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朝が静かに始まる場所で

今日もまた、静かに朝が始まりました。

空がほんのり青く色づいていく時間。
風も音も、何かを待っているようにじっとしていて、
まるで世界が少し遅れて動き出すみたいな瞬間。

そんな朝に、ひとりで海沿いの堤防を歩いていると、
心の中にも静かであたたかい波が寄せてくるようです。

「今日もまた、新しい夏の朝だ」
そんなことを、誰にも聞かれずに呟いてみる。
すると胸の奥に、ふっと優しさが広がります。

夏が好きです。
きらきらした空、光る海、遠くに見える入道雲。
夏には、理由もなく嬉しくなる朝がある。
ただ太陽が昇る、それだけで満たされる朝があります。

それはきっと、
過ぎ去っていく日々に追われながらも、
「ここにいていい」と感じさせてくれる、
静けさの力なんだと思います。

人がまだ少ない時間。
車の音もしない。
波と風だけがリズムを作る。

その中で、胸の深いところがほどけて、
まるで何かが新しくなっていくような気がします。

特別なことは何もないけれど、
この時間に包まれているだけで、
世界がやさしくなる気がするのです。

夏は、ひとつひとつの瞬間が宝物のようにきらめく。
ほんのわずかな時間でも、
それを感じられる自分でいられるように、
今日もまた、静かな朝にありがとうを伝えたくなりました。

静けさがくれる強さと、
朝の光がくれる優しさと、
夏がくれるよろこびを、
そっと胸にしまって。

今、ゆっくりと歩き出します。

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