季節を、掌に宿す。「絵麻-ema-」が生まれるまで。
小さな麻布の中に、季節がある。
京都洛柿庵(らくしあん)の新シリーズ「絵麻-ema-」は、二十四節気をテーマに、節気ごとに差し替えながら楽しむ、小さなタペストリーです。
細タペ・豆タペとはまた異なる、軽やかで手軽な形——その誕生には、京都の職人と、スタッフと、地元の工場が一丸となって作り上げた、ひとつの物語がありました。
「二十四節気に寄り添う商品を作りたい」という一言から

絵麻のはじまりは、染め職人からの一つの提案でした。
「二十四節気に寄り添う商品を作りたい」——
その言葉が、企画の出発点です。二十四節気という暦の感性は、京都洛柿庵のブランドの中核にある思想でもあります。
それを、もっと身近に、もっと手軽に届けられる形にしたい。そう考えたとき、最初の課題にぶつかりました。
節気ごとに新作を一から描き起こすとなると、制作に時間がかかりすぎる。シリーズとして続けていくには、もう少し自然な流れが必要でした。
そこで目が向いたのが、商品をお買い上げいただいたお客様へのご案内として毎月デザインしてきた、絵手紙の柄たちです。
長年積み重ねてきた柄の中から、節気に合わせて選び、組み合わせていく——その発想の転換が、企画を一気に動かしました。すでにブランドの中に息づいていた季節の表現が、新しい商品のかたちとして結実した瞬間でした。
「軽やかさ」を形にした、細掛けハンガー

絵麻が従来のタペストリーと大きく異なるのは、その「かけ方」にあります。
上だけに掛けるハンガータイプ——下に棒も重りも不要で、切りっぱなしにした糸を抜いた、軽やかな仕上がり。
これは、地元の金属加工工場との協力によって生まれた、京都洛柿庵オリジナルの形です。
企画の当初、従来の「棒付きタイプ 」の案ももちろんありました。しかしそこには「新しくない」という感覚がありました。
もっと手軽に掛け替えができて、現代の暮らしに自然に馴染む形がほしい——その思いが、試行錯誤の末にたどり着いたのが、このハンガー形状です。

壁にぴたりと貼り付くのではなく、わずかに浮いてかかる。そのほんの少しの空間が、影をつくり、奥行きを生み、立体感をもたらします。
麻布の揺らぎと影の美しさ——それは、写真よりも、実際に空間に置いてみてはじめてわかる豊かさです。
また、絵麻のために開発したこの細カケhangarは、既存の細タペ・豆タペにも使えます。いままでとは違う飾り方で、手持ちの作品に新しい表情を与えることができます。
「絵麻-ema-」という名前が生まれた日

商品の名前についても、チーム全員でアイデアを出し合い、アンケートを取り、検討を重ねました。タペストリーではない、この商品だけの名前がほしかったのです。
いくつもの案が出ては消える中、「絵麻」という言葉が提案されました。シンプルで、覚えやすく、意味が深い。その「絵麻」に、漢字だけでは少し読みづらいからとローマ字の「ema」を添える案が加わり、「絵麻-ema-」という名前が完成しました。
ネーミングも、パッケージも、掛けハンガーの形も——すべてがチームの対話の中から生まれたものです。一人の発案を全員が育てていく、そんなものづくりの文化が、京都洛柿庵にはあります。
「季節を愛で、私を整える」

絵麻に添えられた言葉があります。
季節を愛で、私を整える。「絵麻-ema-」
二十四節気は、一年を二十四の節に分けた暦です。15日ごとに名前が変わり、色が変わり、風の感触が変わります。
絵麻は、その移り変わりに合わせて差し替えながら飾る商品——だからこそ、暮らしの中に「今」という感覚を呼び込んでくれます。
忙しい日々の中でも、季節の変わり目に気づける場所をつくる。クリスマスや季節のイベント、節句や節気——どんな「今」にも寄り添える可能性を持つシリーズとして、絵麻はこれからも育っていきます。
▼京都洛柿庵 オンラインショップ・三条店にてお取り扱い中
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京都洛柿庵 三条店
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