【詩】なぜ詩を書くのか
なぜ詩を書くのかと問う者に
私は答えることをためらう。
それは種子に「なぜ芽吹くのか」と問うようなもの。
詩は、私が沈黙に耐えきれず
なおも沈黙を愛するときに、
ふと立ちのぼる、名もなき息なのだ。
言葉は私の内にある暗い井戸から
自ら湧き出てくる。
それは慰めではない、叫びでもない。
ただ――生きることに似ている。
私は詩を「作る」のではない。
詩は私を通ってやって来る。
私のうちに住まう見えざる客が、
言葉という衣をまとうとき、
ようやくこの世にかたちを得る。
だから私は書く。
ただし、書かずにはいられぬ夜にだけ。
沈黙が私を満たしきったあと、
それでもなお、
何かが残っていたならば。

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