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特現対24時 第45話「特現対の事件簿 夜の丸の内大作戦」(3,311文字)

深夜の丸の内の空に警察車両のサイレンが鳴り響く。
特殊生物が現れた一報を受けて、警視庁が東京駅周辺地域を封鎖しているのだった。
そこに、特現対の面々が到着した。
今回は隊長格のかおる、杏奈、エルメダ、羽衣、シャルメドの編成だった。
かおるが本部の通信指揮所にいる莉奈に通信を入れた。
かおる「特現対、現着した。オーバー」


莉奈『了解です。特殊生物は建物をなぎ倒しながら皇居の方面から東京駅の方面に向けて進んでいるようです。オーバー』
かおる「わかった。地元警察に話を聞いてから作戦を開始する。アウト」
通信が終わると、杏奈が話しかけてきた。
杏奈「今回はどのような作戦で行くんですか?」
かおる「羽衣とシャルメドで撹乱しつつ私の長距離狙撃で行こうと思うんだがそれで問題ないか?」
エルメダ「お姉さんも弓で長距離狙撃はできるわよ。二人の方が確度は高いでしょ」
かおる「それなら2点同時の長距離狙撃で仕留めていく形にしようと思う。どうだ?」
羽衣「問題ない」
シャルメド「あぁ。それがいいと思うぜ」
まずは地元警察に聞き込みをして、状況の整理を行うことにした。
警察「突然現れて、周囲のビルをなぎ倒しながら進んでいます。特殊生物はドカンモスという名前が便宜的に付けられました。硬い頭を持っているのでそれでなぎ倒しているようです。ただドカンモスを分析したところ奇妙な性質がありまして、左右の側頭部にある器官を同時に攻撃しない限り、何度でも再生して動き続ける可能性があるという報告が入っています」
かおる「左右同時か。まるでパキケファロサウルスのような頑強さと、厄介な再生能力を併せ持っているわけだな。2点同時の狙撃作戦にしておいて正解だったな」
杏奈「脚力はかなりありそうなので、迂闊に近づくと大怪我しかねませんね」
かおる「羽衣はバイクで、シャルメドは飛びながら撹乱を行ったほうが良さそうだな」
羽衣「了解した」
シャルメド「ああ。あたしの自慢の羽根で惑わせてやるよ」
杏奈「私は何をしましょうか?」
かおる「エルメダを支援してやってくれ。エルメダが狙いやすいように周囲の警戒をおこなうんだ」
杏奈「わかりました」
エルメダ「頼りにしてるわよ。杏奈ちゃん」
杏奈「頑張ります!」
かおる「各自配置についてくれ。私はこのビルから狙うことにする」
かおるが端末の画面に表示したのは丸ビルのテラスだった。
エルメダ「そしたらお姉さんはここから狙うわ」
エルメダが指したのはそこから少し離れたビル、KITTEの屋上庭園だった。
かおる「よし、作戦開始だ」

エルメダと杏奈はKITTEの前に来た。
杏奈「かなり高いので屋上まで行くには時間がかかりますね。エレベーターが動いていればいいんですが・・・」
エルメダ「あら、そんなことしなくても簡単に屋上まで行く方法があるわよ」
そう言うとエルメダは杏奈の手を取って背中の羽根で屋上まで一気に上昇した。
杏奈「いきなり飛ぶからびっくりしましたよ・・・」
エルメダ「怖がらせちゃったかしら。ごめんね。さて、準備しましょ。エンゲージって唱えて杏奈ちゃん」
杏奈「エンゲージ!」
そう杏奈が唱えると、エルメダは武装モードであるウィライズモードに変身した。
杏奈「同時狙撃・・・上手くいくでしょうか?」
エルメダ「大丈夫よ。お姉さんとかおるちゃんを信じて」
そのとき、羽衣からエルメダに通信が入った。
羽衣『羽衣だ。これから作戦行動に移る。指定座標まで撹乱しつつ誘導すればいいんだな?オーバー』
エルメダ「それで間違いないはずよ。お願いするわね羽衣ちゃん。アウト」
2人はビルの上で待つことにした。

羽衣とシャルメドは皇居の辺りで特殊生物を待ち構えていた。


羽衣「指定ポイントは東京駅前の広場か。シャルメド、準備はできているか?」
シャルメド「もちろんだよ。あたしと羽衣なら上手くやれるだろうぜ。きっちり援護してやるよ」
羽衣「心強いことだな」
シャルメド「デカい作戦だからって気負いすぎんなよ。羽衣はすぐ気負いすぎるからな。さて羽衣、エンゲージって唱えてくれ」
羽衣「エンゲージ…」
そう羽衣が唱えるとシャルメドもウィライズモードに変身した。


羽衣「来たぞ…」
二人の前方にドカンモスが現れた。
羽衣「では手はず通りに…」
シャルメド「行くぜ!」
羽衣はバイクに乗り時折ドカンモスを攻撃しながら撹乱した。
シャルメドは赤い羽根でドカンモスの目の前を飛びまわりながら撹乱を行っているようだ。

丸ビルのテラスでかおるはビームスナイパーライフルを構えていた。

目標ポイントにドカンモスを誘導したら3カウントで同時攻撃する手はずになっていた。
指揮所の莉奈が目標の位置を伝えてくる。
遠くの方でシャルメドが飛んでいるのが見えた。
全員無事にこの作戦が終わればいいが…と考えていた。

エルメダと杏奈はKITTEの屋上庭園に陣取りドカンモスを待ち構えていた。
しかし、その時ドカンモスに異変が起こった。
背中から火のついた噴石を飛ばしてきたのだった。
エルメダ「ちょっと困ったことになったわね…」
杏奈「私が迎撃します。エルメダさんは狙撃に集中してください」


エルメダ「ありがとう杏奈ちゃん。噴石はよろしくたのむわ」
杏奈がサブマシンガンで噴石を迎撃していく。
撹乱を行っている羽衣とシャルメド、そして向かい側のビルで狙撃体制に入っているかおるさんが無事だといいけど…と杏奈は考えていた。
なおも噴石は飛んでくる。
警視庁の協力もあり避難は完了している。
だがこのまま東京駅前がめちゃめちゃにされたら復旧が大変だ。
なるべく被害を最小限に作戦を終わらせたい。
その気持ちは杏奈もエルメダも同じだった。

東京駅前広場に羽衣とシャルメドが現れ、それに続いてドカンモスが現れた。
かおるはビームスナイパーライフルを、エルメダは弓を構える。


杏奈はなおも飛来する噴石を迎撃しながら作戦の成功を祈っていた。
かおるからエルメダに通信が入った。
かおる『タイミング合わせるぞエルメダ。3、2、1…』
その時、エルメダの弓から矢が放たれると同時に向かい側のビルからもビームが放たれた。
矢とビームはドカンモスの左右の器官を穿ち、ドカンモスはその場に倒れた。
かおるから通信が入った。
かおる『各員作戦終了だ。お疲れさま』
エルメダ「一瞬たりとも気が抜けなかったわね。あら?杏奈ちゃんどうしたの?」
杏奈はその場にへたりこんでいた。
杏奈「緊張の糸が切れちゃってもう立てません…」
エルメダ「あらあら。肩でも貸しましょうか?」
杏奈「しばらく休憩させてください。それからなら立てます」

シャルメドと羽衣は東京駅前、ドカンモスの傍らにいた。
シャルメド「やったな、羽衣」
羽衣「ああ…」
シャルメド「なんだよ〜。もうちょっと喜べよ〜」
羽衣「あまりそういうキャラじゃないのは知ってるだろう。それに、安堵の気持ちの方が大きい」
シャルメド「そっか。あ、かおるから指定ポイントに集まれだって。行こうぜ、羽衣」
羽衣「ああ。行くか」
そしてシャルメドと羽衣は指定ポイントに向かうことにした。

全員が指定ポイントに集まり、かおるはデブリーフィングを行うことにした。
かおる「まずはみんなお疲れさま。想定外の事態があったとはいえ被害を最小限に抑えることができた。あとは警視庁がなんとかしてくれるとのことだ」
杏奈「作戦成功してよかったです」
エルメダ「杏奈ちゃん、とても頑張ってたわよ」
かおる「それでなんだが…たまにはどこかで打ち上げしていかないか?」
杏奈「いいですね、それ」
シャルメド「じゃあさ、肉食ったあとサウナ行こうぜ!汗みんなで流したら気持ちいいだろ!」
羽衣「私は、かえ…」
帰ろうとする羽衣をシャルメドが引き止めた。
シャルメド「こういうときくらいみんなで楽しもうぜ。なぁマスター!」
羽衣「うぐ…」
杏奈「ここから少し離れてますが、ご飯食べられるスパあるみたいですよ」
エルメダ「仕事が早くて助かるわ。杏奈ちゃん」
かおる「じゃあみんなで行くか」

こうして、駅前での激戦を終えた特現対の面々は、夜更けの街へと繰り出していった。
戦いの緊張から解き放たれた彼女たちの背中は、どこか晴れやかだった…約一人を除いて。

羽衣「帰ってバイクの整備したい…」


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