練習小説⑤ 小説
さてどうしたものか
目の前大股で20歩足らずで届きそうな所に、上層に向かう階段があるのだが。
最短で進むと、何と距離が縮まらないときている。
ダンジョンでも無くはないが、降下時は素直に進めて、上昇時は捻くれているのは滅多にない代物だ。
周囲を観察すれば、これ見よがしに矢印の草が生えている。迷っている暇は実はあまりなく、草が示す方向へ走りながら後ろから来る牛頭魔物の距離を測る。どうやら、魔物も階段へ直進できないようで、同じく曲がりながら追いかけてくる。
魔物の方が少し早い。遅らせるために採取した茸を顔付近に投げる。
<GYUUUUUUOOOO!!!!>
どうやら効いたらしく、顔を振り乱して暴れ出した。階段まで後数歩となった。
ビシッと床が音をたて、ひび割れ出した。魔物が暴れるせいで床が抜けようとしている。
これに焦りながらも、手足を矢印に従わせて階段へ辿り着く。
一気に駆け上がることで、後ろで起きている魔物の攻撃と崩落から免れることができた。やっと一息つけそうだ。
なぜこうなった
今回の調査は、新たに発見されたダンジョンの地盤強度の調査だった。
発見した冒険者らが壁を武器を打ち付けただけで砕けたので、地下へ降りていくのを諦めたという。正しい判断といわざるを得ない。
冒険者協会は彼らの判断を腰抜けと笑ったが、壁がそこまで弱いのであれば大規模調査は難しいとして、オレともう1人を組ませて調査に当たらせた。
相方とは何回か組んでいたので、地下3層まで問題なく調査を進めることができた。
ありきたりな魔道具素材の鉱石や薬草が多く、魔物も特出した特徴のある個体はいなかった。互いに楽な仕事だな、気を緩めた時に起こった。
魔物同士の小競り合いであった。それ自体は珍しくも無いはずだったのに、周囲の特に弱い魔物は一目散に距離を取ろうとしていた。
ここで逃げればよかったが、気の緩みからか、はたまたここまで楽過ぎて飽きが来ていたか、野次馬根性を出して近くで見ようとしてしまった。
まあその後は、お察しの通り、床が抜けて真っ逆様で落ちていった。相方も姿が見えず、魔物もどこにいるやら判らず仕舞いだった。相方も生きていれば脱出するだろうから、自分の身の安全を最優先にとして上階を目指して階段を探した。
この間にちょっと珍しそうな草や茸をいくつか採取したが、魔物から逃げるために大半を使ってしまった。
そして今、こうなっている。
なんとかなるものだ
3層まで戻ることはできはしたが、このダンジョンの特性上これ以上は1人では難しいと判断出来る。緊急脱出用魔道具はあるが、是1個で王都の高級住宅が軽く買えるほどの値段をするのだ。本気の最後の手段にしたい。使った後の料金は今後の依頼金から引かれて行くことになるので、何年無給になるかわかったものではない。
兎に角、使わず脱出するためにも3層を探索する必要がある。
「はあ、崩落しても直ぐに修理されるダンジョンで地図なんて意味ないな。草生える!」
独り言に独り笑いと馬鹿になったみたいにその辺の草を抜いて食べていた。
矢印の草を見つけた。
見つけたら早かった。そのまま矢印に従っていけば階段が現れ、上階へ向かうことができた。しかも、どうやら矢印の草を食べた状態で、矢印と同じ方向へ進むと一定時間素早さが倍増するのだった。探索役のオレが早くなるのだから、魔物が追いつけるわけもなくサッサと地上に出ることが出来た。
おわってみれば
かくして協会に戻ると魔道具を使って戻った相方と鉢合わせ、報告を行うのだった。
相方は5層まで落ちていたらしく、そこが最下層で地盤は硬いが魔物の強さが極端に跳ね上がってなす術もなく魔道具を使って何とか脱出したらしい。
この際に採ってきた鉱石と薬草で、魔道具代を7割払い切るのだから協会の連中が興奮したのは言うまでもない。
対してオレからの報告は、腰抜けと馬鹿にしていたが上階への到達法に関してはこのダンジョンの紹介文に必須事項として載せることとなった。顔を覚えておこう。
同時に1−4層は上皮層として危険度は高いが攻略値、希少値は低く設定されることになった。5層は真皮層として全ての値が高く設定され、高ランク冒険者のみ攻略が許されるダンジョンとなった。崩落して真皮層へ落ちてしまうことは自己責任とされた。
報酬を得たオレは特に酒を飲むわけでもないので、寝床へ戻っていった。
装備の修理や新調は後日に回すとして、欲しいものも特にないのでいつも通りの食事をして寝ることにした。いつも通りに続く今日を終えるのだった。
さて、次の仕事はどうなることか。
あとがき
hahahahahah!
倍量だよ!時間もね!
あれこれやりたがるなあ!たくさんやればいいものでもないのになぁ。
やりたいことが次々増えていくのを何とかしとな、ブクブクになっていく。
下手に設定がないと次々肉付けできるからやっていきたいだけやろうとしてる。
明日は今回の設定を流用して、一捻りを行う方向で!
キャラもそのままで!
やり過ぎないようにな、明日の私!
