信号機ぶどう味【毎週ショートショートnote】
道端に突如現れる信号機は、食べられる。
甘くて美味しく、昔から当たり前に
道端へ生えてくるので、
誰も不思議に思わない。
つまみ食いされ、
やがて食べ尽くされて消える。
私も妹も、子供のころずいぶん
世話になった。
ある日、妹が言った。
「最近、新しい信号機が出ないね」
確かにそうだった。
その夜から私は妙な夢を見るようになった。
足が地面に根を張り、腕が枝になり
頭の中を赤、黄、青の光が巡る夢。
目覚めるたび、体は少しずつ重くなり
そして今朝、私は道路脇で目を覚ました。
体は動かない。
通学途中の子供たちが笑いながら
私の腕をかじる。
「この信号機、ぶどう味だ!」
そして、思い出した。
子供のころ、妹と二人で
食べ尽くした信号機。
あれにもちゃんと、顔があった。
私には、妹がいた。
いや。
私にはもう一人、妹がいたことを忘れていた。
#毎週ショートショートnote
#ショートストーリー
#信号機ぶどう味
こちらに参加させていただきました。
こういうの書いたのは、
中学生のとき以来かなあ。
楽しかったです。
ちょい怖路線で書いてみましたが、
可能であれば別のお題にも
チャレンジしてみたいと思います。
真面目なお話も、ちょっと面白いお話も。
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▼こちらは、ちょっと笑えるお話
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