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好きな人の、好きな人

こんにちは、キャンディです。

私が子どもの頃、大好きなおばさんがいました。

まさに「ザ・関西人」

こってこての関西弁で、少し小太り。そして、食べることが大好き。

いつも明るくて、豪快に笑う、
とてもあたたかい女性でした。

そのおばさんには、マー君という息子がいました。

そしてマー君の結婚式の日。

親戚の誰かが、おばさんをからかうように言ったのです。

「あんたも、これからお姑さんやね。
息子のお嫁さんとうまくやっていかんとね」

嫁と姑。

子どもだった私にも、なんとなく「難しい関係らしい」という空気は分かりました。

ところが、おばさんは間髪入れずに、こう答えたのです。

「マー君の好きな子を、嫌いになるわけないやないか。
かわいい、かわいい娘やーーー」

その言葉を聞いた私は、首がもげそうになるほど、

なるほどーーーー!

と納得したんです(笑)

自分が愛している人が、大切にしている人。

それなら、自分にとっても大切な人になる。

なんて単純で、なんて深い考え方なのだろう。

もちろん、人と人ですから、現実には気が合わないこともあるでしょう。

考え方が違ったり、距離の取り方に悩んだり、
いつでも仲良くというわけにはいかないかもしれません。

それでも最初に、

「息子が好きになった人なのだから、私も大切にしたい」

そう信じて相手を見ること。

それは、お姑さんとしての心構えというより、
息子への底知れぬ愛なのだと、子ども心に感じたのです。

そのおばさんの言葉は、
私の人生のあちこちで顔を出しました。


私が結婚した時も、

「私が好きになった夫のお母さんなのだから、私も彼女を好きなはず

そう思うことにしました。

実際には、そんなに簡単なことばかりではありません(笑)

それでも、最初から「合わないかもしれない」と身構えるより、

「大切にできるはず」

と思って始める方が、私は幸せになれるような気がしたのです。

子育て中も同じでした。

娘が大好きな友達なら、
私にとってもかわいい子。

だから娘と同じように、
愛情を持って接したい。

そう思って、娘の友達の誕生日を覚えたり、遊びに来た子たちに声をかけたりしてきました。

そして先日。

娘が、大切な人を私に紹介してくれました。

三人で過ごしたひとときの中で、
何十年も前に聞いた、あのおばさんの声が再びよみがえったのです。

「最愛の我が子が好きな人を、嫌いになるわけないやないか」

そうか。

今度は私の番なのだ。

最愛の娘が好きになった人。

だから私も、その人を大切にしたい。

家族への愛は、一人のところで止まるものではないのかもしれません。

親から子へ。

子から、その大切な人へ。

そしてまた、次の家族へ。

好きな人が大切にしている人を、
自分も大切にする。

あの日、おばさんが笑いながら教えてくれたことは、
何十年もかけて、私の中で静かな愛の連鎖になっていました。

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