待つわ

雨の多いこの時期になると、災害のニュースが毎日のように流れてくる。
そのたびに、家族がそれぞれの場所へ出かけていると、心配でたまらなくなる。

学校へ、職場へ。
家族はバラバラの方向へ向かい、私ひとりが家に残る。

テレビをつけて、スマホで天気を確認して、レーダーを見て、今あの子のいる地域は大丈夫か?
このあと夫が通る道は、通行止めになってないか?
電車は動いている? 止まっていない?

そんなふうに、あちこちの情報を行ったり来たりしながら、一日が過ぎていく。

かつては、働いていた私も子どもをお迎えに行き、自分の目で「無事」を確認できた。
「よかったね、何もなくて」って、お互い顔を見て安心できた。

でも今は、家で待つだけ。
これが、こんなにも不安で、こんなにも落ち着かないものだったなんて。
「待つ」という行為のしんどさを、今さら知った。

待つ。
堪えて待つ。
心配な気持ちをそっと奥に押し込んで、ただ、静かに待つ。

けれど、もし何かが起こったら、私はすぐに駆けつける。
車に飛び乗って、どこへだって行く。
まるで、アンパンマンのように。

「おなかが空いて力が出ないよ〜」
……って、ならないように。
今からしっかりご飯を食べて、待つよ。