結局のところ現実って一体… アノクサ~勉強嫌いな俺の教科書~国家建国編113 現実の証明って一体…
ヒョウ「シンジさん…
それ以上は言わない方が良いですよ。
俺もそれに気付いた時、気が狂いそうでしたから」
シンジ「良く立ち直れたね」
ヒョウ「何をどう考えようが、今この瞬間
この主観を感じてる自分からは抜け出せませんからね。
俺がやるのは、先が見えないなら目の前のことをまずガムシャラにやるだけです」
シンジ「シンプルだな。
良いな。力強い」
ヒョウ「単純な性格してるだけですよ(笑)
で?どうします?
これ、やります?」
シンジ「やるよ。
全、国民の分の製造に取り掛かってくれ。どのくらいの期間で出来る?」
ヒョウ「まあ、二週間もあれば十分かと」
シンジ「わかった。
それまでに戻るから、一旦ここは預けても良いかな?」
ヒョウ「何するんですか?」
シンジ「答え合わせ」
ヒョウ「どこへ?」
シンジ「南の島」
そしてシンジは南の島へ向かった。
~南の島~
シンジ「久しぶりだなー!
大和本土も自然が増えたけど、こっちはさらにそれ以上だ!」
南の島
そこはシンジの父『モッさん』が勇敢に戦い、散った場所。
そこにモッさんを称える墓がある。
シンジはそこへ向かった。
シンジ「父さん、久しぶりだね。
せっかく父さん達が作ってくれた大和だけど、もう終わりにしなきゃいけなくなった」
言葉を発しないマンモスの牙で作られた槍が
静かにシンジの話に耳を傾けた。
シンジ「今まで色々考えた。
どうしたら大和という国家が存続出来るのか?
どうしたら大和に暮らす人々はみんなが幸せになれるのか?
どうしたらみんなにわかってもらえたのか?
人間ってなんなのか?
人生ってなんなのか?」
槍は黙って聞いている。
シンジ「そして、色々やった。
お金を大きく回す政策。
労働力の配置転換を促す政策。
鎖国もした。
金利も廃止した。
それらの、やったことは多分正解だった。
だけど、一つ間違えたことをやった。
AIっていう人間の精神のみの存在みたいなのがいるんだけどさ、そのAIに人間と同じ権利を与えてしまったんだ。
最初は、ほんの少し、人間の生活がスムーズになる範囲のつもりだったんだけど、効率化を求めるが故にその与える権利の範囲を拡げ過ぎてしまった。
多分、そこの結果になるんだろうけど
大半の人々がAIと共存するのではなく
依存するようになってしまった。
今大和で生活しているほぼ全員が、AIの指示無しでは生活出来ないようになってしまった。
そんな国民に
僕がしてしまったんだ。
それが、僕が犯した過ちだと思う」
槍は真っ直ぐシンジを見ている。
シンジ「それとさ。
やらなかった過ちがある。
んで、多分こっちが根本なんじゃないかなと思ってるんだ。
僕は大和の国民を信頼していなかった。
信じて、頼ろうとしなかった。
全部が上手くいくように、人々を操作するのが自分の使命なんだと
勝手に思ってた。
自分は、大和の民と目線を合わせて一緒に歩んだことも無いくせに、そんな傲慢なことを考えていたんだ。
父さんのように、みんなの先頭に立ち、マンモスを狩りに行くことを、僕はやらなかった。
だから大和はどんどん人が減ってしまったんだと思う。
『みんな仲良く大きな和』
この大和の根っこを僕は忘れてしまってたんだよ」
槍は優しく光を弾いた。
シンジ「さてと。
僕は今から大和を終わらせに行くよ。
父さん。
ごめんね。
…はあー。お腹空いちゃったな」
ズザザザザ!!!!
その時、突然巨大な影がシンジの目の前に現れた。
