アラフィフ、話せない私の英語やり直し日記 #27「同格のof」
報告書に、こんな一文があった。
There is a sense of urgency around this project.
a sense of urgency (緊急感)という表現を覚えようとしていたとき、文法書に「これは同格のofだ」と書かれているのを見つけた。以前この連載で同格のthat(#14)を整理したことがあったので、「同格のof」も似た仕組みなのだろうと思って読み進めたが、the city of Tokyo (東京という都市)のような例文と並べて見ると、どうも仕組みが違う気がした。
a sense of urgency と the city of Tokyo、同じ「同格のof」として説明されるけど、本当に同じ仕組みなんだろうか
調べてみると、この2つは実は少し違う関係だった。今回はこの違いを整理してみる。
the city of Tokyo:AとBがイコールになる、本来の同格のof
the city of Tokyo を分解すると、「都市」と「東京」は、イコールの関係にある。
the city of Tokyo(東京という都市)→ the city = Tokyo
これは、以前整理した同格のthat(#14)の「the news that ~」(the news = that以下の内容)と、発想がよく似ている。of の前後の名詞が、同じものを指しているという点が特徴だ。
見分け方:of を「which is」に置き換えられるか
the city of Tokyo → the city, which is Tokyo(東京である都市)
the University of Tokyo → the University, which is (called) Tokyo
このように、 of を which is に置き換えても意味が通じるなら、AとBがイコールの関係にある、本来の同格のofだと判断できる。
a sense of urgency:AとBはイコールではない、別の関係
一方、 a sense of urgency を同じように分解してみると、 a sense (感覚)と urgency (緊急性)は、イコールの関係にはならない。
a sense of urgency → ❌ a sense, which is urgency(感覚は、緊急性である)
「感覚=緊急性」ではなく、「緊急性についての感覚」「緊急性が引き起こす感覚」という、所有・内容を表す関係になっている。これは、 a cup of tea (一杯のお茶)の of と近い仲間で、AがBの「性質・内容」を持っている、という意味合いだ。
同じ of でも the city of Tokyo のようにAとBがイコールになる場合と、 a sense of urgency のようにAがBの内容・性質を表す場合とで、実は仕組みが違っていた。文法書によっては、両方まとめて「同格のof」と説明されていることもあるようだが、 which is に置き換えられるかどうかを試してみると、その場での区別がつけやすい。
よく使う「抽象名詞+of+抽象名詞」のパターン
a sense of urgency のような、 a + 抽象名詞 + of + 名詞 の形は、ビジネス英語で頻出のパターンだ。1つのかたまりとして覚えておくと、応用が利く。
a sense of urgency(緊急感)
a sense of accomplishment(達成感)
a lack of communication(コミュニケーション不足)
a level of confidence(自信の度合い)
a degree of flexibility(ある程度の柔軟性)
これらは of の前の名詞(sense, lack, level, degree)が「量・程度・種類」を表し、後ろの名詞がその中身を説明する、という共通の構造を持っている。
つまずきやすいポイント:the city of Tokyo 型は、固有名詞とセットが多い
本来の同格のof(the city of Tokyo型)は、地名や機関名など、固有名詞と一緒に使われることが多い。
the Republic of France(フランス共和国)
the problem of pollution(公害という問題)
the problem of pollution は、「問題=公害」というイコールの関係になっており、固有名詞でなくても同格のofとして成立する。ポイントはあくまで、 of の前後がイコールで結べるかどうかだった。
まとめ:of は「イコール」か「内容・程度」かを見分ける
the city of Tokyo のような同格のofは、of の前後がイコールの関係になる(which is に置き換えられる)
a sense of urgency のような表現は、AがBの内容・程度を表す、別の関係
同じ of でも、この2つは仕組みが違うため、 which is に置き換えられるかどうかで判断すると分かりやすい
a sense of ~、a lack of ~ のような抽象名詞+ofのパターンは、まとまりとして覚えると応用が利く
a sense of urgency を同格のofと同じ仕組みだと思い込んでいたが、 which is に置き換えて確かめてみると、実は違う関係だったと分かった。同じ前置詞でも、文脈によって役割が変わる、というのはこの連載で of に限らず何度も出会ってきたパターンで、改めて「形が同じでも仕組みは別」という視点の大切さを感じた。
同じように「a sense of urgency、同格のofだと思い込んでいた」という方がいたら、一緒に整理していきましょう。
メールで使える定番表現
There is a sense of urgency around 〜.(〜については緊急感があります)→ 優先度の高さを伝えるときに
We need to address the issue of 〜.(〜という課題に取り組む必要があります)→ 課題を提示するときに
This reflects a lack of 〜.(これは〜の不足を反映しています)→ 問題点を指摘するときに
次回は、これも報告書やメールで見かける「同格のof以外の紛らわしい前置詞表現」について書く予定です。よければフォローして待っていてください。
