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「この間言いましたよね?」で、仕事は進まない

お盆休みが終わりました。

意外と休みの間もぽつぽつ出勤していた人がいて、代理で対応してくれていたこともあり、今は案外のんびりしています。

とはいえ、Teamsのやり取りには一応目を通しています。

最近は掛け持ちする案件も増えて、複数のプロジェクトを並行して進めることが多くなりました。

進捗確認や案件のやり取りを見ていると、たまに気になる言葉があります。

「この間言いましたよね?」

業務にまだ慣れていない人が、そう言われているのを見ると、少し心が痛くなります。

もちろん、本当に一度説明していて、同じことを何度も聞かれているケースもあると思います。

ただ、私自身の経験では、

「言いましたよね」と言われたけれど、実際にはそこまで言われていなかった

ということもありました。

昔、ある仕事を教えてもらっていた時のことです。

私は一言一句聞き逃さないつもりで、かなり細かくメモを取っていました。

ある日、

「これ、この間言いましたよね?」

と言われました。

なので、

「はい。ただ、先日お話しいただいたのは資料の概要までで、記載内容や書き方については、また今度説明するとおっしゃっていましたよね」

と返しました。

すると、

「あれ?そうだっけ?」

となりました。

「そうです」

で、その話は終わりました。

別に勝ち負けの話ではありません。

ただ、その時から少し思うようになりました。

言ったか、言っていないかって、そんなに大事なのだろうか。

もちろん、本人の努力不足だったり、質問が足りなかったりすることもあります。

教わる側にも責任はあります。

でも、仕事として考えると、私はそこをあまり重要だと思っていません。

大事なのは、

必要な成果物ができているのか。

仕事が前に進んでいるのか。

そこだと思っています。

「この間言いましたよね?」

と言ったところで、相手が理解していなければ、結局仕事は進みません。


私はたまに、新しく入った人向けに簡単な商品知識の説明をすることがあります。

大げさな研修ではなく、ちょっとした勉強会のようなものです。

その時、最初に必ず伝えることがあります。

「何でもいいので聞いてください。何度でも同じことを聞いて大丈夫です。自分の中で腑に落ちるまで聞いてください」

一度説明したから理解できるとは限りません。

二度説明しても分からないこともあります。

私自身もそうです。

知らないことを一度聞いただけで、全部理解できるほど器用ではありません。

なので、説明したあとに、

「分かりました?」

と聞いて、

「はい」

と返事が来た時も、そこで終わらせないことがあります。

「じゃあ、今理解したことを簡単に言ってみてください」

と聞いてみます。

もちろん、そこでフリーズする人もいます。

説明した内容と少し違うことを言う人もいます。

でも、それでいいと思っています。

分かっていなかったことが、その場で分かったからです。

「どこが分かりにくかったですか?」

と聞いて、

「ここです」

と言われたら、

「じゃあ、そこをもう一度説明しますね」

でいい。

間違っていたら、

「ここだけ少し違います。もう一度説明させてください」

でいい。

私はそんな感じで、同じところを何度か往復しながら説明しています。


もちろん、

「そんなことをしていたら、指示待ちの人が増える」

という考え方もあると思います。

それも分かります。

いつまでも何でも聞かなければ動けない状態では困ります。

ただ、最初から知識がない人に、

「この間言いましたよね?」

を繰り返していたら、質問すること自体が怖くなる人もいます。

実際、そういう人を何人か見てきました。

分からない。

でも聞いたら怒られる。

だから聞かない。

分からないまま進める。

そして失敗する。

これでは、誰にとっても得がありません。

最初は指示待ちでもいいと思っています。

まず一つ仕事をやってみる。

分からないところを聞く。

完成させる。

自分で一つやり遂げたという感覚を持つ。

そこから少しずつ、

「次はこうしてみよう」

「これは自分で確認してみよう」

という動きが出てくることもあります。

少なくとも私は、その方が自然だと思っています。


最近も、Teamsのやり取りを見ていて、

「あ、怒られてるな」

と思うことがあります。

そんな時は、あとでこっそり、

「相談いる?」

と個別に声をかけることがあります。

別に私が何でも解決できるわけではありません。

ただ、質問する場所が一つ増えるだけでも、少し違うことがあります。

その結果、私自身がバタバタすることもあります。

自分の仕事をしながら、別の相談に乗って、

「しまった、こっち終わってない」

となることもあります。

それでも、

人にものを教える時に大切なのは、質問しやすい空気と、本人が一度やり遂げたと思える経験なのかな

と、最近は思っています。

教えること。

任せること。

見守ること。

どこまで手を出すのか。

どこから本人に任せるのか。

そのあたりは、今でも難しいです。

人材育成って、なかなか正解がないですね。

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