妄想マガジン 「芳幾・芳年 国芳門下の二大ライバル」展
三菱一号館美術館
「芳幾・芳年 国芳門下の二大ライバル」展
改修工事に入る前の
三菱一号館美術館の展示。
展示ルートの廊下から見える景色まで、
本当に素敵。
芳幾は物語から情景へ。
芳年は情景から物語へ。
前回ここで観たのは、
白と黒の世界が印象的だったヴァロットン展。
今回は一転して、
鮮やかな色彩が印象的な展示でした。
同じ歌川国芳に学び、
「国芳門下の二大ライバル」と呼ばれた
芳幾と芳年。
もののあわれ。
浮世絵の語源でもある「憂き世」のドラマが、
一枚一枚から伝わってきます。
芳幾の作品は、
一枚絵なのに物語を読んでいるように感じました。
その先の情景まで想像してしまう。
一方、芳年の作品は、
まず一枚の情景に心を奪われます。
その場の空気や人物の感情を感じ取ったあとで、
物語が静かについてくるようでした。
心を奪われる躍動感と細やかなディテール。
それでいて驚くほどシンプル。
どうしたら、
こんなにも心に届く絵になるのだろう。
写真は、
芳年《上杉謙信が桜を眺める場面》の桜。
ちょうど観に行った日も満月だったので、
《月百姿 石山月》も印象に残っています。
友人と「あれは何だろう」
と発見をシェアしながら鑑賞する時間も、
とても楽しかったです。
余談ですが、「芳幾」をずっと「よしき」だと思っていました。
「よしいく」と知った瞬間、一瞬だけ吉幾三さんが頭をよぎったのは、ここだけの話です。笑
美術日記2022年某日
