ChatGPTとコソコソ会議|私のファドができるまで
Suno AIを使い始めた頃に作ったファドです。
ChatGPTに日本語で伝えたことを、ポルトガル語にしてもらいました。
久しぶりに聴いたら、なんだか心が和んだので、YouTubeに出すことにしました。
YouTubeに出すとなると、今度は画像が要ります。
私の場合、ここからが正念場。ChatGPTとの共同作業も、ここから一段深くなる。
「どうする、これ。ファドだからやっぱりちょっと土臭いよね」
するとチャットが、「真っ赤な情熱の赤じゃなくて、少しくすんだワイン系がいいと思う」と言い出した。
しかも頼んでもないのに、
「私だったら、女性を入れて、窓から遠くを眺めているような感じにする」
とまで言ってきた。
私の頭の中にも、女性が遠くの山を眺めているような情景はもともとあったから、
あ、それならいいかもしれない。
そう思い、「じゃあ、それで作って」と頼んだ。
いつもなら、ここから色々作り直して、最低でも2、3時間の勝負になる。
今回は早いかも。
くるくるくるくる。生成されるのを、ちょっとワクワクしながら待つ。
出てきた。
……なんか違う。
まず、妙にリアリスティック。写真に近い、きれいに作り込まれた感じ。
ワインレッドを基調にして、頼んでもないのに立派なフォントで、曲のタイトルをバーンと。
なんか、タンゴのコンサートのポスターみたい。
しかも女性は、背中が大きく開いた、ちょっと安っぽいドレスを着て窓の外を眺めている。
ファドの哀愁というより、
そろそろワインでも飲もうかな
って感じ。
違う。
今からワインの時間じゃない。
そこから、私の注文が始まる。
もう少し緑が欲しい。ちょっと雨が降っててもいい。土の感じも少し欲しい。
でも、ものすごく土臭いところまで行くのは違う。
この曲、ファドなんだけど、ちょっとボサノヴァみたいな軽さもある。
リアルな写真じゃなくて、もう少しペイントっぽくて、ちょっとグランジが入ってるような感じ。
女の人も、いろんな人生を全部背負ってきました、みたいな人じゃなくて、もう少し若い感じがいい。
ああでもない、こうでもないと ChatGPTに言っているうちに、何か参考になる絵のスタイルはないかな、と思って Google を見に行った。
そしたら、ポルトガルのストリートアートが出てきた。
あ、これだ。
写真みたいに全部きっちり現実的じゃなくていい。ちょっと平面的で、ちょっと変。でも、何が描いてあるかはちゃんと分かる。
「この絵を作ってってことじゃなくて、この描き方。この感じでいこうよ」
と ChatGPTに見せた。
また、くるくるくるくる。
出てきた。
あ、これいい。
かなり好き。
色もいい。女の人もいい。奥に世界が見えてる感じもいい。
よし、これでいける。
……と思って、参考にしたストリートアートをもう一回見た。
あれ?
ちょっと待って。
これ、レイアウトも結構同じじゃない?
カーテンまで似てる。
え、これ大丈夫?
ここから、チャットとのコソコソ会議が始まる。
「ちょっと、これ似すぎてない?」
「ほら、カーテンとか。これ大丈夫?」
コソコソコソコソ。
そのあと、YouTube のサイズに合わせてもう一度画像を作り直した。
見比べてみると、カーテンの水玉もかなり曖昧になってるし、細かいところも変わってる。
ちょっと似てる。
でも、出来上がりはかなり好き。
これでいこう。
出来上がった画像を見ながら、ファドを聴いていた。
いい感じ。
音楽は耳に入ってくる。私はぼーっと画像を眺めてる。
しばらくして、ふっと目が止まった。
向こうに海が見える。
家も見える。
女の人を見る。
もう一回、向こうを見る。
海がある。
家がある。
…………。
ちょっと待って。
すぐに ChatGPTのマイクを押す。
また、ぼそっと始まる。
「え、ちょっと……この女の人、中にいるのに外にいるんだけど。これ大丈夫? やばくない?」
再び、コソコソ会議。
今度はちょっと緊迫してくる。こっちは今すぐ喋りたい。
「だって、ほら。向こうに海と家が見えてるじゃない。じゃあ、この人どこにいるの?」
でも家族がいる。大きな声では喋れない。
だから、こっちは結構緊迫してるのに、声だけは小さい。
「ちょっと……これ、どうする……?」
コソコソコソコソ。
するとChatGPTが、何やら知恵を入れてきた。
絵なんだから、現実の空間と同じように全部つながってなくてもいい。中と外が一緒にあってもいい。一枚の中に違う空間があっても、それ自体が表現になる。
しかも、いろんなアートの話まで持ち出して、
「こういうふうに考えれば、これはこれで成立する」
みたいな理屈を、うまいことつけてくる。
……なるほど。
聞いているうちに、だんだんこっちもその気になってきた。
じゃあ、これもこの絵のスタイルってことでいいんじゃない?
採用。
ということで、なんだかんだドタバタしたけど、いい画像ができたと思っています。
ひとつだけ惜しいのは、この曲、Sunoを使うかどうか試していたトライアルの時に作ったもの。
歌詞をChatGPTと一緒にああだこうだ考えて、ポルトガル語にして入れようが、画像をこんなふうにああだこうだ作ろうが、この曲はSunoのトライアルバージョンとして扱われます。
しかも、いつものようにYouTubeで再生すると、
AI、AI、AI、AI……。
これが10秒くらい、ずっと出てくることがあります。
私はAIの存在には、とても感謝しています。一人で最初からやるより、体感では100倍くらい速く、プロジェクトを形にできると思っています。
ただ、画像や音楽を自分の表現したい方向に持っていくには、やっぱり私が何をしたいのかをAIに伝えないといけません。
なので、全部まとめて「AI」とされるのは、ちょっと理不尽だとも感じています。
とはいえ、この曲は聴くと心が和むし、Sunoを使い続けようと思ったきっかけにもなった一曲なので、今回公開することにしました。
下に、歌詞の日本語訳を載せておきます。
最後まで読んでくれて、ありがとう。
歌詞 日本語訳
タイトル:
Quando o Céu Me Chamar
空が私を呼ぶとき
[Verse 1]
あなたの名前は 今も風の中に生きている
ふっと吹くやさしい風が あなたを思い出させる
時は過ぎていくけれど
この想いは今も 私から離れない
[Chorus]
いつか空が私を呼ぶとき 私はそこへ行く
あなたのまなざしを胸に抱いて
星々の中で もう一度あなたを見つける
そしてもう二度と あなたを離さない
[Verse 2]
静けさが痛く感じる日がある
鳴りやもうとしないファドのように
心の片隅に あなたは今もいる
ほどけることのない抱擁の中に
[Chorus]
いつか空が私を呼ぶとき 私はそこへ行く
あなたのまなざしを胸に抱いて
星々の中で もう一度あなたを見つける
そしてもう二度と あなたを離さない
いつか空が私を呼ぶとき 私はそこへ行く
あなたのまなざしを胸に抱いて
星々の中で もう一度あなたを見つける
そしてもう二度と あなたを離さない
[Bridge]
もし運命があるのなら それはこの愛
死でさえ消すことのできないもの
私はあなたを恋しく思う気持ち 私はあなたの
あなたを見つけるための道
[Chorus]
いつか空が私を呼ぶとき 私はそこへ行く
あなたのまなざしを胸に抱いて
星々の中で もう一度あなたを見つける
そしてもう二度と あなたを離さない
[Outro]
いつか空が私を呼ぶとき 私はそこへ行く
あなたのまなざしを胸に抱いて
星々の中で もう一度あなたを見つける
そしてもう二度と あなたを離さない
