すぐに教えない勇気!ミスに付き添う関わり方。
私は、小学校で指導教諭をしています。
教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信しています。
それ、過干渉⁉
子どもが勉強をしていると、間違いに出会うことがあります。
そのとき、大人はつい「違うよ」「こうやるんだよ」と、すぐに答えを教えてしまいがちです。
もちろん、教えること自体が悪いわけではありません。
しかし、すぐに正解を伝えてしまうと、子どもが自分で考える機会を奪ってしまうこともあります。
実は、学びの中でとても大切なのは、ミスに出会ったときの関わり方です。
間違えたときこそ、子どもが深く理解するチャンスだからです。
例えば、算数の学習でこんな場面があります。
「0.1時間=10分」と考えた子どもがいました。
すぐに「違うよ」と言うのではなく、こんな声かけをしてみます。
「じゃあ、0.2時間は20分かな?」
「0.3時間は30分かな?」
「0.6時間は60分かな?」
ここまで一緒に考えていくと、子どもはふと立ち止まります。
「0.6時間で60分…?」と、どこかおかしいことに気づき始めるのです。
このように、答えを教えるのではなく、考えを少し先まで一緒に進めてみる。
すると、子ども自身が間違いに気づくことがあります。
もう一つ、こんな例もあります。
算数で「120÷4=3」と書いていた子がいました。
このときも、すぐに「違うよ」とは言いません。
「じゃあ、120円を4人で分けるとき、あなたには3円あげるね。」
そう言うと、子どもは少し考えてから笑い出します。
「それは少なすぎる!」と気づくのです。
このように、実生活と結びつけて考えることで、
子どもは自分で違和感に気づくことがあります。
漢字の学習でも同じことが言えます。
例えば、「体」を「休」と書いてしまったとします。
そのとき、すぐに正解を書かせるのではなく、
「体を動かすって書くとき、この字でもいいかな?」
「体操って書くときはどうなるかな?」
と問いかけてみます。
すると、「あれ?違うかもしれない」と、子どもが自分で考え始めます。
国語の読解でも同じです。
問題の答えを間違えていたとき、
「違うよ」と言うのではなく、
「この前の文をもう一回読んでみようか。」
「この言葉は、どんな気持ちだと思う?」
と、もう一度文章に戻るように促します。
このように、
ミスに付き添う関わり方をすると、
子どもは自分の力で考え直す経験を積むことができます。
そして、自分で気づいた学びは、強く心に残ります。
もちろん、いつまでも答えにたどり着けないときは、
大人が教えることも必要です。
しかし、その前に少しだけ待ってみる。
少しだけ一緒に考えてみる。
そんな関わり方が、子どもの思考力を育てていきます。
子どもが間違えたとき、
すぐに正解を教えるのではなく、
「どうしてそう考えたの?」と聞いてみる。
その時間こそが、学びを深める大切な時間です。
だからこそ、私たち大人には、
すぐに教えない勇気が必要なのかもしれません。
