたか。
そうした時間の積み重ねが、今の自分を形づくっています。
『第3の時間』は、時間管理の本というより、
自分の人生を誰のために使うのかを考える本でした。
もし今日、成果を求めなくていい時間が3時間あったら、あなたは何をするでしょうか?
その答えの中に、自分らしい人生のヒントが隠れているのかもしれません。
