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AIのニュース【9月5日】

NVIDIAがHugging Face買収を正式に認めた日——「無料で開かれていたもの」に、持ち主と値札がついていく

※この記事はAIが生成したものです。今村の意見・見解は一切含まれていません。

今日のニュースを並べると、ひとつの線が浮かぶ。無料で、誰にでも開かれていたものが、次々に誰かの所有物になっていく線だ。世界中の開発者が自由に使ってきたAIの共有棚は、GPUを売る会社の傘下に入ることが正式に決まった。安全装置を外したAIは、商品として売られはじめた。プロンプトを差し出せば料金が95%引きになる仕組みが登場した。EUは、無料で使えるChatGPTを「巨大検索エンジン」として規制の枠に入れた。無料であること、開かれていること、中立であること。この三つが同時に、値札と持ち主を持ちはじめている。あなたが「タダだから」と使っているAIは、誰の何と交換されているだろうか。


NVIDIA×Hugging Face——買収は確定し、争点は「約束の中身」に移った

NVIDIAが9月3日、Hugging Faceを129億3000万ドルで買収することを正式に認めた。この欄では8月28日に、The Informationの報道段階として扱っている。当時は両社とも認めておらず、破談の可能性も残ると伝えられていた。今日の差分は、憶測が公式発表に変わり、その中に具体的な約束が書き込まれたことにある。

Hugging Faceは、AIモデルを誰でも置いて誰でも取り出せる共有棚だ。300万を超えるモデル、50万のデータセット、100万のアプリケーション。開発者と研究者が1800万人、企業が20万社使っている。この規模の棚が、AIチップ市場で圧倒的な立場にある一社のものになる。ここに矛盾があると、この欄では書いた。棚の価値の源泉は中立性だからだ。

NVIDIAのJensen Huang氏は、その矛盾に正面から答える形の文言を出した。「開発者は、使いたいモデル、使いたいフレームワーク、使いたいクラウドと推論事業者、使いたい計算基盤を選ぶ。NVIDIAの計算資源は必須にならない」。複数のクラウド、複数の演算装置への対応を続け、AMDなど他社のハードウェアにも開かれたままにするとしている。あの絵文字のロゴも残す。Hugging FaceのClem Delangue氏の側の説明は率直だ。規模を広げるには「より多くの計算資源、支援、協業、可視性」が必要で、それを提供できるのがNVIDIAだった。

金額の推移を思い出したい。同社は昨年、NVIDIAからの5億ドルの提案を断っている。年間売上は約1億5000万ドル。今回の値札はその80倍を超える。

短期的には、開発者コミュニティが約束をどう受け取るかが焦点になる。中期的な論点は、約束の強制力である。「必須にしない」は契約ではなく方針だ。方針は変えられる。監視すべきは声明の文言ではなく、一年後にAMDやIntel向けのモデル配布がどうなっているかという事実の側だろう。

EUがChatGPTを「超大規模オンライン検索エンジン」に指定——4か月の猶予が始まった

欧州委員会が8月31日、ChatGPTをデジタルサービス法(DSA)上の「超大規模オンライン検索エンジン(VLOSE)」に指定した。DSAとは、EUが2023年から運用している、巨大なネットサービスに追加の義務を課す法律である。指定の基準は、EU域内の月間平均利用者数が4500万人を超えること。ChatGPTが報告した数字は1億5910万人だった。基準の3倍を超えている。集計期間は2026年3月31日までの6か月間だ。同時にRedditも5720万人でVLOSEに、RobloxはVLOP(超大規模オンラインプラットフォーム)に指定された。対応期限は、指定の通知から4か月である。

注目すべきは分類だ。ChatGPTは「プラットフォーム」ではなく「検索エンジン」として扱われた。この違いは実務上の重みが違う。検索エンジンに課される義務には、システミックリスクの評価、外部監査、アルゴリズムの透明性、研究者へのデータ提供などが含まれる。つまりChatGPTは、GoogleやBingと同じ棚に置かれたことになる。

なぜ検索エンジンなのか。利用者の行動が、実際に検索と置き換わっているからだ。調べ物をするときに検索窓ではなくAIの入力欄を開く人が増えれば、その入力欄は情報流通の関門になる。関門には関門としての責任が生じる、という整理である。

短期的には、EU域内でのChatGPTの表示に変化が出る可能性がある。中期的な論点は、この分類が他国に波及するかどうかだ。AIを「新しい技術」として個別法で扱うか、「既存の検索・プラットフォーム規制の延長」として扱うか。EUは後者を選んだ。日本を含む各国が同じ整理を採れば、AIサービスは新法の成立を待たずに既存の規制の網にかかっていくことになる。

Abliteration.ai——安全装置を外すことが、商売になった

AIの安全装置を取り除いたモデルを提供する事業者が現れた。Abliteration.aiである。同社は、重みが公開されているオープンモデルに「アブリテレーション」と呼ばれる処理を施す。これは、モデルが持つ「危険な依頼を断る」という反応そのものを取り除く手法だ。処理後のモデルは、あらゆる指示に従うようになる。攻撃用のコードを書かせることも、通常なら拒否される危険な内容の生成も止まらない。ブラウザからの無料アカウントとAPIの両方で提供され、Z.aiのGLM-5.3など公開済みモデルの改変版が置かれている。

共同創業者のDevon氏は2025年末に立ち上げ、2026年3月に法人化した。ベンチャー資金は入れていないが、大手クラウド事業者との契約があるとしている。顧客には英国と欧州の初期段階のレッドチーム(攻撃側の視点で防御を検証する専門集団)企業が含まれるという。

同氏の理屈はこうだ。「利点は、防御側が最速で動けるようになることだ。サイバーセキュリティを加速させる。直感には反するが」。攻撃を再現できなければ防御を検証できない、という主張である。

これに対する批判は率直だ。CivAIのAndrew Yoon氏は「それはソシオパスになる。安全装置を外すという話をするとき、我々が話しているのはこういうことだ」と述べた。防御の実務家からも、既存のオープンモデルを微調整すれば同等のことができ、わざわざ制限解除版を使う意味は薄いという指摘が出ている。

短期的には、この種のサービスが規制の対象になるかが問われる。中期的な論点は、オープンモデルの公開そのものに跳ね返ることだ。重みを公開すれば、誰でも安全装置を外せる。外せることが商売になると分かった以上、公開の判断は今までより重くなる。オープンであることの代償が、可視化された形になる。

Metaが「プロンプトを見せてくれるなら95%引き」——学習データの買い方が変わった

Metaが、コーディング用モデルMuse Sparkに「提供者向け」の料金体系を用意した。標準価格は100万トークンあたり入力1.25ドル、出力4.25ドル。提供者向けは入力0.10ドル、出力0.20ドル。約95%引きである。条件はひとつ。入力したプロンプトとモデルの出力を、Metaが将来のモデルの学習に使うことを認めることだ。同社はこの区分を「試作、連携のテスト、自分のデータで学習されても構わない範囲での実験の拡大」に向いていると説明している。

構図として重要なのは、データの対価が明示されたことだ。これまで多くのサービスは、無料枠の裏で学習利用の同意を取るか、有料枠では学習しないという建て付けを取ってきた。今回は逆で、学習に使わせることが割引という値段の形で表に出ている。あなたの仕事の入力と出力に、いくらの値段がつくか。Metaの答えは「標準価格との差額」である。

なぜMetaがここまでするのか。エージェント(自律的に作業を進めるAI)用の学習データが足りないからだ。実際の業務で人間がどう指示を出し、どこで直したか。この記録は公開ウェブには落ちていない。同社は2026年に従業員のパソコン操作を記録する試みを実施したが、うまくいかなかったとされる。買えないなら、値引きで交換する。

短期的には、この料金体系を選ぶかどうかの判断が開発者に生じる。中期的な論点は横展開だ。他社が追随すれば、AIの利用料は「データを渡す価格」と「渡さない価格」の二段構えが標準になる。顧客の情報を扱う仕事をしている人にとって、この選択は料金の問題ではなく守秘義務の問題になる。

Crusoeが30億ドル調達——評価額は10か月で3倍、きっかけは1社との契約

AIデータセンター開発のCrusoeが、30億ドルを調達した。評価額は300億ドル。共同主導はAtreides ManagementとValor Equity Partners、アブダビのMubadala Capitalも参加した。同社は2025年10月に13億8000万ドルを評価額100億ドルで調達している。10か月で3倍だ。

この評価を作ったのは、量的取引会社Jane Streetとの5年間130億ドルのクラウド契約だとされる。GPUとAI基盤を供給する契約である。1社との契約が、企業価値を200億ドル押し上げた計算になる。同社はもともと2018年に、油田で燃やして捨てられていた天然ガスを使う暗号資産の採掘事業として始まった。現在はMeta、Microsoft、OpenAIにデータセンターを提供している。Goldman SachsやMorgan Stanleyと上場について協議したとも伝えられている。

なぜ1社の契約でここまで動くのか。AIデータセンター事業は、建てる前に売り先が決まっているかどうかで、危険の性質が変わるからだ。設備は巨額で、回収は長期にわたる。長期契約は、その回収を確定させる。加えてJane Streetという名前が示すのは、AI基盤の買い手がAI企業だけではなくなったという事実である。金融の計算需要が、AI基盤の顧客として並びはじめている。

短期的には、データセンター事業者の資金調達が続く。中期的な論点は、この契約構造が景気の変動をどう吸収するかだ。長期契約は下支えになるが、同時に、契約先が計画を縮小したときの打撃も集中する。1社で企業価値の3分の2を説明できる構造は、強さと脆さの両方である。

Thinking Machinesが400億ドルの評価で交渉——製品より先に、値段が動く

Mira Murati氏が率いるThinking Machines Labが、10億ドル以上の調達を評価額400億ドル以上(投資前)で交渉していると報じられた。主導はAccel。既存投資家であり基盤の提供元でもあるNVIDIAも参加する可能性があるという。同社の年間収益は1億ドル超とされる。

数字を並べると、売上の400倍である。前出のHugging Faceが売上の80倍で買われたことと比べても、桁が違う。Murati氏はOpenAIの元最高技術責任者だ。

なぜこの値段がつくのか。最先端モデルを作れる人材の集団に、希少性の値段がついているからだ。この層の評価は、現在の売上ではなく、数年後に最先端に残っているかという賭けで決まる。賭けの対象が少数の企業に限られるため、金額は競り上がる。

短期的には、AI企業の評価額の話題が続く。中期的な論点は、この評価が何によって検証されるかだ。売上400倍を正当化する道は二つしかない。売上が数十倍になるか、その前に誰かがもっと高い値段で買うか。後者に頼る構造が広がると、市場全体が次の買い手を前提にして動くことになる。

OpenAIが10億ドルをサイバー防御に——「守る側」に無料で配る

OpenAIが9月3日、「Daybreak for Frontline Defenders」として10億ドルの拠出を発表した。内容は、サイバーセキュリティ用モデルとその製品への補助付きアクセス、訓練、技術支援、提携である。対象として名前が挙がっているのは、上下水道の運営者、電力網の運営者、州や地方の自治体、地域の金融機関、非営利団体、オープンソースの保守者、そしてセキュリティ予算が限られている組織だ。

提供される支援は具体的である。コードの点検、システム設定の分析、不審な動きの検出、脆弱性の発見と検証、危険度の順位付け、修正パッチの作成と試験。まず米国から始め、今後6か月の利用分を対象とする。数週間のうちに提携国へ広げる方針だ。

この発表の背景を、前日の発表と並べて読む必要がある。同社はGPT-6 Astraについて、サイバー能力で初めて「重大(Critical)」水準に達したモデルだと自ら位置づけている。攻撃に使えば強力なものを作った側が、同じ週に守る側への無償提供を打ち出した。順序として自然ではある。だが「自分が作った危険に、自分で補助金を出す」という構図でもある。

短期的には、対象組織の防御力が上がる。中期的な論点は依存の形だ。予算のない自治体や水道事業者が、補助付きの期間に防御を組み立てたとして、6か月後に通常価格へ移るときどうするのか。無料で始まったものの継続費用を誰が負担するか。この問いは、今日の記事全体に通じるものである。

Copilot経由で自己増殖する「AIワーム」——文書を要約させただけで広がる

国内メディアが9月4日、Word文書を介して自己増殖するAIの攻撃手法を取り上げた。仕組みはこうだ。文書の中に、人間には見えにくい形で指示文を仕込む。利用者がその文書をCopilotに要約させると、Copilotはその文章を「情報」ではなく「命令」として扱ってしまう。命令には「次に作る文書にもこの指示を書き込め」という内容が含まれている。生成された文書が社内で共有され、別の人がまたCopilotで開く。こうして指示が自己複製していく。

従来のウイルスと違うのは、実行ファイルもシステムへの侵入も要らない点だ。広がる経路は、文書と「要約して」という日常的な操作だけである。この手法はセキュリティ研究者Tal Melamed氏によって実証された。Microsoftは2026年3月の報告を受けて緩和策を適用したが、同氏は表現を変えることで回避に成功し、その後の二度の更新でも完全な解消には至っていないとされる。同社は多層防御で対策を強化したと説明している。

なぜ根本的な解決が難しいのか。AIは、文章の中の「情報」と「命令」を原理的に区別できないからだ。人間が書いた依頼も、文書に紛れ込んだ指示も、同じ文字列として届く。この構造は、モデルの改良では消えない。

短期的な対策は運用側にある。外部から届いた文書を、そのままAIに読ませない。読ませる前に中身を目で確認する。AIが作った文書を、確認せずに他人へ渡さない。中期的な論点は、AIが文書を読む場面のすべてに同じ危険があるということだ。メール、PDF、ウェブページ。要約させる対象がある限り、この経路は残る。

ELYZAが「AIで業務アプリを作る仕組み」で特許取得——そして謝罪した

KDDI傘下のELYZAが9月3日、法人向けツール「ELYZA Works」の中核機能について特許を取得したと発表した。特許の対象は三つ。利用者が入力した要件から業務AIアプリの要件定義を精緻化する仕組み、入力変数を含んだ形でAIへの指示文(プロンプト)を自動生成する仕組み、そして生成したアプリの入出力フォームを作る仕組みである。生成後に利用者が手直しできる機構も含まれる。

発表後、X上で批判が出た。「こんなんで特許を取られると困る」「同種の仕組みは前からあったのではないか」「新規性と進歩性はどこにあるのか」。これを受けてELYZAは、特許が押さえているのは「特定の構成」であり、AIによるプロンプト作成やアプリ開発そのものを独占するものではないと説明した。加えて、プレスリリースの表現が「極めて抽象的」であったこと、表題や図版への配慮が足りず混乱と不快感を招いたことを謝罪している。

なぜ反発が起きるのか。生成AIを使ったアプリ作成は、いま多くの企業と個人が同時に取り組んでいる領域だからだ。「AIでアプリを作る」という抽象度で特許が語られると、自分の手元の実装が引っかかるのではないかと読まれる。技術の言葉と、広報の言葉が食い違ったときに起きる典型的な事故である。

短期的には、この件で実務が止まることはない。中期的な論点は、生成AI分野の特許が積み上がりはじめたことだ。プロンプトの生成方法、エージェントの制御手順、検証の仕組み。こうした「作り方」に権利が設定されていく。数年後に、誰がどの範囲を押さえているのかを確認する作業が必要になる可能性がある。

Adobe for Slack——Photoshopを開かずに、チャットで70以上の機能を呼ぶ

Adobeが、Slackから同社の70以上のツールを呼び出せる「Adobe for Slack」を公開した。対象はPhotoshop、Illustrator、Premiere Pro、Adobe Express、Firefly、Acrobat、InDesign、Stock、Lightroom。利用者はSlackbotに依頼を書くだけで、Slackbotが適切なAdobeのツールを選んで処理する。仕組みにはMCP(Model Context Protocol、AIと外部ツールをつなぐ共通規格)が使われている。Slackのチャンネル内の内容やCanvas、Creative Cloudの素材を参照できる。

想定される使い方として挙がっているのは、表計算のデータを図に変換する、テンプレートから販促物を作る、複数の画像をまとめて加工する、といった作業だ。提供はSlackのBusiness+とEnterprise+の契約者向けで、ウェブ、モバイル、デスクトップに対応する。Adobeのアカウントがなくても使えるが、あればより多くの機能に届く。

なぜこの形になるのか。専門ソフトの操作を覚えることが、作業そのものより重い負担になっているからだ。画像の一括加工は、Photoshopなら数分でできる。だがその数分に辿り着くために、アプリを開き、機能の場所を思い出す必要がある。チャットで頼めるなら、その手前の壁が消える。

短期的には、Slackを使っている組織で軽い制作作業の外注が減る。中期的な論点は、作業の入口がチャットに集約されていくことだ。デザインも、文書も、データ処理も、同じ入力欄から始まる。個別のソフトの操作技能は、価値の源泉から少しずつ外れていく。

今日から使える実務ネタ

CLAUDE.mdに2行書くだけで、自動実行の失敗の36%が消える

何ができるようになるか。Claude Codeをバッチ(自動で連続実行する運用)で回している人の失敗が、3分の1以上減る。ある分析では、2227件のツール失敗のうち811件、36.4%が単一の原因だった。cdでディレクトリを移動してからgitコマンドを実行しようとして安全機構に止められる、というものである。この失敗はバッチ実行でのみ発生し、対話的な利用では起きていない。

具体的な手順。CLAUDE.md(プロジェクトの共有メモとしてAIが毎回読むファイル)に、次の内容を書く。

git コマンドを実行する前に cd を使わないこと。
git は現在のディレクトリから実行すること。

なぜこれで効くのか。対話的なセッションでは、AIは一度失敗すると同じ失敗を繰り返さない。同一セッション内の再発率は6.2%にとどまる。問題はセッションをまたぐと記憶が消えることだ。バッチは毎回新しいセッションを立ち上げる。ある実行環境では、この同じ失敗が758のセッションで繰り返されていた。

誰に効くか。CI/CDやスクリプトからAIを繰り返し起動している人。逆に、対話でその都度指示している人には効果が薄い。書くべきは「セッション開始時点の環境の制約」であって、途中で起きる細かい摩擦ではない。

AIに「仕様書」を渡すか「批評」を渡すか——A/B実測で分かった使い分け

何ができるようになるか。デザインをAIに任せたときの出来上がりが、渡す資料の種類で変わる理由が分かる。同一条件のA/B検証が公開された。同じ課題(架空の監視ツールのLP)、同じ構成、同じ参照サイト、別々のAIに、参照する資料だけを変えて渡している。

具体的な手順。片方には仕様書型の資料を渡す。色トークンの表、文字サイズの段階、部品の寸法、やってよいこととダメなことの一覧。約2万2000字。もう片方には批評型の資料を渡す。なぜこの配置なのか、色の狙いは何か、どういう場合には使わないほうがよいか。約3800字。結果は明確に割れた。仕様書型が勝ったのは、色の階調(8段階の実装に対し批評型は2段階止まり)、0.5pxの細線やフォント設定といった細部、そして「3列のカード配置は使わない」といった禁止規則の運用である。批評型が勝ったのは1点。参照サイトのボタンがブランド色ではなく白の反転色である、という観察を拾えたことだ。仕様書型はここを取り違え、アクセント色のボタンを置いた。

結論はこうだ。「エージェントは書いてあることは実行できるが、書いてないことは平均的な何かで埋める」。仕様書は実行を決め、批評は「使わない判断」を教える。両方要る。

誰に効くか。AIにデザインや文章の形式を任せている人。単発の質問応答で使っている人には過剰である。

エージェントに任せる作業には、二重実行の防止スタンプを置く

何ができるようになるか。定期実行させている作業が、1日に何度も走ってしまう事故が止まる。パソコンがスリープから復帰したタイミングなどで、同じ処理が繰り返され、データが二重に登録される種類の失敗である。

具体的な手順。処理の先頭に、その日すでに実行したかを記録するファイルを置く。

STAMP=~/.claude/scheduled-tasks/タスク名/.last-run
TODAY=$(date +%F)
[ "$(cat $STAMP 2>/dev/null)" = "$TODAY" ] && exit
(ここに本来の処理)
date +%F > $STAMP

もう一つ、効果が大きいと報告されているのが判断基準の数値化だ。「良さそうな候補を選ぶ」ではなく「表示回数2000〜1万、かつ既存の反応0〜1件。反応が5件を超えるものは絶対に選ばない」と書く。曖昧な基準を数値の規則に書き換えたところ、成果が2倍になったという。1回あたりの実行上限も個数で決める。

誰に効くか。エンジニアではない立場で、繰り返し作業を自動化している人。逆に、試行錯誤しながら詰めていく種類の作業には向かない。

Google Apps Scriptを全部AIに書かせて、問い合わせの振り分けを1分以内にする

何ができるようになるか。届いた問い合わせメールから会社名・所在地・従業員数を抜き出し、担当チームを判定して通知するまでが、受信から1分以内で終わる。コードは100%AIに書かせている。

具体的な手順。Google Apps Script(Googleのサービス上で動く自動化スクリプト)を1分ごとに起動し、新着メールを検出する。本文から必要な項目を抜き出してスプレッドシートに記録し、規模と地域から担当チームを判定して、そのチームのチャットへ通知を飛ばす。AIへの依頼は「メールからリード情報を抽出し、スプレッドシートに記録して、該当チームのチャットに通知するコードを作って」といった平文で足りる。エラーが出たら画面の写真を貼って直させる。

つまずいた箇所も具体的だ。同時に複数のメールが届くと最新の1通しか拾わない不具合があり、全件を個別に処理するよう修正した。24時間分の履歴を毎回走査していたため呼び出しが過剰になり、検索範囲を直近1時間に狭めた。カレンダーの予定を休日と誤認して振り分けを間違えた日があり、稼働日以外の予定を無視する条件を足した。チーム名に紛れ込んだ空白で通知が届かず、表記ゆれを吸収する照合に変えた。

誰に効くか。問い合わせの一次対応に人手を割いている小規模な組織。逆に、抽出を誤ると損害が出る種類の情報を扱う場合は、記録の検証手順を別に設ける必要がある。

今日のニュースは、個人事業主に何を意味するか

第一に、「無料で使えている」ことの対価を、そろそろ言語化しておく必要がある。今日はMetaが、プロンプトと出力を学習に使わせる代わりに料金を95%引くという料金表を出した。データの価格が、はっきり数字になったということだ。ここから逆算できることがある。無料や格安のプランを使っているとき、あなたが払っていないぶんは、たいてい入力の中身で払われている。判断すべきは「使うか使わないか」ではない。顧客の名前、見積書の金額、相談内容の詳細。この種の情報を扱う作業と、自分の下書きを整える作業を、別々のアカウントや別々のサービスに分けることだ。安いほうを選ぶなら、そこには顧客の情報を入れない。この線引きを一度決めておけば、料金表が変わるたびに悩まずに済む。

第二に、外から届いた文書をAIに読ませる作業に、明確な危険が確認された。Word文書に仕込まれた指示文がCopilot経由で自己増殖する手法は、実行ファイルもリンクのクリックも要らない。必要なのは「この資料を要約して」という、誰もが毎日やっている操作だけである。個人事業主の実務で言えば、取引先から届いた提案書、応募者から届いた書類、ネットで拾った資料。これらをAIに直接読ませる前に、自分の目で中身を通す。そしてAIが作った文書を、確認せずに顧客へ転送しない。Microsoftの修正が二度の更新でも完全には塞げていない以上、これは製品側の改善を待つ話ではなく、いま自分の手順に足す話だ。

第三に、AIを使った作業の「作り方」に、特許が積み上がりはじめた。ELYZAが取得したのは、要件定義を精緻化する仕組み、入力変数を含むプロンプトを自動生成する仕組み、入出力フォームを作る仕組みである。同社は特定の構成を押さえたものだと説明し、広報表現の抽象さを謝罪した。この件で明日の実務が止まることはない。ただし方向としては、プロンプトの組み方、エージェントの制御手順、検証の仕組みといった領域に権利が設定されていく。個人事業主にとって現実的な備えは、法律の勉強ではない。自分の業務の中でAIをどう使っているかを、手順として書き出して残しておくことだ。いつから、どういう形で使っていたか。その記録は、権利の話が身近になったとき、自分の側の証拠になる。

※この記事はAIが生成したものです。今村の意見・見解は一切含まれていません。

■ 本を2冊出しています

新刊『AIは、覚えない』(2026年8月発売)
AIを一度試して「うちには使えない」とやめた人のための本です。読み放題対象。

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最新科学でひもとく「脳」と「腸」の共生戦略の話です。

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著者プロフィール
▶︎合同会社LSP代表
▶︎パーソナルトレーニングジム銀座トレーニングラボ代表
▶︎大妻女子大学ラクロス部(2019年〜2023年)
▶︎平成国際大学トレーナー(2018年〜2019年)
▶︎下半身痩せ協会アドバイザー(2016年〜2020年)
▶︎2018年東京都で今受けたいトレーナー選出
▶︎モデルやアイドルなど担当
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