田舎の病院の番とりが熾烈な件
娘はギリギリ早産、2500gほどの低体重ギリギリで生まれてきて当初体が小さかったものの、その後、大きく成長し検診でも引っかかることもなく健康優良児だった。
このまま、健康な日々が続くかと思っていた。
保育園の洗礼なんていう言葉はこんなに健康な子に当てはまる言葉ではないだろうと信じ切っていた。
しかし、その洗礼はそんな健康な娘にも容赦なく降りかかる。
4月に保育園に入園し、慣らし保育も順調にクリアし何もかも順調、17時まで仕事に集中できる保育園最高!と思っていた2週間後、14時半ごろ電話が鳴った。
スマホの画面には娘の通う保育園の名前が表示されている。
恐る恐る電話に出ると、娘が熱を出したという。その温度、37.8℃。
誤差ではないか?午睡で体温が上がったのではないか?という素人の仮説は心の奥底にしまいこみ、渋々、お迎えへ。
小児科へ行くも、「風邪。原因不明。」で終了。その後、すぐに熱も下がったので、やはり誤差だったのではないかという素人の仮説が込み上げてくる。
しかし、その2日後にも似たような時間に電話が鳴る。今度は38℃を軽く超えているという。
そして、小児科に行き、今度は解熱剤の坐薬を処方される。
私は、痔持ちなので自分でもよく坐薬を服用しており、他人であっても坐薬を入れることには絶大な自信があった。
坐薬のパワーはすごい。みるみる熱が下がり、娘は元気になった。
しかし、このように熱が上がって下がってはまた2日後に上がるという事態を繰り返し、そのたびに小児科では原因がよくわからないと言われ、そろそろ病院を変えた方がいいと思っていたあるひ、保育士から「青っぱなが出ているので、耳鼻科に行った方がいいのではないですか?」
とアドバイスを受ける。
耳鼻科・・・・!!!!
子なし夫婦を10年続け、すっかり病院がよいから遠ざかっていた我々夫婦は、熱が出たら耳鼻科に行くという考えがまるでなかった。
どこに通うといいのか?我々は職場近くの街の中にある、70歳代の先生が一人で切り盛りする耳鼻科を尋ねた。
開院時間の8:30に尋ねると、信じられないくらい並んでいた。
なんと20人待たなければならないという。
そこで、なぜか耳を診察される。
「鼓膜に膿が溜まっている。典型的な中耳炎だと。」
耳???
耳のせいで熱が出る。子育て世帯には常識的なこの事実が、全く理解できなかった。
ここで、初めて最初から耳鼻科に行けばよかったということに気づく。
実家の母に聞くと、「私も子どもの頃中耳炎だったし、あんたもかなり長いこと中耳炎だったよ」と告げられる。
なんとこれは3代続く、病気だったことが発覚する。
それから、抗生剤を処方され、そのたびに一度は熱が引くものの次の週にはぶり返す。
しかし、そのたびに20人分並んでいる暇はない。
古めのその病院はお医者さんも看護士さんも子どもに優しく、診察は素晴らしいのだが、予約システムがない。オープンとともにいってもすでに20人待っている。
これはどういうシステムなのか、と不審に思っていると、受付にある張り紙を見つけた。
「6時から自動ドアがあいて、順番表にお名前を書いていただけます」
なるほど、みんな6時から並んでいたのか。
次の機会に5時に起きて、6時に間に合うように耳鼻科に行くとすでにそこには人気はいない。
自動ドアの前に立つと、ウィーンとドアがあき、そこには診察券入れと番号が振られた表が置かれている。その表を見るとすでに10人の名前が書かれている。
どういうことだ??
6時スタートではないのか???
10人もの人々はいつ並んだのだ???
次の日から、5:30、5:00と少しづつ時間を早めていった。
5:00にきたときに、ようやく少し、人がいた。
しかしまだまだ足りないらしい。
4:30に行って初めて、ようやく自動ドアが開かず、開かない扉の前で数名の人が並んでいる姿を見つけた。
扉が開いた時間、4:44。
ここで、病院が想定している張り紙に書かれた番とりスタート時間と、自動ドアが開く、その時刻は違うという事実が判明する。
難しすぎる・・・!!
なんという難解なトリックだ!!!
その日から、我々は家族は常連のプレミアの椅子を手に入れた。
外で並んでいるのは過酷なので、4:40くらいに着くように朝起きてあまり外でも待たず、1番を取れる時間に行く。
早すぎるともう少し遅くてもよかったかと思うし、4時に起きて、ギリギリまで待って、行くと1番が取れないと本当に悔しい。
私は、この難しい番とりの世界で高みを目指すようになった。
確かに1番が取れて、9時過ぎには病院タスクが全て終わり、ほとんど影響なく保育園に行けるのは快適といえば快適。1番が取れるとその日は達成感が溢れる。
燃え尽きて、仕事が手につかない。
耳鼻科がよいは本当に大変で、3歳になる今でも毎週のように通っているが、それについてはまた別の機会に語るとしよう。
ただ、お願いだから、別の方法で順番をとらせて欲しい。
これを書いた今朝は、4時に起床するも残念ながら2番でした。。。
