日本で見られる特別な絵画展
不意に時間ができたので、久し振りに美術館に行こう!
どんな企画展が開催されているのかしら?とiPadを開いてみました・・・どこに行こうかなぁ。
おっ!<西洋絵画の400年展>はいいですねぇ。美術史を学びたい私にはピッタリかもしれません。東京富士美術館ですね。

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2018年5月。
東京富士美術館を初めて訪れたときは、私が美術鑑賞を初めてまだ1年足らず・・・画家の名前もあまり知らなかったのですが、そんな私でも「何だかすごい作品がいっぱいあるなぁ」と思ったものでした。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの夜の作品、前回観た時はちょっと衝撃を受けました。

注*貸出中のため今回展示なし
ラ・トゥールのことなど何も知らなかったのですが、ただ「すごい!。こんな作品が日本にあるんだ」と。
ドラクロワってこんな絵も描いてたんだぁ。
クリムトってあのクリムト?

右)グスタフ・クリムト『横顔をみせる少女』1880年頃
注*クリムトは今回展示なし
よくわからないけど、心惹かれる作品がたくさんあって、ワクワクしました。もっともっと作品を「観る目」を肥やして、必ず再訪するぞ!と誓ったのです。
あれから6年半。美術史や芸術家の名前、そして何より芸術作品の素晴らしさを感じることができるようになったつもりです。少しですが。
八王子に向かう電車の中、そして八王子から美術館に向かうバスの中で、またワクワクしていました。
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まずは特別展<西洋美術の400年 展>。

東京富士美術館が所蔵する80点を超える作品からなる特別展。
【第一章】は[歴史画][肖像画][風俗画][風景画][静物画]とジャンルごとに並んでいます。
展示会のスタートはナポレオン、勢いがありますねぇ。

勝手なイメージですが、ナポレオン=東京富士美術館らしい!と感じました。
見応えありましたよぉー。やはり、すごいです。
日本の “ここだけにしかない” 作品があります。この記事で全ての作品を紹介するわけにはいかないので、印象に残った作品だけ書き残させてください。
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レンブラント⁈ と思って近づいたら、彼の愛弟子の作品でした。

「レンブラント最後の弟子の一人にして、その中でも最も才能のある一人」=アールト・デ・ヘルダー(1645-1727年)と解説にあります。
確かに素敵な作品です。レンブラントの教えを最も忠実に守りつつ、もう少し優しく温かい人間性を描き出しているように感じます。
預言者ナタン(右)がイスラエル王となったダヴィデに、
「部下を戦地に送り戦死させ、その妻=バテシバを妻にしたこと」
を諌め、神がダヴィデの息子の命を奪うであろうことを予言している場面が描かれています。
ダヴィデ(左)が身につけている宝石や衣装の描写も素晴らしいのですが、私は晩年のレンブラント譲りの、細やかな「手」の表現に注目しました。

二人は落ち着いて話をしているようにも見えますが、ダヴィデの左手は王笏を強く握り、その鋭い杖先をナタンに向けています。そして右手を振り上げようとしているのかも知れません。
しかしダヴィデの右手から流れる鋭い怒りの気は、ナタンが右手で受け止めています。流れるようなナタン手は、指揮者がタクトを振るようにその場の空気を支配しているのです。静かな音楽が聞こえてくるようでした。
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フランス・ハルス(1581/85-1666年)もあります!

ゴッホが「フランス・ハルスは27以上の“黒”を持っている」と語ったことについて、以前記事を投稿しました。
日本の美術館がハルス作品を所蔵していることを知らなかったので、小躍りしながらできる限り近づいてじっくり観てきました。洋服の “黒” 色の描き分け、素材の描き分けはさすがハルス!襟のひだも美しい。

そして髪の毛・ひげ、力強い手の部分は、素早く、しかし的確に筆を運んでいるのがわかります。画集ではよくわからない筆致、やはり実物を鑑賞するのはいいですねぇ。
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アンソニー・ヴァンダイク(1599-1641年)の素晴らしい女性の肖像画もありました。

左)『アマリア・ファン・ソルムス=ブラウンフェルスの肖像』1629年
右)『ベッドフォード伯爵夫人アン・カーの肖像』1639年
生まれ故郷フランドルでは、ルーベンスの工房でも働いたヴァン・ダイクですが、英国で多くの肖像画を制作しました。
右)の作品・アン・カー夫人の赤いドレス…この描き方はヴェネツィア派の “赤” ですね!!!。ヴァン・ダイクが1620年から6年間イタリアに滞在してティツィアーノらヴェネツィア派を学んだということに大きく頷きました。
描かれた女性は上品で美しく✨、“キリっ” とした張り詰めた空気が漂っています。それに対して彼女たちの立ち姿や仕草、手の先の何と滑らかなことか。

洗練された肖像画を得意としたヴァン・ダイクに「自分も描いて欲しい!」と願う女性は多かったでしょうね。
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おおっ。ジョン・シンガー・サージェント(1856-1925年)があります!
いいですねぇ。

描かれている知的で芯のある女性は、それはそれは魅力的です。
彼女に引き寄せられるように近づいてみると、サージェントの素早い筆致が生々しく残っていました。

おーーーーっ。
この粗々しくも無駄のない的確な筆運び…ベラスケスやハルスの作品から多くを学んだのですね。
画集を見ているだけでは絶対にわからない筆致、絶対に感じ取れない空気感・・・展示室にいながらにして、ちょっと震えました(笑。
サージェントの人気・評価が高いこと、大いに納得です。
近くに展示されているこちらの作品も筆運びが美しかったです。

ヘンリー・レイバーン(1756-1823年)さん・・・初めまして。
今後の要チェック人物リストに記入させてもらいます。
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まだまだ引き込まれる作品が続きますよー。
ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875年)の最初期の素敵な作品がありました。

後にバルビゾンに移住して農民の生活を抒情的に描くことになるミレーですが、この作品を描いた1840年は、やっとサロンに初入選して最初の妻・ポーリーヌと結婚した頃です。
描かれた男性の少し不安げな瞳を見ていると、まだ自分自信が何者かもわからず、目の前のモデルと真っ直ぐに向き合うミレーを観ているような気持ちになりました。
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その後も、巨匠たちの作品が続きます。
ジョシュア・レノルズ、トマス・ゲインズバラ、ブーグロー、ロイスダール、カナレット、クロード・ロラン、アンリ・ファンタン=ラトゥール・・・。ふぅっ。
やっと【第一章】が終了。スゴすぎてフラフラします(笑。
そして【第二章】に突入。“「物語」の変質” というこちらのテーマも興味深く、そしてやはりビッグネームが並んでいるため全く気が抜けません。
一枚一枚についてじっくり投稿していきたいのですが、投稿が終わらなくなってしまうので断念します(涙。
今回は画家の名前を挙げるに留めましょう。
ジョセフ・ウィリアム・ターナー(1775-1851年)、カミーユ・コロー(1796-1875年)いいですねぇ。
ドラクロワ、クールベ、モネ、ルノワール、ピサロ、シスレー、セザンヌ、ボナール、ローラサン、モディリアーニ、シャガール、ヴラマンク、マグリット、モランディ・・・。特別展の最後まで楽しませてもらいました。

左上から右回りにドラクロワ、モランディ、ボナール、シスレー、コロー
気になる作品がてんこ盛り!。これ、全て東京富士美術館の所蔵品と言うのですから驚きです!
これは・・・。今回の投稿で済ませるわけにはいかないでしょう。別の機会に少しずつ投稿することにします。
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ここまでは特別展について。でもこれだけではないんです!
<西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで>というタイトルで「常設展」に所蔵作品がまだまだ並んでいたのです。こちらもすごかった!!!。
ですから「常設展」については、次回投稿したいと思います。
<つづく>
