ケニアで,壁画を描くよ?!①
日本で描いた壁画
はじめて壁画を描いたのは2020年。
大きなマンションが建つ間、周辺の殺風景な仮囲いを使った『多摩平の森アートプロジェクト』での制作。2m×5mのキャンバスを使って10日ほどかけ作品を描き上げた。制作中無関心のようにみえた近隣の人たちは次第に声をかけてくれるようになり、『寒い中大変だね~』(12月末から1月にかけての制作)『イオン行くけど何かいる?』と気にかけてくれるようになった。犬連れさんの散歩道となり、おなじみさんになってくれた。完成までのプロセスに人々は感心をよせ、完成した後もゆっくりと街になじんでいったのではないかと思う。このプロジェクト、マンションが完成した折には撤去がきまっていていよいよそのときになって買取ができないか聞いてみたところ思いがけず高価な値段だったのであきらめざるをえなかった。しかし昨年、マンションに入居された住民の方からそのときの壁画はどうなったのか、どうしたら手に入るのかという問い合わせをいただいた。撤去後3年ほどの時をかけ便りが届いたような気分でとてもうれしかった。現在は、植栽などきれいに整備されあとかたもなくなってしまったが。







2回目は「俺の焼肉銀座4丁目 別邸」のオープンにあわせ店内の壁に描いたものだった。『銀座イチの牛を描きましょう』という掛け声ではじまり、こちらも2m×5m少し。10日ほどかけて仕上げた『銀座イチの俺の牛』は現在も健在だ。お店が続く限り展示していただけるとうれしいなぁとおもう。
銀座にお寄りいただいた際にはぜひ、ご覧になっていただけるとうれしいです。それほど広くない店内に大きな牛が踊り狂っていますので・・





そして、「ケニアで壁画を描きたいんですけど・・・」
念願だった夢のケニア旅行。サファリはもちろんだけど
それだけで終わらせたくない。片道約23時間もかけて、
地球の反対側までいくのに。
現地になにかをのこして帰りたいとおもった。
それが、ケニアで壁画を描くというプロジェクトだった。
ダメ元でコーディネーターの方に相談してみたところ、
『そうですねぇ、現地でアートやってる人いるかもしれないですねぇ、ちょっと探してみます』と、前向きなお返事がかえってきた。
結果、A-GOALという団体の副チェアマンCollinsさんが壁画制作の場所となったキベラという街でアトリエを構えるart360kiberaのアーティストと引き合わせてくれて、彼らの協力を得られることになった。
art360kibera
若者やコミュニティ全体の生活に芸術を通して変化をもたらすことを目的とした、多分野にわたる視覚芸術の拠点です。
一般社団法人A-GOAL
日本とアフリカをつなぐことを目的に活動している団体。
主に、
・アフリカでの生活支援(井戸・水・衛生など)
・教育支援や人材育成
・日本との文化・経済交流の促進
といった分野で活動しています。
壁画は描けることになったが、行ったことのない街での画材の注文など、決めなければならないことが山のようにあって、旅立ち前はなかなか大変だった。でもお願いした以上は腹をくくるしかないと、わからないなりにやってみることにした。
現地で大変お世話になったVirgin explorersの、ちほさんが共有してくれる現地の画像から値段、サイズを調べ、筆、絵の具、ペンキなどを現地の方たちにそろえてもらった。そして、彼らに支払う協力金含め約140,000円。
わずかではあるが彼らの生活の助けになったこと、わたしはケニアで壁画を制作できたこと、すべてがWin Winになったのかな~と思う。
相談にのってくれた、africa travelの方、Virgin explorersのスタッフの方、そして事前の準備から現地での通訳などすべてにおいてご協力いただいたちほさんには本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。




キベラという街
ケニアについたその日、キックオフMTGのためキベラにはいったときの印象は、うるさくて、ごちゃごちゃして、整っていない美しい場所だった。そこで生まれ育ったフェイスが街中を案内してくれたわけだけど、キベラで暮らす人々は決して豊かな暮らしをしているわけではなく、すべてが小商いでまわっていた。日本でいうコミュニティビジネスだが、売っているものがまるで違う。どこかでひろってきたような何かの部品、古い本、使い古されたようなネジなどの工具、なんでも商品になる。そして、店舗は掘っ立て小屋または露店でペンキでペイントされており日本ではみられない光景だった。ここではこのようなビジネスで暮らしを支えあっているのだと説明してくれた。道路は舗装されていないところも多く、バスはぎゅうぎゅう詰め、まさにカオス。みたことのない光景にとにかく興奮する。あまりにも興奮冷めやらず動画を撮影していると、何かを焼いてる女性店主に大声で叱られた。(ケニアでは撮影は注意・・承諾を得るのがマナー、安全です)日本人が決して1人で歩くことはできないエリア、たとえ昼間でも。生活のため、生きていくために犯罪を誘引してしまうからと教えてもらった。
私はここで壁画を描くんだと思うとワクワクしたがドキドキもした。大丈夫なのか・・・そしてまさにその壁のある場所を目の前にして、最高のロケーションにただただ感動した。その場所は現地に住む人も夕日を見るために訪れたり、また観光客もよくくる場所だったのだ。まったく舗装されていない土、激しくごつごつした煉瓦の壁、衛生環境もところどころで?という場所だったけど、ここに描いていいの!?と嬉しさの方が先走った。
本当に幸せだった、日本じゃない異国の地で壁に描ける、それもこんなに広々としたエリアで。
その日を楽しみにわたしはサバンナへと出かけたのでした。
いよいよ次回は「壁に描いちゃった!?」編です。
お楽しみに!








