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【詩】水を抜いた海に、琥珀を満たして。

耳を塞いだまま
静かに泳ぐ魚たち
水面を見上げても
光は遠く揺れるだけ

沈黙が溶け出し
海底に沈んだ言葉たち
優しい針が
甘く誘ってくる 夜明け前

透明な水が濁りはじめ
泡立つ音がうるさい
混濁した波に飲まれて
鋭い牙がうずきだす

もう棄てよう 澱みのすべてを
沈んだ罠を拾い集めて
琥珀を世界に とくとくと注げば
僕はまた 泳ぎ出せる

降り注ぐ光に揺れる
美しい魚の影
見えない糸が絡まって
自由に泳げないのに

誰かが落とした 錆びた針を
無関係だと 泳いでいても
心が痛くなるのはなぜ?

海の底から見えるのは
曖昧で歪んだ景色ばかり
優しいふりの悪意が
笑いながら 僕に針を刺す

もう棄てよう 澱みのすべてを
絡んだ罠を拾い集めて
琥珀を世界に とくとくと注げば
僕はまた 息ができる

いたい いたい 世界が叫ぶ
大きな塊になって 心の底に積もり続ける
こんな濁った水じゃ 新しい息は吸えない 泳げない
もう棄てよう
僕が棄てよう

もう棄てよう 澱みのすべてを
濁った夢をすくい集めて
琥珀の光を とくとくと注いで
僕はまた 世界を巡るんだ


作詞 山本ホップ


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