化学基礎の実験の苦悩 -塩の液性-
いままで、しょうも無いことをつらつらと書いていましたが、実は私は高校で理科の教員をしています。今年度は高校1年生の化学基礎の授業を担当しています。
化学基礎のの中には、塩の水溶液の液性について考える単元があります。塩が酸性なのか、塩基性なのかを理解して貰う内容です。
今回、以下のような授業を設計してみました。
テーマ:炭酸ナトリウムの液性を予想しよう
内容:①塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化アンモニウムの液性を、フェノールフタレイン溶液、メチルオレンジ、BTB溶液、万能pH試験紙などを用いて液性を調べる。
②上記の実験結果から、塩とその水溶液の液性について、規則性を見つける。
③考えた規則性をもとに、炭酸ナトリウムの液性を予測する。
④炭酸ナトリウムの液性を調べる。
実際に実験させてみたのですが、様々な問題がありました。共有もかねて備忘録として課題を考えてみます。
炭酸ナトリウムの液性が調べづらい⇒蒸留水じゃない方がいい?
炭酸ナトリウム水溶液がうまく液性を調べられない班が多かったです。かなり多めに炭酸ナトリウムを入れないとうまくフェノールフタレイン溶液が赤色を呈しません。
原因として考えられるのは、以下の3点です。
①炭酸ナトリウムが古い
炭酸ナトリウムがかなり古く、カチカチに固まっていました。変性や二酸化炭素との中和などでうまく塩基性が出なかった?
②蒸留水を使った
蒸留水は液性を調べると、空気中の二酸化炭素を吸収するため、酸性に偏ると聞いたことがあります。もしかしたら水道水を使った方がいい?
水道水は塩基性に少しよっていることが多い気がしますが。
③炭酸ナトリウムの性質
炭酸ナトリウムの電離度が小さかったり、溶解度が小さいなどがあるのか?教科書の実験でも使うような物質なので余り考えにくいが・・・。
2.BTB溶液に困る生徒が多い
BTB溶液は中学校において、酸性が黄色、中性が緑、塩基性は青と学ぶことが多いようです。実際はpH=7付近に変色域があり、緑を呈することはかなり少なそうです。実際に塩化ナトリウム水溶液が薄い黄色、薄い青色を示すことはよくあります。
緑にならないために中性でないと考える生徒がかなり多そうです。フェノールフタレインとメチルオレンジを両方使って考えるのが、教科書的にも良さそうか?
3.試薬や水の量が多すぎる
今回、生徒に試薬や水などを自由に使わせて実験してみました。すると、特に水がとても多い。試験管半分ぐらい水を入れる生徒が続出!そりゃうまく呈色しないよね。
水溶液を渡す方があんしんかな。ただ失敗しながら実験する経験もいいと思うんですよね。
今回は実験を振り返って課題や改善点を備忘録的に書いてみました。ご助言や訂正などありましたらコメントでご教授いただけるとありがたいです。
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