「Gemini小説執筆・完全調教マニュアル」第9回【新人賞応募編】AIと二人三脚で挑む「公募のリアル」:16万字を完走した後に見える景色
「Gemini小説執筆・完全調教マニュアル」第9回【新人賞応募編】AIと二人三脚で挑む「公募のリアル」:16万字を完走した後に見える景色
16万字の原稿をゴミ箱に捨てた、あの夜のこと
「AIを使えば、誰でも簡単に長編小説が書ける」 そんな言葉を信じて、私はGeminiという「暴れ馬」の背に飛び乗った。
目標は、江戸川乱歩賞や創元ホラー長編賞。挑むのは、16万字、20万字という未踏の領域。 だが、現実は残酷だった。深夜まで画面にかじりつき、ようやく書き上げた16万字の原稿。それを読み返した時、私は凍りついた。
そこにあったのは、物語ではない。 AIが勝手に話を畳んだ「あらすじ」の残骸、設定を忘れ去って支離滅裂になったキャラクター。 さらに、AIには救いようのない「悪癖」がある。一つを注意すれば、以前注意したはずのルールを忘れ、死んだはずのバグがゾンビのように蘇るのだ。
「句読点の後の空白を消せ」と命じれば、今度は文章のボリュームが極端に減り、「もっと詳しく書け」と命じれば、頼んでもいない英語や韓国語が混ざり込んだ文字バグを平気で吐き出す。 さらにタチが悪いのは、同じような描写を何度も繰り返し、言葉を並び替えただけで中身のない「水増し」をして文字数を稼ごうとする姑息なサボりだ。 修正すればするほど、文章は歪み、物語は死んでいく。いつまで経っても文章が完成しない「終わりのない修正地獄」。
私はその16万字を、一滴の容赦もなくゴミ箱へ捨てた。
あまりの絶望に、AIを呪い、ペンを折ろうとも思った。だが、その暗闇の中で、私はあることに気づいた。 AIは「筆」ではない。手綱を緩めれば即座に暴走し、サボり、物語を破壊する「暴れ馬」なのだと。
小説を書いている時間よりも、AIのバグを直している時間の方が長い。そんな泥沼から抜け出すために、私はプロンプトに「絶対的な足枷(あしかせ)」をはめることに決めた。 これは、私が16万字をドブに捨て、血反吐を吐きながら手に入れた唯一の生存戦略だ。
私が編み出した、この「暴れ馬の調教術」を、すべてここに公開したい。
【完走は「ゴール」ではなく「スタート」だ】
20万字を書き上げた。その達成感は、何物にも代えがたい。 だが、その原稿をそのまま新人賞へ送れば、高い確率で「落選」の二文字を突きつけられることになる。
なぜか。 AIと二人三脚で書いた原稿には、どれだけ注意を払っても「AI特有の癖」や「構成の緩み」が残留しているからだ。自分一人では、わが子の可愛さゆえにその欠点が見えない。
ここで必要なのは、AIを「相棒」から、あなたの作品を完膚なきまでに叩き潰す**「冷酷な選考委員(シミュレーター)」**へと作り変えることだ。 一次選考を突破し、プロの土俵に立つために必要な「最終的な磨き上げ」と、AIに自らの原稿を批評させる禁断の手法を公開しよう。
【第10回 予告】
16万字を捨て、暴れ馬を調教し、20万字の迷宮を突破し、公募という戦場へ。 私たちは、長い、本当に長い旅をしてきた。
最後にお話ししたいのは、テクニックではない。 なぜ、私たちはこれほどまで苦労して、AIと共に物語を紡ぐのか。 なぜ、暴れ馬を乗りこなそうと、夜を徹してプロンプトを練り上げるのか。
その答えは、AIには決して理解できない、あなたの「夢」の中にしかない。
次回、シリーズ完結編。 第10回:【完結編:共生のマインド】 「暴れ馬は、いつか最高の相棒になる:AIと創る『自分の夢』」
私と、あなたと、AI。この奇妙な三角関係の終着点について、最後にお話ししよう。

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