顔には化粧水をつけるのに、なぜ頭皮にはつけない?育毛は「頭皮の保湿」から考える
顔を洗った後、そのまま何もつけずに放置する人は少ないと思います。
化粧水をつける。
美容液をつける。
乳液やクリームで保湿する。
これは「肌を乾燥させないため」という美容の基本として定着しています。
ところが、頭皮になるとどうでしょう。
毎日シャンプーで洗って、ドライヤーで乾かして、そのまま終了。
顔と頭皮はつながった同じ皮膚なのに、顔は一生懸命保湿して、頭皮はほとんど保湿しないという方が非常に多いのです。
もちろん、顔と頭皮では皮脂腺や毛包の密度など皮膚環境が違うため、「頭皮の方が必ず乾燥しやすい」と一律には言えません。むしろ頭皮は皮脂分泌が多い部位でもあります。
しかし、皮脂が多いことと、水分が十分に保たれていることは別問題です。
今回は美容師・育毛の視点から、頭皮の保水・保湿がなぜ大切なのかを5つのポイントに分けて解説します。
① 顔と頭皮は別物ではなく「一枚の皮膚」でつながっている
まず知ってほしいのは、
顔と頭皮は境界線で完全に分かれているわけではない
ということです。
おでこから生え際、その先の頭皮まで皮膚は連続しています。
基本的な構造も、
表皮。
真皮。
皮下組織。
皮脂腺。
血管。
などから成り立っています。
それなのに美容では、
「顔=保湿する場所」
「頭皮=洗う場所」
という全く違う扱いをしてしまいがちです。
これは少し不思議なことです。
頭皮も皮膚なのですから、乾燥してバリア機能が乱れれば、つっぱり、かゆみ、フケなどのトラブルにつながります。
育毛を考えるなら、まず「毛」だけを見るのではなく、毛を育てている皮膚を健やかに保つという発想が必要です。
② 「皮脂が多い頭皮=潤っている頭皮」ではない
ここは非常に重要です。
頭皮は顔の一部よりも皮脂腺が多く、皮脂分泌の活発な場所です。
そのため、
「頭皮はベタついているから乾燥していない」
と思われがちです。
しかし、
皮脂量と角質層の水分状態は同じものではありません。
表面に油分があっても、洗浄力の強いシャンプー、熱いお湯、紫外線、空調、加齢などによって乾燥や刺激感が起こることがあります。
特に、
「頭皮が脂っぽいから」
と一日に何度も洗ったり、強い洗浄力のシャンプーを使ったりすると、かえって頭皮への負担を増やす場合があります。
育毛では皮脂をゼロにすることが目的ではありません。
水分と油分のバランスが取れた頭皮を作ること。
これが重要なのです。
③ 顔に化粧水を使うなら、頭皮にも「保水」という発想を持つ
洗顔後に顔がつっぱれば、多くの人が化粧水を使います。
では、シャンプー後の頭皮はどうでしょう。
シャンプーで皮脂や汚れを落とし、
↓
お湯ですすぎ、
↓
ドライヤーで乾かす。
当然、頭皮も乾燥しやすい条件にさらされます。
特に、
頭皮が乾燥しやすい
細かいフケが出る
洗髪後につっぱる
冬になるとかゆくなる
カラー後に乾燥しやすい
という方は、頭皮用ローションなどによる保湿を検討する価値があります。
顔と同じように、
洗う → 水分を補う → 必要に応じて潤いを維持する
という発想です。
ただし、顔用化粧水なら何でも頭皮に使えるわけではありません。
香料やアルコールなどが刺激になる人もいるため、頭皮への使用を想定した低刺激の製品を選ぶ方が安心です。
④ 頭皮ケアは「育毛」だけでなく顔の印象まで考える
頭皮は頭部の広い範囲を占めています。
だからこそ、美容を顔だけで完結させるのではなく、頭皮まで含めて一つの美容領域として考えることには意味があります。
ただし、「頭皮が頭の3分の2だから、保湿すると直接リフトアップする」といった説明には十分な科学的根拠がありません。
ここは分けて考える必要があります。
一方で、
髪のツヤ。
髪のボリューム。
分け目の見え方。
生え際。
頭皮の清潔感。
これらは顔の印象に大きく影響します。
どれだけ高価な美容液で顔をケアしていても、髪がパサつき、頭皮が乾燥してフケが出ていれば、全体として若々しい印象にはなりにくいでしょう。
つまり大人美容では、
「美顔」だけではなく「美頭皮+美髪+美顔」
までセットで考える。
これがトータルエイジングケアにつながります。
⑤ 育毛の土台は「清潔にして、乾燥させすぎない」
育毛というと、
「何をつければ髪が生えるのか?」
という商品選びから始める人が多いと思います。
しかし、その前に頭皮そのものを見てください。
