見出し画像

配信音声「歪み」でコンプがいらなくなった話 【Tierra Audio - Chili】

皆様ごきげんよう。
LLSY musicのレーシーです。

最近毎日配信してるのですが、マイクを変えたり色々していました。
環境の推移的には
・コンデンサマイク+インターフェイス+プラグイン(コンプ、EQ)

・コンデンサマイク+HA+コンプ+インターフェイス+プラグイン(VEA)

・ダイナミックマイク+ブースタープリアンプ+インターフェイス+EQ
とうろうろしてきてて今は一番下の構成になっています。

個人的にOBSのフィルタ機能があまり好きではなくて、音声を受けるだけにできたら一番いいなぁと思っていたのですが、かつてはこのように

オールインワンの音声処理プラグイン、iZotopeのVEAだったり

マイクプリアンプ+コンプレッサーなどを使いました。
もちろんこれらはどちらも今でもおすすめですが、VEAはvst3なのでStudio rackなどのvstホストを経由しなければならなかったり、ハードコンプは単体マイクプリが必要であったりします。

そしてついこの間新しいダイナミックマイクと、ブースタープリアンプを買いました。

以前まで使っていたマイクがスモールダイアフラムのコンデンサマイクで、ダイナミックレンジが大きくアタックのコントロールが難しかったのもあるかもしれません。
歌はともかく私自身がしゃべりがうまくないのも相まって、配信時のコントロールは結構難しいなと考えていました。
けっこう"つぶしてるな"感が出る

ピンクに惹かれてElgatoのダイナミックマイク、wave dxを買ってからお店に行ってプリアンプを買ったのは件の記事や動画の中で紹介しましたが、改めて紹介です。

Tierra AudioのFlavor preampシリーズ。
どれもかわいいですが、まずそもそもこの子たちは何なのかというお話。

インラインブースター

マイクにはダイナミックマイクとコンデンサマイクがあるというのはなんとなく知ってる人もいるかもしれませんが(実際はそれぞれのマイクの中にもいくつかくくりがあります)一般的にダイナミックマイクと呼ばれるものは空気の振動をキャッチするダイアフラムがコイルでできてるムービングコイルです。
今回は配信関係の話なので細かい部分は省きますが、ダイナミックマイクは小さな音を拾いきれない=狙った音以外の音が入ってきにくいという配信・宅録向けの性格がありながら、コンデンサマイクよりも出力がかなり小さいという悩みどころがあります。

Shure公式サイトより、ポッドキャスト用マイクとして大人気のSM7シリーズの注意書き。7,8cmの距離でダイナミックマイクを使う時、最低でもマイクプリのゲイン量は60dB確保しようねと書いてある。

実際は声の大きい小さいは人それぞれだし、自宅で大声を出せないという人も多いでしょうから配信等で使うとなると+70dbくらいほしいとなりがちです。
人気のAG03のマイクプリはD-PREですのでゲイン幅は50dbあるかどうか。
どう頑張ってもゲインが足りません。
なのでDSPやデジタル段階(OBS等)でノイズごと持ち上げないといけない、そもそも安価なプリはハイ寄りのほうがきれいに出やすい、日本で主流のShureのマイクがそもそも暗めにとれるマイクなどなどいろんな要因が重なって、配信においてはダイナミックマイクは音質が良くないという印象が付きがちです。
つまりゲインのデカいオーディオインターフェイスを使う。

4世代目になってマイクプリのゲインが+69dbになったScarlett。プロ機メーカーの大量参入で高音質化の進む低価格インターフェイスで再び「定番」の地位を確保しつつある。

単体のマイクプリを使う。

私もカラーオーダーして愛用しているOz Designさんのマイクプリ。+62dbが得られるがここからさらにインターフェイスをラインプリとして使い多くの場合さらに+20db程度が得られる。トランス内臓なのでがっつり上げるとじわっと歪む。

ファンタム電源(コンデンサマイクを使う時の電源)を使い信号を増幅するインラインブースターを使う

恐らくいちばん有名なインラインブースター。Se Electronicsのダイナマイト。SM7Bとの組み合わせで見たことある人も多いのではないだろうか。ファンタム電源を入れることで+28dbのゲインアップを果たし、インターフェイス側のマイクプリのゲインは+40db程度で十分ダイナミックマイクを扱える。

他にもアクティブケーブルやバッファ内蔵でファンタムをかけて使うダイナミックマイクなんてのも存在するのですが、今回この記事で紹介するのは3番目の手段、インラインプリアンプです。

ということで今回手に入れたTierra AudioのChiliですが、マイクケーブルを二本使ってマイクとインターフェイスの間に挟んで使います。
ファンタムを入れた瞬間ゲインが+54dbされるアホみたいな製品なんですが、トランス内臓で結構歪んでくれます。
そもそもこのFlavor Preampシリーズ自体がどれも個性の塊のような子たちだったのですが、Chiliは積極的に音を歪ませてトランジェントを均一化するような意図があると製品紹介にもありました。
ギターをやってる人なら良くわかる感覚だと思いますが、音が歪むとピークは抑えられます。音を歪ませるとピッキングが安定してうまくなったような気持になるあれですね。
この歪によってアタックを潰す手法はオーバードライブだったり、テープコンプレッションだったりいろいろなところでいろいろな使われ方をしています。

以前投稿したWave DXについての動画、後半にダイナミックマイクをうまく使うためのおまけパートがあるんですが、この音声はコンプを一切使っておりません。
喋りがあまりうまくない私でも音量が結構そろってることがわかるかなと思います。
じっくり聞くと声が大きくなるタイミングで強く歪む感じがしたり、耳につく高音の部分がうまくまとまってる感じもします。

最近の配信ではOBS側で何もプラグイン、フィルタを使うことなく、マイクとChiliのみでインターフェイス側のゲインを+25dbくらいするだけでノイズ除去等何もしなくてもクリアで安定した音声を送れているかなと思います。

最近はPCの性能もすごく高くてノイズ除去だったりもかなり高いレベルでできているので、PC側で音をきれいにしてしまえばいいという考えもあるかもしれませんが、特に歌ってみたなんかも一緒にやってみたい方は録り音の部分に気を使ってあげるのもいいかもしれません。

LLSY music


いいなと思ったら応援しよう!

レーシー@曲を作る航海士&Vtuber 頂いたチップはDTM,VTuberとしての活動費用に充てさせて頂き、作品や新しい記事として還元させて頂きます!