仕事では、少しだけ「理想の自分」を演じています
皆さんは、仕事をするときに「ペルソナ」のようなものを使っていますか。
私はたぶん、使っています。
仕事ではなるべく、
ハキハキ話す。
前向きに返事をする。
にこやかに接する。
よく笑う。
そんな振る舞いを意識しています。
これは、昔セールスエンジニアの基礎を教えてくれた先輩のスタイルを、かなり真似しています。
その先輩は、人との距離の取り方が上手でした。
場を固くしすぎず、相手の話を聞きながら、必要なところではきちんと意見を言う。
私はそれを見ながら、
「仕事では、こういう人でいた方が円滑に進むんだろうな」
と思うようになりました。
それ以来、仕事では少しだけ理想の先輩の仮面を被っています。
正直、疲れることもあります。
本来の私は、そこまでよく笑う人間ではありません。
会話は普通にしますし、冗談も言います。
ニコニコしていることも多いと思います。
ただ、声を上げて笑うことはあまりありません。
それ以上に違うのは、真面目な話をするときです。
悩み相談や、何かを判断しなければならない場面では、私はかなり結論をはっきり言います。
感情を込めた方がいい場面もあるのでしょうが、問題を整理するときは、
「結局どこが問題なのか」
を先に考えてしまいます。
そのため、人によっては冷たいと感じることもあるようです。
もちろん、何でも否定するわけではありません。
本当にすごいと思ったことは、本人が恥ずかしがるくらい褒めます。
逆に、明らかに間違っていると思うことは、なるべく感情を入れずに説明します。
こちらに問題があるなら、きちんと謝る。
相手側に問題があるなら、できるだけ穏やかに伝える。
それでも難しければ、仕事なら上の人に相談する。
この辺りは、仕事でもプライベートでもあまり変わっていません。
ただ、仕事の場合は、それだけでは少し固すぎる。
だから私は、そこに
「明るく」
「前向きに」
「話しかけやすく」
という要素を足しています。
仲のいい友人から、
「それ、疲れない?」
と言われたことがあります。
疲れます。
でも、もう慣れました。
でも、だからといって仕事中の自分が嘘だとも思っていません。
本来の自分に、仕事をするための要素を少し足しているだけなのかもしれません。
たぶん今では、仕事用の人格というより、仕事をするときの癖に近いのだと思います。
そして私は、
自分を受け入れることと、自分をそのまま外に出すことは、たぶん少し違う。
そんなふうにも思っています。
本来の自分を否定する必要はない。
でも、相手がいる場所では、その場に合った振る舞いをすることもあります。
仕事ならなおさらです。
自分が楽かどうかだけでなく、相手が話しやすいか。
一緒に仕事を進めやすいか。
余計な摩擦を生まないか。
そういうことも、少しは考えます。
それでも、どうしても変えられないところがあります。
それは、気持ちの出どころを誤魔化したくないということです。
人間なので、欲はあります。
褒められたいこともある。
認められたいこともある。
お金が欲しいこともある。
誰かに好かれたいこともある。
別に、それ自体は悪いことだと思っていません。
善意でも、悪意でも、欲望でもいい。
ただ、
自分の欲望を、綺麗な正論に言い換えることだけはしたくない。
ここだけは、昔からかなり苦手です。
「相手のため」と言いながら、本当は自分が評価されたいだけだったり。
「みんなのため」と言いながら、自分が得をしたかったり。
そういうことは、人間なので普通にあると思います。
私自身にもあるでしょう。
相手のためという言葉を使うなら、まず相手が何を望んでいるのかを見る必要がある。
自分が良いと思うことを、相手も望んでいると勝手に決めないようにしたい。
だからこそ、
「これは本当に相手のためなのか」
「それとも、自分がそうしたいだけなのか」
くらいは、一度考えるようにしています。
もちろん、いつも正しく判断できるわけではありません。
自分のことほど分からないこともあります。
それでも、綺麗な言葉を被せて終わらせるよりは、
「たぶん自分にもこういう欲があるんだろうな」
くらいは認めていたいと思っています。
仕事では、なるべく争わないようにします。
必要なら少し明るく振る舞う。
柔らかく話す。
人との間に余計な摩擦を作らない。
プライベートでは、もう少し静かです。
配慮や心遣いはしているつもりですが、たまに「冷たい」と言われます。
こればかりは、説明して理解してもらうしかないのかなと思っています。
結局、最初は「ペルソナ」という言葉を使いましたが、
仕事のために理想の先輩の仮面を被ることが、本当に正しいのかは今でも分かりません。
本当の自分のままで仕事ができれば、それが一番楽なのかもしれません。
ただ、仕事を円滑に進めるために、少しだけ振る舞いを変える。
それも社会で働く一つの方法なのかな、とも思います。
いつか、この仮面が必要なくなる日が来るのでしょうか。
……まあ、もう慣れてしまったので、
しばらくはこのままでいいかな。
そんなことを思う今日この頃です。
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