⑧踏まれても摘まれても|旅行記「それを旅とは呼ばない」
最後に行った「軽井沢高原文庫」には「堀文子さん」の絵が置いてありました。
そこには、壁に学芸員が作ったとおぼしき、堀文子さんの言葉が書かれてあります。
「咲いては散ってゆく
生命の流れ
私は花の生命そのものを
描きたいと思う」
目が離せなくなって
手帳を取り出して書き留めました。
少し行くとまた言葉が
置いてありました。
「道端や庭の隅に
ひっそり咲く名もなき花
讃えられることもなく
疎んじられながら志を曲げず
生き続けた健気さ。
踏まれても摘まれてもあきらめず
生き抜いてきた。
名もなき雑草達の姿には
無駄な飾りがない。」
私は目の奥が熱くなって
誰もいなかったから
少しだけ、自由にして
ハンカチを出しました。
そして、手帳にその言葉を書き留めたのです。
私もそうありたいと思いました。
そうして、絵葉書を買ってこの旅行を勧めてくれた姉に「軽井沢高原文庫」の正面にある「一房の葡萄」という名のコーヒー屋で絵葉書を書きました。
旅行先から手紙を書くなんてと思いました。なんてセンチメンタルな。
LINEもあるのに。
でもLINEじゃ言えないありがとうの言葉を書きたかったのです。
薦めてもらった旅行中、飲んでいるコーヒー屋のコーヒーが店の人が言うように私好みの酸っぱくも苦くもない美味しいコーヒーであることを話したかったのです。あんなに嫌がったけれども楽しいと伝えたかった。
雨の中ポストまで行くと私は絵葉書を投函しました。
タクシーで帰る予定でしたがタクシーゴーが繋がりませんでした。
少し考えてから、バス停があった事を思い出しそこが軽井沢駅行きであるのを確かめると、後40分ほどあったので、もう一度だけ「一房の葡萄」に戻って時間を潰しました。
これでペンションに帰ったら、また食事の後にnoteの公開をする為ダイニングに行くのだと思います。
English Version:
(8) Even if trampled or picked | Travelogue "I don't call that a journey"
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