個性豊かなZINE展めぐりは、小さな旅のようだった
昨日、都内で開催されている3つのZINEの展示会『MOUNT ZINE 30』『ZINEと雑貨 vol.19 -日記編-』『小さな声、小さな本展』をめぐってきました。
ありがたいことに、そのすべての展示会に拙著『寄せては返す日記』を並べていただいています。たまたま同時期の開催だったため、どうせならと1日で3つお邪魔してみることにしました。どこも唯一無二の魅力あふれる場だったので、ご紹介させてください。
3つのZINE展をめぐるルート
都内とはいえ、それぞれの会場は絶妙に離れた場所に点在しています。わたしは東京郊外在住のうえ、保育園の送り迎えというミッションがあり、若干の制約もあります。そのため、うまく回ることができるよう事前にルートを決めておきました。
自宅
↓(移動:1時間半くらい)
MOUNT ZINE 30(会場:MOUNT ZINEさん/世田谷区)
↓(移動:10分くらい)
ランチ
↓(移動:30分くらい)
ZINEと雑貨 vol.19 -日記編-(会場:Space Utility TOKYOさん/目黒区)
↓(移動:50分くらい)
小さな声、小さな本展(会場:HAGISOさん/台東区)
↓(移動:1時間半くらい)
保育園
移動だけでなんと4時間半! 各展示会の滞在時間はせいぜい30分程度となります。その限られた時間のなかで、1冊でも多くのZINEと出合い、どれをお迎えするか悩み尽くす。この自由と制約のはざまが、まさに旅のようだと感じました。
それではいよいよ、3つのZINE展の特徴と感想をご紹介します!
MOUNT ZINE 30
MOUNT ZINEは半年に1回入れ替え制で行われる展示会で、今回で30回目、つまり15年目なのだそうです。全国各地から集まったグラフィック、写真、エッセイ、コラム、詩集など、個性豊かなZINEが並んでいました。

整然と並べられたZINEと、ZINEそのものの雑多さの調和が見事な空間でした。あまりにもZINEらしすぎる、「そうきたか!」と膝を打つようなおもしろいテーマが揃っていて、何時間でも滞在できそうなほど。会期は9月までと長めなので、何度か訪れてみるのもいいかもしれません。
MOUNT tokyo(MOUNT ZINE)
所在地:東京都世田谷区駒沢2-40-6
開業時間:11:00〜18:00(最終日は17:00まで)
営業日:木曜日〜日曜日
会期:9月まで
ZINEと雑貨 vol.19 -日記編-
ZINEやフリーペーパー、雑貨などが所狭しと並ぶSUTさん。数週間ごとにテーマを変えてZINEの展示販売会を開いているようです。今回は、『日記編 - エッセイとか私小説とか』。日記やエッセイが中心のようです。

日頃から日記をつけている一人の人間として、嫉妬心を燃やさずにはいられない、味わい深い日記本ばかりでした。そんな素敵な日記本たちの仲間に入れていただけるなんて、光栄でしかありません。とっても刺激的な空間でした。ほかのテーマの回も見に行ってみたいなあ。
SUT(Space Utility TOKYO)
所在地:東京都目黒区中目黒3-5-3
営業日:水曜日〜日曜日(営業時間は曜日により異なる)
会期:6月14日まで
小さな声、小さな本 展
『「誰にも読まれなくてもいい」「うまく言葉にならなくてもいい」だけど、“つくらずにはいられなかった”。』と主宰の櫻井さんが仰るように、繊細な心の機微が丁寧に綴られたZINEが集まっていました。エッセイ、詩集、短歌などが多かったのが印象的です。


その名の通り、どんな声でも否定せず受け入れてもらえるような、やさしくあたたかな場でつい長居してしまいました。「一般人」と括られがちな市井の一人一人に感情や価値観、暮らしがあるという、当たり前のことを実感します。
KAZENONE BOOK
会場所在地:HAGISO 東京都台東区谷中3-10-25
会期:6月7日まで(開催時間はHAGISOに準ずる)
購入品・交換品

MOUNT ZINE 30
・自分で/の道具をつくってみた(Kosuke.Tさん)
ZINEと雑貨 vol.19 -日記編-
・やる気のない読書日記(phaさん)
小さな声、小さな本 展
・のぞくと見える別の世界(櫻井朝子さん)
・直線的には考えない(濱浦奈緒子さん)
・翻訳ルーティン(濱浦奈緒子さん)
・CINEMA TALK VOL.5(亀石みゆきさん)※交換品
数ある選択肢のなかからどのZINEをお迎えするのかは、今の自分の心をそのまま映し出しているような気がします。どれも読むのが楽しみです!
ZINE展めぐりの旅を終えて
ZINEは、作家さんそのものだと改めて感じました。もちろん、形になるのはその人の全部じゃなくて、ほんの一部です。形にしたくてもうまくまとめきれなかった部分も大いにあるでしょう。
それでも、普通に生きていれば知ることのできない想いや経験を垣間見ることができる、一生懸命に不器用で豊かな媒体がZINEなのです。SNSやAIが台頭する今の時代にこそ、ZINEが流行る理由がわかったような気がしました。もっともっとこの文化が広がり、根づいていくといいなと思います。
この記事をお読みいただいてZINEに興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。作家さんから直接購入できるZINEフェスや文学フリマなどの即売会も全国各地で開催されていますが、このような展示会の方がゆっくり落ち着いて試し読みすることができます。ZINEを取り扱っているオンライン書店も増えているようですので、ご自身に合ったスタイルでZINEと出合ってみてくださいね。
日記ZINE『寄せては返す日記』について
さいごに、一応わたしのZINEの宣伝もさせてください。

育児ノイローゼ(産後うつ)に陥り、闇エネルギーを反動にしてジャーナルノートブランド『日々のおたより』を立ち上げた頃の5ヶ月分の日記をまとめています。
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なお、今後は 文具マーケット(6月27日)・手帳夏祭り2026(7月12日)・ZINEフェス文芸(8月2日)に出展予定です。ぜひ遊びに来てくださいね。
