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土浦城と市立博物館へ【旅行記】(2016年11月)

 常磐線に乗って北上するとまず現れる大きな駅が土浦だろうか。ここもまた城下町であった江戸時代はほぼ土屋家が治めた。常磐線に乗り、城と博物館を訪れた。
 城跡の公園はそこまで広くないが、門と櫓が復元、整備されている。藩校郁文館の門を見て、博物館へ。常設展と企画展「藤森弘庵」を見る。幕末の土浦藩を語るにはこの藤森弘庵と大久保要あたりがポイントだろうか。

土浦城
土浦城

 駅前で昼食を食べて、駅の反対側へ向かい、霞ヶ浦眺めて帰宅した。

 私にとって常磐線は陰の気を感じる。曇っていようが晴れていようが何か物悲しさ、淋しさ、陰鬱さを常に感じてしまう。水戸の抗争が、血で血を洗う抗争が、私の脳内にあるからなのか。その血を吸い込んだ土から怨念とでも言うようなものが沸きあがっているのか。それを感じるから陰鬱なのか。それだけでない。作物の育たない、貧しい土地としてのイメージが強い故に思ってしまう。農民の血を吸い、武士たちの血を吸った土が何かを発している。そう考えてしまう。しかし、これが不思議と嫌いではなく何度も乗っている。
 逆に高崎線は明るさを感じる。高崎に行き、見通しの良い場所に立つと赤城・榛名・妙義の上毛三山が見える。冬は澄み渡る空に山々がはっきりと浮かぶ。そして、身をつんざく様な空っ風が吹きすさぶ。風は強く厳しい寒さだが、嫌な気はしない。山を越えれば、雪国。まさに異国である。異国に臨む地としての高崎。空はあまりにも青い。私はこの空っ風と山々そして青い空が好きである。高崎線を北上すると、空は少しずつ澄んでくる。高崎線の車窓からは常に陽の気が感じられる。常に明るさがつきまとう。どういう言葉で表現すればいいのかわからないが、私はそう感じる。
雪国へ臨む、挑む。異世界への玄関口だからなのか。雪国へ向かうはずにもかかわらず、北へ向かうほど空は青くなる。ただ、気温は下がっている。この何とも言えない気持ち、それを呼び起こす風景、私は高崎線で北上するのが好きである。
 では、この2線の中間にある宇都宮線はどうだろう。どうも車窓のイメージというものが特にない。東北線に抱くイメージはこの線路が青森まで繋がっているのか、という感慨深さである。青森という地は私にとって特別な場所なのである。その地まで繋がっている路線という感傷ともとれる感情が沸くだけである。本州最北の地、何もない場所、地吹雪舞う、生きるのに厳しい土地。太宰治の小説『津軽』に出てくる風景が広がる。最北、この言葉が私を惹き付けて止まない。


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