地味だった私は”ギャル”に憧れていた

私が学生の頃は、ギャル全盛期だった。小悪魔ageha、egg、Ranzuki、Popteen筆頭に本屋にはギャル雑誌たちが並び、多種多様のギャルたちが表紙を飾っていた
その当時に同級生にも一定のギャル層はいて、地味根暗陰キャの三拍子だった私は、彼女たちに憧れていた

特に私に影響を与えたのは、Popteenと小悪魔agehaである。当時は今みたいに整形してます!という女の子達はほぼいない。皆素材勝負。だから当時のギャルってガチで可愛い子しかなれない特権みたいなものだった。多数のライブやコンサート現場でもギャルは結構いて、私はそれが羨ましくて仕方なかった
髪を染めて、ガンガンに巻いて盛って、つけま二枚重ねとかして、目周り真っ黒だけど眼力めちゃくちゃあって、カラコンなんてまだ流行っていない裸眼勝負で、アイプチメザイクがようやく流行りだして
とにかくキラキラして見えた。全力で自分がしたいオシャレをする彼女たちは当時の私たちには眩しすぎたし、羨望の眼差しを送っていた。

そんなギャルたちを眺めながら、私は自分が彼女たちのようになることはできないと、諦めていた。髪を染める勇気もなければ、親の目を気にしてメイクに手を出すことすらできなかった。でも、それでも雑誌を読みふけり、心の中では「もし自分がギャルになれたら」という妄想を何度も繰り返していた。

学校帰りに本屋へ寄って、Popteenや小悪魔agehaを手に取る時間が私にとっての密かな楽しみだった。ページをめくるたびに、モデルたちの華やかな笑顔や完璧なコーディネートに心を奪われ、まるで別世界を旅しているような気分になった。彼女たちの自信に満ちた姿や、明るいオーラに触れるたび、「自分もこんなふうに堂々と生きられたら」と憧れが膨らんだ。

ただ、それと同時に、自分には無理だという気持ちもどんどん大きくなっていった。地味で根暗な私には、ギャルのような派手さも大胆さも備わっていない。それどころか、人の目を気にして何も挑戦できない自分が情けなくて、ますます自己嫌悪に陥っていった。

でも、そんな私にもひとつだけ救いがあった。それは、ギャルたちの「自分らしさを貫く」姿勢だった。彼女たちは誰かにどう思われようと気にせず、自分の「好き」を全力で楽しんでいるように見えた。その自由さが私にはとても魅力的で、「自分も少しずつ、自分らしく生きてみてもいいのかもしれない」と思わせてくれた。

もちろん、すぐにギャルになれたわけではない。でも、雑誌を読み続けるうちに、「自分の好きなことを楽しむ」ことへのハードルが少しずつ下がっていった。まずは小さな一歩として、親の目を盗んで薄くリップを塗ったり、ドラッグストアでこっそりアイプチを買ってみたり。それだけでも、ほんの少しだけ自分に自信が持てるようになった。

振り返れば、あの頃ギャルたちに憧れ、彼女たちの生き様に勇気をもらったことが、今の私を形作る大きなきっかけだったのだと思う。派手なメイクやファッションだけではなく、「自分らしく生きる」その姿勢こそが、ギャル文化の本質だったのかもしれない。

今でも当時の雑誌をたまに見返すことがある。そのたびに、あのキラキラした世界と、それを目指して少しずつ変わろうとしていた自分を思い出す。そして思うのだ。「あの頃のギャルたちは、やっぱり最高にかっこよかった」と。

いいなと思ったら応援しよう!