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練習中編小説②−2

2章

1節

「いや〜、キャプテンに叱られちゃったな。まさかあそこでゴーレムがいきなり出てくるとは」
「うん。圧巻だったね。上から降ってくるなんて僕もビックリ」
飛び降りて壊れてゴーレムを修理しているアヴィ先生と解析しているカルデアを待っている間一緒に話をしている。
甲板に着地した直後から無謀だとか無茶苦茶だとかネモ船長からお叱りを受けてしまった。それ以上に悪かったなと思ったのは、マシュが悲鳴を上げる程心配していたことだった。
「ちゃんと謝ったかい?」
「うん、謝ったよ。レポートにしっかり反省点を書いてくださいって」
「そっか、なら僕からは何もいうことはないさ」
そういうとアヴィケブロンは修理に集中し出した。無理をさせたゴーレムを仰いているとデオンが俺を呼んでいる。
「解析が終わったんだ。どうだった?」
「わかったことは、この船はアメリカからブラジルへ向かっていた船であること。それがどうしてかバミューダ諸島へ向かっていたこと。海図から読み取れたのはこれらだけだったよ。情報がもっとあればわかりそうなんだけどなぁ」
「すまなかったね、この時代の文字を僕が学習していれば探せたのだろうけど」
「いや、下手に手を出して罠に掛かるよりずっと良い。君は貴重な戦力なんだ、無駄にしたくない」
「うん、分からないことばっかりだね。次からはどうしようか?」
「はい。現時点では情報源がこの海図のみです」
分かったことがあっても、根幹に関わることがさっぱりなのは変わっていない。
部屋の中も人の生活感が無くて、情報が全く無かった。
なのに船員の部屋だけ私有物が置かれていた?
だったら船員の部屋を重点的に探していくと何か見つかるかもしてない。
さて、あの迷路からどうやって見つけ出そうか。

2節

一番怪しい船長室を目指すことになった。
そこへ向かうために外壁から非常口へ向かって上層へ侵入する方針となった。
「探索結果が出ました。ここより一番近い非常口はこちらとなります」
カルデアのマシュから甲板から上層非常口までの最短ルートが示された。
まず最初にエルキドゥが飛んでいって、非常口付近から鎖を出して俺とデオンを持ち上げる。その後からアヴィケブロンがゴーレムと共に登ってきて侵入することとなった。
「船体を壊さずゴーレムを連れていくことってできるの?」
「うん、本来はこの重量だ。どうしたって船体に負荷が掛かる。そこは工夫次第さ」
「わかった。必要なことがあればすぐにね」
アヴィケブロンは仮面で表情が見えないが、態度からやれやれといっているのはわかった。俺はそんな彼に苦笑いをしながらデオン達に声をかけた。
デオンはエルキドゥと最終確認を行なっている。
「デオン、いけそう?」
「ああ、問題無さそうだ。先に速度を決めておいて良かったよ」
「ウルクの民と同じ基準で考えたらいけないね。わかった、花のように優しく持ち上げるよ」
どうやら甲板から4〜5階分の高さへ一瞬で引き上げられる予定だったらしい。
デオンに横目で感謝しつつ高くそびえつ船体の前に立つ。
「よし。それじゃあエルキドゥ、お願い」
エルキドゥは頷くやいなや甲板を蹴り込んで宙へと飛んでいった。
そして、示された非常口付近へ辿り着くと鎖で体を固定した。
デオンはエルキドゥが手筈通りにポイントで固定されたのを確認して、俺に手を伸ばした。
「さあマスター。私に近づいてくれ。こう密着していないと危ないからね」
「ああ、おねがい」(うわあ良い匂い)
エルキドゥから渡された鎖を俺とデオンに巻きつけて、引き上げてもらう。
デオンは落とされないように俺の腰を片手で支えて、もう片方の手で船体に叩きつけられないように鎖を持って調節しながら上層へ向かった。
俺はデオンに抱きついているのもあって、細さと良い匂いにちょっとだけドキドキした。頭の中で鼻を鳴らすパイセンの顔が浮かんだが気にしない、気にしない。

3節

上層は下層・中層と異なって一部屋が横にも縦にも広かった。
本棚とか調度品とか向きなどバラバラに設置されている。照明もまた天井に壁にと不規則に設置されている。
「広い割には魔物がいないね。ゴーストもゴーレムも居ても攻撃とかしてこないし」
魔物が全く居なくって、ゴーストとゴーレムは巡回していても敵対行動を示さなかった。
「性能は全て同じのはずなのに機能が全く異なっているようだね」
「大人しく見ても警戒は怠らないでくれ。まだ分からないことは多いから」
エルキドゥの呟きにデオンが軽く苦言を呈していた。
確かにこの特異点の根本的な事はまだわかっていないことが多い。
判っていることは、船室が迷路のようになっていること、猿のような魔物が徘徊していること、ゴーストが巡回していて敵対者を発見後大音量で叫んでゴーレムを呼ぶこと、ゴーレムは船体を守る行動をすること、あとジャガーがホールで何かしていること。
「位だったよね?今わかっているのは」
「うん、何一つ核心に近いモノがわかっていないね」
室内を探索しながらアヴィケブロンと情報を精査していた。
いっそのことジャガーに聞いてみるのも考えたけど、どうにもまともに答えが返ってくるのが想像出来ずにいたので諦めた。ケツ姐がいたなら吐かせられたかもしれないが、今回の同行者に選ばれなかったのが残念だった。
「ここには所謂上等船員の部屋だったのかもしれないね。船体の資料などが置いてある」
デオンが捜索して見つけた資料からそう推察している。さらに、船長に対する不満を記した手記が見つけて、どうやら船員達とは仲が相当悪かったようだ。
毎日下層から上層まで練り歩いて色々口を出していたらしい。
「こっちには搭乗客のリストがあった。船員と合わせて2500名ほどらしい」
この数字をどう受け止めたらいいのかよく分からないけど、とても沢山の人が犠牲になったのはわかった。
ゆっくり息を吸って吐いてを繰り返して、みんなを見渡した。
「このままにしてはいけない。必ずこの特異点を攻略しよう」
当然だとばかりにみんな頷いてくれた。
さあ、攻略のために船長室を目指して次の部屋へいこう!

4節

「待ってくれ、次の部屋は何かが大量にいるようだ」
何個か部屋を探索していたが、船長室を見つけることができずにいた。
さあ次の部屋だ、とエルキドゥが扉に手をかけた時に警告を発した。
「攻撃してきそうかい?」
「いや敵意は無いようだけど、とにかく数が多い」
「私が先に偵察を行った方がいいかな」
「ふむ。ああそれよりも丁度いいものが来たようだよ」
エルキドゥの探知を受けてデオンが単独行動を提案した。
これに対してアヴィケブロンが巡回してきたゴーレムを指して提案する。
ゴーレムに対して他の魔物達は攻撃を仕掛けてこないのを利用して、ゴーレムの巡回にくっついて攻撃を回避する策である。
「ゴーレムの歩行に巻き込まれないようにね。一時的にだが僕のゴーレムとこのゴーレムの間を同一属性と誤認させる事ができる。ただし、範囲は狭いからペースを乱さないようにしてくれ」
どうやら甲板に出た際にダヴィンチちゃんとデータを共有して、ゴーレムを利用した方法を開発していたらしい。詳しいことは分からないけど、電車ごっこのように先頭から後ろまでを一個体として認識されるようになっているようだった。
あの短い時間で解析とか開発とかやっぱり凄いなあ。
「ああ、ゴーレムが入っていくようだ。どうするんだい?」
「作戦はわかった、いこう。デオン、何かあった時はお願い」
「了解した、マスター。ゴーストの時のようにはさせないよ」
「僕のゴーレムが守っているにしても過信せずに警戒を欲しい」
エルキドゥがゴーレムの後ろについて次の部屋に入っていった。続いてデオン、俺、アヴィケブロン、それからアヴィ先生のゴーレムが歩幅を合わせながら入っていった。
鼻腔に貫くような獣臭さが充満していて、船内のはずなのに体を打つ風が発生していた。
周囲は今までの船内と隔絶して様相を示していた。

あとがき

時間が掛かってます。
イベントが重なってしまって、あれこれやっているとあっという間に時間が削らてくる。
周回が必要なイベントばっかで余計に時間が。
まあ、1日にかける時間を減らして日数を増やしてなんとか出来なくはなかったけど。
本当に日々の体力がなくなっている。
だから冬が嫌いなんだよ、体力の戻りがすんごく遅くなるから。
はい、あと先に計画していた路線と大分変わってきています。
なんか思いついたのでこっちが面白そうだったので、大幅に変更します。
明日から変更した路線で頑張ってくれ、明日の私!
それでは失礼します。

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