「偽善」
時計は10時。
携帯で天気予報を見ると予想最高気温は36℃。
二日酔いの頭には厳しい猛暑だ。
昨日は中学生時代の悪友としこたま飲んで、三次会のカラオケで大はしゃぎした事は覚えている。
ただ、どうやって自分のアパートまで帰ったのかは記憶がない。コンビニでポカリでも買おうと、玄関のドアを開けると、空缶とタバコの吸殻が転がっていた。
昨日からあったのかも知れないし、今朝誰かが捨てていったのかも知れない。『タバコの吸殻って、燃えるゴミでいいんだよな…。』取り敢えず拾って、自分の部屋のゴミ箱に投げ込んだ。
コンビニの駐車場スペースにも、ペットボトルが2本ほど転がっていた。「やれやれ…。」と、それらを拾い店内のゴミ箱に捨てようとすると、「ちょっとお客さん!持ち込みゴミは困ります!」と店員に注意された。「いや、そこで拾ったものなんですけど…。」と駐車場の方を指差すと、「いやいや、それでも持ち込みである事には変わりないですよね!」と言われた。何も買わずに、何も言わずにそのまま店を出た。
アパートに帰って、「持ち込みゴミをここに捨てます。」と宣言して、コンビニの駐車場のゴミを自宅のゴミ箱に捨ててやった。
しばらく部屋で寝て、次に起きたのは午後3時。
腹が減ったので、マックに行く事にした。アパートの扉を開けると、
菓子パンの袋が落ちていた。
そいつに向かって
「お前が明日の朝まで、そのままその場所に居たなら、拾ってやろう。」と言ってやった。
奴が明日の朝まで同じ場所に留まっている確率は非常に低い。
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