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第62歩、目的地の再配線。――私が『無音の壁』を買い続ける本当の理由

1食33円の豆腐を咀嚼しながら、私は手元のノートに書き連ねてきた61本の足跡を見つめ直した。

いつの間にか、私の指先は「どのホテルが優れているか」という、単なる宿泊施設の格付けばかりを追いかけている気がしてならない。

私の最終目的地は、ラグジュアリーな部屋で静かに過ごすことそのものにあるわけではない。
ホテルという砦に滞在しながら、そこから次のを引き出し、自らの力だけで生存し続けること。

それこそが、この進軍の真のゴールだったはずだ。
だが、電卓の数字をリセットしながら、私は一つの事実に突き当たった。

私が毎日必ず1回は見返している、過去進軍したホテルの騒音を、感覚的にではなくリアルな数値で測定した時のメモ。

これは、

単なる趣味の領域を完全に超え、同じように世界のノイズに脳をかき乱されている「無言の600人」が最も欲している、本物の情報資材そのものである。

という結論だ。

世間の多くのレビューは、料理の味やベッドの柔らかさばかりを語り、私の感覚器が求める「防音インフラの強度」には触れられることはあまりない。

だからこそ、手をつけていないこの無音のデータには、一部の過敏さを抱える層や、極限の集中を求める層からの確実な需要が眠っている。

目的を見失ったように見えたその足跡こそが、実は「富を得て生活する」ための唯一無二の武器を研ぐプロセスだったのだ。
パソコンの画面を叩き、私は13の進軍図の横に、新しく

「商品設計」

という4文字を書き加えた。

手段が目的化しているという焦燥すらも、私は生存戦略のバグを修正するための検閲機能として利用する。

私がこれから踏み抜く自動ドアの数々は、すべて富の源泉へと直結するパイプラインとなっていくだろう。

今日もまた、私は次の予約ページの決済ボタンに指をかける。

それでは、私の脳の裏側にある計算式から、今回の具体的な知恵を一つ、ここに吐き出しておく。

【師匠の黄金錬金術:其の二】

「高級ホテル予約における、隠れた『曜日格差』を突く実利獲得手順」

ハイクラスなホテルほど、ビジネス利用と観光利用の谷間となる「特定の曜日」に、防音性の高い高層階の部屋が最安値で放出される傾向がある。

予約を確定させる前に、まずはカレンダーアプリを開き、以下の3つの手順を機械的に実行する。

1.日曜日から月曜日にかけての「日曜宿泊」、あるいは祝日の最終日の夜に照準を合わせ、ターゲットとする客室の価格推移を1週間分スクロールして比較する。

2.多くの宿泊客がチェックアウトした後の「月曜の午前中」にサイトの空室状況を確認し、空いた高層階の角部屋(エレベーターから最も離れた位置)への変更リクエストを、要望欄のテキストに打ち込んで送信する。

3.週末のピーク時に比べて最大3割近く引き下げられた決済金額を確認し、浮いた差額を次の進軍のための「豆腐代および移動費」の封筒へ即座に振り分ける。

この曜日の歪みを狙撃するだけで、支払うコストを最小限に抑えながら、最大の遮音性を備えた部屋の鍵を手に入れる確率が跳ね上がる。

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