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20万字を16万字へ「削ぎ落とす」という儀式――江戸川乱歩賞、応募完了の記録


ついに、江戸川乱歩賞の応募を完了した。 だが、送信ボタンを押した指先はまだ微かに震えている。 これは「書き上げた」記録ではない。書きすぎた20万字の自分を、血を吐く思いで「殺し、削ぎ落とした」戦いの記録だ。

20万字の暴走と、16万850文字の壁

当初、書き上げた原稿は20万字を超えていた。 物語の細部、登場人物の吐息、重厚な背景設定……すべてが必要だと思って積み上げた222ページ。しかし、江戸川乱歩賞の規定は「一行30字×40行で作成し、115~185枚」。文字数にすれば、最大でも約16万850文字。

4万字近い「オーバー」という絶望。 ここから、私の真の戦いが始まった。

贅肉を削り、骨を研ぐ

4万字を削るというのは、短編小説一冊分を丸ごと消し去るに等しい。 AIに頼れば、無機質な要約で物語の「情緒」をゴミ箱に捨てられる。だから私は、一文字ずつ自分の手で、この20万字の巨躯を解体していった。

  • 無駄な修飾語の削除

  • 重複する心理描写の統合

  • 泣く泣くカットしたサイドエピソード

削るたびに、物語のテンポは速くなり、密度は増していく。 最終的に、160,850文字という規定ギリギリの境界線に滑り込ませた。 それは「縮小」という生易しいものではない。物語の純度を高めるための、極限の「濃縮」だった。

「概要」という名のもう一つの関門

原稿本体だけではない。数枚にまとめなければならない「概要(あらすじ)」の作成もまた、難関だった。 20万字の重層的なトリックと人間ドラマを、わずかな文字数で説明し尽くさなければならない。結末までを明かすこの「設計図」の作成こそ、物語の整合性が問われる最後の審判だった。

紆余曲折を経て、公募の海へ

16万字を二度捨て、三度目に20万字を書き上げ、それをさらに16万字へと削り抜いた。 AIのバグに翻弄され、設定の矛盾に冷や汗をかき、深夜に文字数カウンターと睨めっこした数日間。

「変なところを削って、つながりがおかしくなっていないか?」 その恐怖がないと言えば嘘になる。 だが、あの極限状態で、私は間違いなくこの物語の「心臓」だけは守り抜いた。

さらば、私の20万字。 16万850文字に凝縮された、私の執念よ、届け。

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