トランプ政権の信頼を賭けた運命の3カ月間:米国経済成長のカギを握る正念場
2025年3月17日、米国財務長官のスコット・ベッセント氏を迎えての米国経済の現状と政権の経済政策についてのNBC Newsのインタビュー・コンテンツを紹介します。
ベッセント氏は、消費者心理の低下や株式市場の不安定さについて、これらは前政権の政策の影響によるものであって、トランプ政権が進める関税政策や規制緩和などの対策が経済回復に貢献するとあらためて強調しています。
尚、色々と気になる今後スケジュールについてですが、既に4月2日に予定されている相互関税関する方針発表については、より具体的な方針が発表されることが示唆されています。この相互関税は、不公平な貿易慣行の是正を目的とし、一方で他国が関税を引き下げれば米国も関税を引き下げるという仕組みを組み入れているとし、すでにトランプ政権の圧力によって、いくつかの国が関税引き下げの意向を示しているとしています。今回のベッセント氏の言葉からは、4月2日の発表には次の点が含まれる可能性があります。
さらに、ベッセント氏はそれは今後の国際貿易の動向や外交関係にも影響を与える可能性があり、6月30日にかけて他国の動向に注目して欲しいとしています。
相互関税の具体的な内容と対象国の明示
米国が設定する関税率の詳細
関税引き下げに応じた貿易相手国の対応状況
発表後のスケジュールや段階的な施行計画
[以下はインタビュー内で示されたベッセント氏からの政府見解です]
◇ 米国経済の現状と政策対応
米国経済の現状は前政権の政策の影響が続いているものであり、トランプ政権は生活費の危機やインフレを和らげるための政策を進めており、株価の下落は健全な調整局面であり長期的な市場の安定には問題がないとしている。
◇ 関税政策の影響と目的
トランプ政権の関税政策は4月2日に発表された相互関税の方針に基づき、不公平な貿易慣行を正すことを目的とし、相手国が関税を引き下げれば米国も引き下げるという貿易の公平性を目指した方針であるとしている。
◇ 消費者物価とアメリカンドリーム
アメリカンドリームは「安価な商品が手に入ること」ではなく社会的向上や経済的安定が重要であり、中国製品に対する関税についてはメーカー側がコストを負担するため、米国内の消費者負担は抑えられるとしている。
◇ 景気後退のリスクと政府の対応
景気後退の予測は難しいものの、トランプ政権は持続可能な政策を進めており、地域経済の活性化や小規模銀行の融資再開が好影響を与えるとしている。
◇ IRSの人員削減と税制改革
IRSの約1万5,000人の試用期間中の職員のうち7,500人〜8,500人を残す計画であり、税徴収、プライバシー保護、顧客サービスの強化を最優先にしながら慎重に進めるとしている。
◇ イランへの軍事行動と国際経済への影響
イラン支援のフーシ派への攻撃は国際的な海上輸送の妨害を防ぐための措置であり、インフレ抑制の観点からも重要な行動であり、さらにイランの原油輸出をゼロにする戦略を進めているとしている。
1. インタビュー
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
財務長官のスコット・ベッセントさんにお越しいただいています。ベッセント長官、「Meet the Press」にようこそ。

[スコット・ベッセント](財務長官)
クリステン、お会いできてうれしいです。お招きいただき、ありがとうございます。

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
お越しいただき感謝します。
では、まず経済の大局についてお話を始めたいと思います。多くの米国民がトランプ大統領の経済対策に不満を抱いていると回答しています。今週、消費者心理は29カ月ぶりの低水準に落ち込み、JPモルガンやゴールドマン・サックスは成長見通しを引き下げました。なぜ、そうした多くの人々の見解が間違っていて、トランプ大統領の関税政策が正しいと言えるのでしょうか?

[スコット・ベッセント](財務長官)
クリステンさん、まずはお招きいただきありがとうございます。それから、ひとつ申し上げたいのは、バイデン政権下でこの問題は長い間続いていたということです。誰とは言いませんが、多くのメディアはこれを「雰囲気の問題」(vibe session)だと言い、米国民は自分たちの状況を理解していないかのように扱っていました。しかし、ドナルド・トランプ大統領、その政権、そして私自身は、米国民は自分たちが感じていることをきちんと理解していると信じています。そして、私たちの政策がその状況を変えていくと確信しています。
確かに、前政権によって引き起こされたこの生活費の高騰に人々は苦しんでおり、救済を求めています。私たちは政権に就いてまだ8週間ですが、今、生活費の危機を和らげ、インフレを落ち着かせるための政策を進めています。私たちがこの政策の舵をしっかり取ることで、メディアの報道がどうであれ、最終的には米国民が私たちの方針を支持してくれると信じています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
ただ、はっきりさせておきたいのは、これらの世論調査はトランプ大統領が就任してわずか2カ月で行われたものだという点です。
では、今週の株式市場について伺います。市場にとってこの2年間で最悪の1週間となりました。長官、この状況に不安を感じませんか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
まったく感じていません。私は投資業界に35年携わってきましたが、調整局面というのは健全なものであり、通常のことです。むしろ、株価が一直線に上がり続けるほうが不健全です。そうした陶酔状態の市場こそが金融危機を招くのです。
2006年から2007年の段階で誰かがブレーキをかけていれば、2008年の問題は起きなかったでしょう。ですから、私は長期的に市場が不安定になるとは思っていません。良い税制政策、規制緩和、エネルギー安全保障といった対策を講じれば、市場はしっかりと回復するはずです。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
市場についてご心配されていないとおっしゃいましたが、米国民の約60%が株式市場に投資しています。これは彼らの退職後の貯蓄に直結しています。退職金が危険にさらされるのではと不安に感じている国民に対して、どのようにお答えになりますか?

[スコット・ベッセント](財務長官)
私が申し上げたいのは、1週間の動きだけで市場の全体像は判断できないということです。ウォーレン・バフェット氏も言っていますが、短期的には市場は「投票マシン」であり、長期的には「計量マシン」なのです。
もう一度言いますが、クリステン、私たちは無謀な政策に走るのではなく、慎重に対応しています。現在、GDPの6.7%に達する巨額の政府財政赤字があります。戦時中でも景気後退期でもない状況で、これほどの赤字を抱えたのは前例がありません。私たちはこれを責任ある方法で縮小していきます。私たちは慎重に移行を進めており、危機を招くようなことはしません。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
では、トランプ大統領の関税政策に対する国内のビジネスリーダーの声をお聞きください。ご覧ください。
私たち農家にとって、長期的な貿易戦争が起きれば、収入に大きな打撃を受けることになります。

一般的な住宅の建築費がさらに高くなってしまいます。

何を目指しているのか、最終的なゴールがよく分かりません。

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
長官、今のビジネスオーナーの話をお聞きになったと思いますが、彼らはこの関税の最終的な目的が理解できないと話していました。
ぜひご説明いただけますか?これらの関税は一時的な交渉手段なのでしょうか?それとも、今後も続く恒久的な政策なのでしょうか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
クリステン、いい質問ですね。ありがとうございます。お伝えできるのは、4月2日が非常に重要な日になるということです。その日に相互関税の方針を発表します。視聴者の皆さんやメディアの方々には、4月2日に注目していただきたいと思います。
すでに今の時点で、最も不均衡な貿易関係にあった国々の中から、自国の関税を引き下げる意向を示してきたところがあります。
トランプ大統領が進めているこの相互関税の方針は、あなたの国が関税を下げれば、こちらも下げるというシンプルなものです。その結果、これまで不公平な貿易慣行を続けてきた国々がすでに譲歩を見せています。
4月2日は重要な日ですが、それだけでなく、4月2日から6月30日にかけて、他の国々の動向にも注目してほしいと思います。
トランプ大統領は「Win-Win」の状況を作り上げました。関税障壁が下がれば、米国の輸出が増えてより公平な貿易が実現します。貿易はこれまで自由ではあっても公平ではありませんでした。仮に相手国が関税を下げなかった場合でも、米国は多額の関税収入を得ることになります。

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
では、先週のご発言についてお伺いしたいのですが、その前にこちらの映像をご覧ください。
安価な商品を手に入れることは資産ではなく、アメリカンドリームの本質でもありません。アメリカンドリームとは、すべての市民が繁栄を実現し、社会的に向上し、経済的な安定を得られるという考え方に根付いています。
スコット・ベッセント(財務長官)

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
長官、つまりトランプ政権は、米国国内で消費者が商品に対してより多くの支払いをする状況を容認している、というお考えなのでしょうか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
いえ、まったく違います、クリステン。私が言いたかったのは、アメリカンドリームとは安価なテレビさえあれば満足、という考えではないということです。米国の家庭が住宅を購入できず、自分たちの子どもが自分より豊かになれないと感じるのであれば、中国からの安価な装飾品を手に入れてもアメリカンドリームとは言えません。それ以上に重要なことがあるのです。私たちは、手頃な生活を実現することに注力していますが、それは住宅ローンや自動車、そして実質賃金の上昇といった点に重点を置いています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
とはいえ、関税が最終的に価格上昇につながるのは避けられないのではないですか?経済学者やビジネスリーダー、CEOたちもそう指摘しています。
[スコット・ベッセント](財務長官)
必ずしもそうなるとは限りません。特に中国への関税に関しては、中国のメーカー側がコストや関税を負担することになると私は考えています。通貨の動きも調整されるでしょうし、トランプ大統領の最初の任期中に見られたように、規制緩和やエネルギー価格の引き下げといった取り組みが進めば、結果として米国民はより低い物価とより良い生活の安定を実感できるはずです。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
ご存じのとおり、政権は景気後退の可能性について何度も問われてきましたが、発信内容にはやや一貫性が欠けています。これまでの発言の一部をご覧ください。
そういった予測はしたくありません。今は移行期です。

米国で景気後退は起きません。

正直なところ、未来のことは誰にも予測できません。

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
長官、ここで米国民に対して、トランプ大統領の任期中に景気後退は起きないと断言できますか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
クリステン、正直申し上げて、それに確実な保証というものはありません。誰がCOVID-19のような事態を予測できたでしょうか? ですから、私がお約束できるのは、私たちがしっかりとした持続可能な政策を打ち出しているということです。
確かに、調整局面があるかもしれません。なぜなら、これまで続いてきた大規模な政府支出がもしこのまま続いていたら、私たちはその依存から抜け出さなければならないからです。
一方で、私たちは民間部門の活性化を進めています。先週、地域の小規模銀行の方々と会合を行いましたが、彼らは融資を再開する準備が整っていると話していました。私は、地域経済がしっかりと成長していくと確信しています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
では、調整とおっしゃったのは具体的にどういう意味ですか? それが景気後退につながる可能性はありますか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
その必要はまったくありません。ただ、はっきり申し上げられるのは、もしこのままの路線を続けていたら、確実に金融危機が起きていたということです。私はその分野を研究し、教えてきましたが、これまでの支出レベルが続けば、すべてが持続不可能な状態になります。ですから、私たちは今、立て直しを進め、持続可能な道筋を整えています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
では、連邦政府の一部の削減についてお聞きします。ご存じのとおり、トランプ大統領は、どの機関も例外ではないと明言していますが、特にIRS(内国歳入庁)への注目が高まっています。IRSの人員はどの程度削減される見込みでしょうか?
[スコット・ベッセント](財務長官)
その点についてですが、私は以前から「フェイクニュース」という言葉が好きではありませんでしたが、今こうして内側にいると、正直それでもまだ言葉が弱いと感じるくらい、誤った情報が広まっているのを目にしています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
いえ、私は具体的な数字を挙げたわけではありません。今お聞きしているのは、あなたからの説明です。教えてください。

[スコット・ベッセント](財務長官)
しかし、いくつかの大手メディアが報じた数字は、実際には存在しないような大きなものなんです。

[クリステン・ウェルカー](NBC News)
では、その数字は具体的にどのくらいなのですか? それをお聞きしたいのです。
[スコット・ベッセント](財務長官)
そうですね… お伝えできるのは、約1万5,000人の試用期間中の職員がいて、私たちはその中から7,500人から8,500人程度を業務に必要不可欠と判断して残すことにした、ということです。具体的な状況は、今後さらに詳細に把握していくことになります。
ただ、今言えるのは、現在は大規模な見直しを行っている段階であり、今すぐ何かを実行しているわけではありません。私たちにとっては、プレーオフシーズン、つまり4月15日が本番です。
さらに、他の連邦政府職員は2月が自主退職の期限でしたが、IRSの職員に関しては5月がその期限となっています。IRSに関しては、私は、税徴収、プライバシー保護、顧客サービスの3つを優先事項と考えています。これらの優先事項に対応するために、どの程度の人員が必要か、今後の見直しを通じて判断していくことになります。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
わかりました。その見直しについては引き続き注目していきたいと思います。では、昨夜の速報についてお伺いします。トランプ政権がイエメンのイラン支援のフーシ派に対して大規模な軍事攻撃を行いました。トランプ大統領はイランに対して具体的にどのようなメッセージを伝えようとしているのでしょうか?

[スコット・ベッセント](財務長官)
これは非常に強いメッセージであり、前政権とは大きく異なる対応です。フーシ派やイランは、これは始まりに過ぎないということを理解すべきです。単発の対応ではありません。
この行動に踏み切った理由は、彼らが国際的な海上輸送の自由を妨害しているからです。クリステン、これは経済やインフレにも関わってくる話だという点も重要です。スエズ運河が封鎖されることで、国際貿易が停滞し、米国や同盟国に対するインフレ圧力が高まります。
私たちは、これは容認できないというメッセージを明確に示しています。2週間前、大統領はイランに対する最大限の圧力戦略を発表しました。イラン経済は混乱状態にあり、前政権の下ではイランの原油輸出が1日あたり約150万バレルにまで増えていましたが、私たちはそれをゼロにすることを目標にしています。
[クリステン・ウェルカー](NBC News)
ベッセント長官、本日はお越しいただきありがとうございました。多岐にわたるお話をお聞きできて感謝します。
2. オリジナル・コンテンツ
オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。
Fox Newsより
(Original Published date : 2025/01/31 EST)
[出演]
アメリカ合衆国 財務長官
スコット・ベッセント(Scott Bessent)
NBC News
クリステン・ウェルカー(Kristen Welker)
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だうじょん
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