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Vol.24 「やらされ健康」から卒業する。習慣が続く人の心理的な違い。


健診で異常値を指摘されて「医師に言われたから運動を始めた」人と、「自分が70歳でも山を歩きたいから今から体を作る」と決めた人——どちらが習慣を続けやすいでしょうか。

答えは明らかです。後者です。これは根性や意志力の差ではなく、心理学的な構造の差です。

自己決定理論(Ryan & Deci, 2000)では、行動の動機を「外発的(外から強制・誘導されたもの)」と「内発的(自分の内側から湧き出たもの)」に分け、内発的動機付けが習慣の維持に圧倒的に強いことを示しています。「怖いからやる」「怒られるからやる」は短期的には機能しますが、長続きしません。

医師として感じるのは、健診の場で「このままだと病気になりますよ」という伝え方が、短期的な行動変容を引き起こすことはあっても、長期的な習慣化にはつながりにくいということです。

では、内発的動機付けを引き出すにはどうするか。
鍵は「なぜ自分はこれをするのか」を自分の言葉で言えること、です。「医師に言われたから」ではなく「自分がこうなりたいから」。このビジョンが具体的であればあるほど、行動の動機は安定します。

「10年後の自分が誰と何をしていたいか」を想像してみてください。そこから逆算すると、今日の行動の意味が変わります。これは自己決定感を高めるための、最もシンプルで効果的な方法の一つです。

出典:
Ryan RM & Deci EL. "Self-Determination Theory and the Facilitation of Intrinsic Motivation, Social Development, and Well-being." Am Psychol. 2000;55(1):68-78.
Williams GC, et al. "Motivational predictors of weight loss and weight-loss maintenance." J Pers Soc Psychol. 1996;70(1):115-126.

*noteの記事の内容は筆者の個人としての見解です。筆者所属の医療機関の見解とは一切関係ありません。内容の正確性には細心の注意を払っておりますが、万が一不適切な内容がございましたらご指摘いただけましたら幸いです。

#Well -being(総論) #自己決定 #内発的動機 #行動変容

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