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またDGSEが現れたアストリッドとラファエル

またコケにされる対外治安総局

 海外TVドラマ『アストリッドとラファエル6』が始まりました。その第4話で、対外治安総局(DGSE)の諜報員ダゴベールが再び現れました。
 しかも、パリ警視庁の一刑事がハッキングの仕返しに送ったコンピュータ・ウイルスにDGSEのシステムが感染して、それを解除してくれるよう懇願するという情けない役割です。とは言え、偉そうに犯罪資料局の書庫内で電子タバコを吸っています。
 DGSEは、サイバーテロ対策にも対処する諜報機関の筈です。それを嘲笑するようなストーリーになっているんですね。
 昨年放送された『アストリッドとラファエル5』でも、DGSEに加えて、アメリカのCIA、英国のMI6が三つ巴えとなって、アストリッドたちの捜査の邪魔をする、というエピソードがありました。非常にコミカルな描かれ方でした。
 まあこのドラマ・シリーズは、ミステリにしては荒唐無稽な内容が多いのです。それにしても、今回の脚本は、公的なスパイ組織に対する市民の敵意、でなければ軽蔑、を表現しているように思います。

なぜGoogle Mapで見えないのか

 『アストリッドとラファエル』は、自閉症スペクトラム障害を正面から取り上げています。女性バディものでもあり、ジェンダー視点も重要です。
 そのほか、障害者、移民、異文化、植民地、宗教など多様性への配慮が、登場人物や事件の背景から濃厚に滲み出ています。
 そんな視点からは、国家の安全保障を目的とした組織は、危険なだけでなく、時代遅れとも捉えられるのでしょう。
 しかし、市民の多様な意見に対する危険性という意味では、国防省傘下のDGSE(対外治安総局)よりも、内務省の機関であるDGSI(国内治安総局)のほうが問題かもしれません。多分、ラファエルのお父さんはDGSIに関係がある政治家のようで、彼女はその父親に反発しています。
 そのDGSEとDGSIですが、Google Map の衛星画像では、なぜかボカシがかかっています。周辺も青黒く変色しています。拡大するとはっきりわかります。
 エリゼ宮(大統領府)も同じく周辺が変色して本体がボカされています。います。DGSEはずっと東にあるので、下の地図には示していませんが同様です。

Google Map でパリ中心部を見る
上の地図でDGSIを拡大する

 因みに、ヴァージニア州ラングレーのCIA、ワシントンDCのホワイトハウスも、Google Map の衛星画像上でボカシはかかっていません。英国のMI6もMI5も明瞭に見えます。
 政府の中枢機関ということでは、日本の首相官邸、韓国の青瓦台、中国の中南海もきれいに写っています、
 フランスは中央集権の強い国家だと聞きますが、税金で運営されている機関で、国民の「知る権利」が露骨に蔑ろにされているのは如何なものでしょうか。
 というか、こんな地図にボカシを入れて、フランス政府は一体何を守ろうとして、何が見られて困るのか、理解に苦しみます。

日本の国家情報会議法案は

 ひるがえって、政府・与党は国家情報局として、日本版の CIA を作ろうとしているようです。米国には、国家安全保障局(NSA)という国防総省下の情報機関もあります。以前、世界中の電話やインターネットの盗聴をエドワード・スノーデンが暴露した組織です。
 こうした能力を担える組織を作るには、人材や設備が圧倒的に足りないと思います。さらに、それを合憲的かつ効果的に機能させるための法律や制度も難しそうです。通信傍受法のように、裁判所の令状や立会人を介在させるのでしょうか。
 国内向けには公安警察という組織が戦前から続いていて、違法な盗聴事件や大河原化工機事件のような問題を引き起こしています。公安警察は、DGSIやMI5に相当すると思われます。
 それを他国向けに拡大するような組織ならば、役に立たないだけでなく、迷惑な存在になりそうです。小説やドラマで叩いてほしいと思いました。

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