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月の記憶に触れた夜

夜空に浮かぶ月を見ていたら
ふと胸が温かくなった。


何かが「もうすでにあるよ」と
語りかけてくるようで。

足りない
届かない
まだダメ

そんな想いでいっぱいだった私の心に
やさしい光が差し込んできた。

「すでにある」と思うだけで
世界はこんなにもやさしく変わる。

月は、何も求めず
ただそこに在り続けている。

その静けさに包まれて、
私の内側も、やっと静かになった。

「もう、ある」

そう感じられた瞬間
願いが願いじゃなくなった。

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