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椅子の高さが、あなたの音を変えている

椅子の高さを、意識したことはありますか。

多くの人は、椅子の高さを「なんとなく」で決めています。

でも実は、その数センチの違いが、音の質を大きく左右しています。


椅子が低すぎると、骨盤が後ろに倒れます。

背骨が丸まり、肩が前に出て、腕は鍵盤に「乗っかる」ような形になります。

その状態では、指先まで力が伝わりにくくなります。


逆に椅子が高すぎると、骨盤が前に傾きすぎます。

腰が反り、肩や首に余計な緊張が生まれます。

一見、姿勢は良さそうに見えても、体は常に踏ん張っている状態です。


ちょうどいい高さとは、骨盤が座面にまっすぐ乗り、そこから背骨が自然に積み重なる高さです。


椅子の高さは、演奏の土台そのものです。


ここから、実際に椅子の高さを見直すための、簡単なワークをご紹介します。


椅子に座って、まず坐骨の位置を感じてみてください。

座骨は結構、中心に近い位置にあるので、ご自身の座骨を手で触ってみると良いですよ。

左右のお尻の骨が、座面にどう触れているか。

均等に体重が乗っているか、どちらかに傾いていないか。

正そうとせず、ただ今の状態に気づいてみてください。


次に、そのまま骨盤を、ほんの少しだけゆっくり前後に揺らしてみます。

前に倒すと、腰が反る感じがします。

後ろに倒すと、背中が丸まる感じがします。

その中間、一番楽に背骨が積み重なる場所を探してみてください。

大事なのは、ゆっくりと小さく動くこと。

大きな動きでは、繊細に違いを感じることができないからです。


その位置が見つかったら、鍵盤に手を置いてみます。

先ほどまでと、腕の重みの伝わり方に違いがありますか。


土台が変われば、指先の感覚も変わります。


椅子の高さは、一度合わせたら終わりではありません。

体調や時間帯によっても、心地よい高さは変化します。

練習の前に、この確認を習慣にしてみてくださいね。


椅子の高さという、ほんの数センチの違い。

その小さな気づきが、演奏全体を支える土台になります。


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