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朝活書写No.2474/「ずるい書写」はあるか?

おはようございます。
お題をありがとうございます。
今朝の東京は晴れ。気温26℃。


ずるい」という言葉がポジティブな意味で使われるようになって久しい。

「ずるい」という言葉は、従来「卑怯」、「不当」といったネガティブな意味で用いられてきたが、2010年代前半から「要領が良い」、「効率的である」、「最小の労力で最大の結果を出す」というポジティブな意味でビジネス書や実用書のタイトルに使われるようになった。

​ポジティブな意味で「ずるい」を冠した代表的な書籍には、以下のようなものがある。

​木村尚義 『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』(あさ出版、2011)
前提や常識を疑い、回り道をせずに最短ルートで問題を解決する「ラテラルシンキング(水平思考)」のことを、親しみやすく「ずるい考え方」と表現している。

​青木ゆか(著)、ほしのゆみ(イラスト) 『ずるいえいご』(日本経済新聞出版社、2014)
中学生レベルの知識だけで、いかにゲームのように言葉を「言い換えて」コミュニケーションを成立させるか、という極めて効率的で実践的なマインドを「ずるい」と肯定している。

​佐藤大和『ずるい暗記術 偏差値30から司法試験に一発合格できた勉強法』(ダイヤモンド社、2015)「教科書を理解してから問題を解く」という従来の真面目なプロセスを否定し、「最初に答えを見て、そこから逆算して暗記する」という、エリートを出し抜くための徹底した効率化・要領の良さを「ずるい」と表現している。
翌2016年には、続編として『ずるい勉強法』が発行されている。

​佐久間宣行 『佐久間宣行のずるい仕事術 からめるだけで成果が出る「仕事のコツ」』(ダイヤモンド社、2022)
元テレビ東京のプロデューサーである著者が、「組織の中で無駄に戦わず、消耗せず、それでいて自分のやりたい仕事をして成果を出す」ための要領の良い立ち回り方を解説。

こうした傾向は、「タイパ」(タイムパフォーマンス)という言葉と同様、「真面目に、がむしゃらにやって疲弊するより、要領良く成果を出す方が評価される」という価値観の表れだろう。

ふと考えた。
「ずるい書写」はあり得るだろうか?

常用漢字全2136文字を部首でグルーピングしたり、似ている部分のあるひらがな(「ね」、「れ」、「わ」など)をまとめて練習したりすることで、効率的に文字を習得するという工夫はできるだろう。

しかし、それらの工夫が書写全体に占める割合はさほど大きくはなく、「ずるい書写」と呼べるほどのものではないと考える。

端的に言えば、書写は技術である。
技術である以上、手という「外に出た脳」を通じて、理想的な字形を繰り返し脳に覚え込ませるというプロセスは不可欠である。

工夫はしつつも、「ずるくない」書写を続けていくつもりである。


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