正解を探すより、自分の考えを持つことが難しい時代
何か分からないことがあれば、すぐに検索できる時代になりました。勉強の答えだけでなく、進路、仕事、人間関係、子育てまで、少し調べれば多くの意見や「おすすめ」が見つかります。便利になった一方で、「自分はどう考えるのか」を決めることは、以前より難しくなっているのかもしれません。
SNSを開けば、さまざまな価値観が流れてきます。「これが正しい」「こうするべき」といった強い言葉を何度も目にしているうちに、自分の考えよりも、周囲からどう見られるかを気にしてしまうこともあります。多くの人が選んでいるものを選べば安心できる反面、本当に自分が納得しているのか分からなくなることもあるでしょう。
特に子どもたちは、幼いころから大量の情報に触れています。何かを考える前に答えを検索できる環境では、「正しい答えを早く見つけること」が習慣になりやすい一方で、すぐには答えの出ない問題について考え続ける経験も大切になります。
自分の考えを持つことは、必ずしも周囲と違う意見を主張することではありません。いろいろな情報を知ったうえで、「自分はなぜそう思うのか」を一度立ち止まって考えることです。そして、あとから考えが変わっても問題はありません。新しい情報や経験によって意見を変えることも、自分で考えているからこそできることです。
正解がすぐに見つかる時代だからこそ、あえて答えを急がないことも必要なのかもしれません。誰かの正解をそのまま受け取るのではなく、自分なりに考え、迷いながら選んでいく。その力は、これからますます大切になっていきそうです。
