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コードを"ほぼ"書かなくなったエンジニアが、プロダクトの価値向上にどう貢献するのか

初めまして、kubellでAIエージェントを開発している水谷です。
AIの進化でエンジニアの働き方が大きく変わる中、エンジニアである自分がどうプロダクトの価値向上に貢献できるのか。この記事は、その問いに対する自分なりの現時点での考えを書いていけたらと思っています。
また、こちらの記事は #kubellブログリレーの記事として執筆しています。

最近、コードをほとんど書いていない

AIの進化によりエンジニアがコードを書く時間が劇的に減ったことは、もはや広く言われている通りです。

自分の開発フローでも、ほぼ自然言語による対話だけでアプリケーションが完成します。レビューは仕様書を通してをしているのですが、その仕様書ですらAIと壁打ちしながら調整しているのが現状です。
プロダクト開発のプロセスを分解すると、ざっくりこうなります。各フェーズの境界は元から曖昧ですが、あえて整理するとこんなイメージです。

  1. リサーチ — ドメイン理解、ユーザーインタビュー

  2. 課題定義 — ペインの特定、優先順位付け

  3. 方針決定 — ソリューションの方向性、スコープの決定

  4. 体験設計 — ユーザーフロー、ジャーニーマップの作成

  5. UI設計 — ワイヤーフレーム、ビジュアルデザイン

  6. プロトタイピング — プロトタイプ作成、ユーザーテスト

  7. 詳細設計・開発準備 — 技術仕様、アーキテクチャ設計

  8. 実装 — コーディング

  9. テスト・QA — 品質保証、バグ修正

  10. リリース・運用・改善 — デプロイ、モニタリング、フィードバック反映

従来、エンジニアが主に担っていたのは7〜10です。
でもAIによって8のウェイトが激減した今、このままだとエンジニアの手が空いてしまいます。
じゃあ、空いた手で何をすればプロダクトの価値向上に貢献できるのか?自分は、要件定義やUI/UX設計、もっと言えばセールスまで領域を広げていくことだと考えています。

エンジニアが領域を広げられる理由

ではエンジニアが領域を広げるとき、他の職種の方と比べて持っている強みは何でしょうか?

自分はプロダクトのラストワンマイルを担ってきた経験だと思っています。
もちろん、要件定義はPdMが、UI/UXはデザイナーがそれぞれ高い専門性を持っています。
ただ、ラストワンマイルを担ってきたからこそ、上流の意思決定でもプロダクトの最終形を見据えた判断ができる。
「この仕様で本当に動くのか」「運用に乗るのか」「保守できるのか」こうした判断は、実装を担ってきたエンジニアが最も肌感覚を持っている領域です。

加えて、開発ツールやAIツールを日常的に使いこなしているからこそ、それらを組み合わせて新しいワークフローを作ることにも長けています。
この経験とツールを使いこなす力の掛け合わせが、領域を広げる上で大きなアドバンテージになります。

さらに、AIによってアウトプットの作成が容易になったことで試行錯誤のコストが劇的に下がったのも大きいです。要件定義も体験の言語化も、形にしてみて「やっぱり違うな」を繰り返しやすくなりました。
行ったり来たりできるからこそ論点の漏れを網羅しやすくなり、叩きとして顧客やチームに出せるアウトプットの品質が格段に上がります。

根底にあるのは「顧客理解」

ただし、これらはすべて顧客のドメインに対する深い理解が根底にあって初めて成り立ちます。
今までは技術に一定の造詣があるだけでもエンジニアはバリューを出せていましたが、これからはそれだけでは足りません。
プロダクトの価値を高めるには、顧客のドメインを深く理解することが不可欠です。だからこそ、アウトプットを出すよりも前に、余った時間を「顧客理解」に使うべきだと考えています。

そしてこの顧客理解もAIで加速できます。正直、最初は本当にこれでいけるのか懐疑的でした。
でも実際に、AIに知識収集と構造化を任せ、深掘りが必要な箇所は自分で調べ、行き詰まったらドメインエキスパートにインタビューするというプロセスを回してみたところ、出した仮説がなかなか的を射ている場面がありました。ゼロから調べるのと叩きがある状態から精査するのでは、スピードが全く違います。
デザインについても、体験とデータフローをAIと丁寧に壁打ちしながらUIモックを作成したところ、チームからの反応は良好でした。

これは他の職種の仕事を奪うという話ではありません。
むしろ、職種間の境界が曖昧になることで協業の形が変わるという話です。エンジニアが叩きを作れるようになれば、デザイナーやPdMはより本質的な判断、ブランドの一貫性や戦略的な優先順位づけに集中できます。
エンジニアならではのアプローチでプロセスを短縮し、チーム全体のアウトプットの質を上げられる可能性があります。

おわりに

AIによって実装のウェイトが減ったことで、今まで実装にほとんどのリソースを割いていたエンジニアが、顧客理解や要件定義、UX設計といったプロダクト開発のすべての工程に関われるようになりました。
これまで以上に創造的に立ち回れる、とても楽しい時代がきたなと感じています!

こんな働き方ができるkubellでは、一緒に働いてくださる方をブンブン募集中です!
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